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波紋呼ぶ週刊新潮「犯人手記」 朝日新聞阪神支局襲撃事件 (2/3ページ)
「右翼」と「米大使館」
翌週の週刊新潮2月12日号(5日発売)では、事件の背景に言及した。記事によると、赤報隊による犯行声明の作者は、平成5年に朝日新聞東京本社役員応接室で拳銃(けんじゅう)自殺したことでも知られる右翼活動家の野村秋介氏で、島村氏に「朝日を狙ってくれ」と依頼したのは在日アメリカ大使館の男性職員だとした。記事の最後は「以下次号」となっており、連載は続くとみられる。
一方、朝日新聞は今月5日の朝刊社会面で、島村氏が週刊新潮に証言した犯人の服装や言動が、被害者の証言と「明らかに異なる」と再び指摘。「事件の被害者や弊社社員の名誉を棄損(きそん)する記述などがあれば、厳正に対処します」と牽制(けんせい)した。
産経新聞の取材に、朝日新聞大阪本社広報部は「週刊新潮の連載が終了した段階で内容を検証し、本紙で明らかにします」と回答している。
また、週刊新潮と同日発売の週刊文春2月12日号は〈朝日が相手にしなかった「週刊新潮」実名告白者〉との記事を掲載。朝日新聞が週刊新潮よりも前に、網走刑務所に収監中だった島村氏を取材した結果を紹介し、凶器の散弾銃に関する証言に整合性がなかったことなどから島村証言の信憑(しんぴょう)性をただした。
週刊新潮編集部は、証言を「事実」と判断した根拠について、「当該記事は連載中でもあり、コメントは差し控えさせていただきます」としている。