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波紋呼ぶ週刊新潮「犯人手記」 朝日新聞阪神支局襲撃事件 (3/3ページ)
「聴取予定なし」
「捜査線上に浮かんだことはない」(警察幹部)。
島村氏の実行犯説に警察当局も冷ややかだ。島村氏は記事中で「池袋で右翼団体をやっていた」という。警察当局は島村氏が指定暴力団関係者だったことは把握していたが、右翼団体構成員とは認定していない。
警察幹部は「(連載の)1回目を見ても、事実と認定できる新しいものはない」とし、捜査の一環として島村氏から事情聴取する可能性についても「公訴時効が完成しており、その予定はない」と言い切る。
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朝日新聞襲撃事件 昭和62年5月3日午後8時15分ごろ、兵庫県西宮市の朝日新聞阪神支局に目出し帽姿の男が押し入り、散弾銃を2発発射、小尻知博記者=当時(29)=が死亡、同僚記者が重傷を負った。この同支局襲撃のほか、名古屋本社寮銃撃(同9月)、東京本社銃撃(同1月発生で10月発覚)、静岡支局爆破未遂(63年3月)、リクルート元会長宅銃撃(同8月)の各事件で「赤報隊」から犯行声明が出た。警察庁は5つの事件を広域重要116号事件に指定したが、平成15年3月までにいずれも時効が成立した。