景気後退で雇用情勢が悪化する中、失職者らを慢性的な担い手不足が続く農林漁業に導こうと、県は4日、ハローワークと連携して就業の促進に取り組むと発表した。
県農林公社の就農相談員や県職員が10日から、ハローワークの職員とともに農業法人などを巡回して求人を掘り起こし、未経験者を見習いとして受け入れる「研修」の求人登録件数を増やす。
また、ハローワークに毎週、農林漁業の関係機関や県職員による相談ブースを置き、求職者とのマッチングにあたる。春からの就業が決まれば、基礎技術を身につけるために県農業大学校や県森林研究所の短期研修を無料で受講できる。
県経営普及課の担当者は「これまではハローワークを訪れても、農林漁業が選択肢として考えられていなかった。少しでも担い手確保につながれば」と期待する。【黒田阿紗子】
毎日新聞 2009年2月5日 地方版