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女医が少ない泌尿器科をあえて選んだワケとは
■ブラックジャックを探せ!
東大宮総合病院岡田栄子さん‐泌尿器科‐
医学部の女子学生が増え、すでに臨床でも多くの女医が活躍している。しかし、そんな中で今も女医の占有率が低いのが泌尿器科だ。疾患によっては医師の前でズボンもパンツも脱がなければならない診療科だけに、ここでの女医との遭遇、まして美人ドクターともなると患者の反応も微妙なものになる。
「若い患者さんは恥ずかしがることがありますね。でもこちらがざっくばらんに接していると、すぐに慣れますよ」と笑って話すあたりは、さすがにチャキチャキの江戸っ子。逆に「脱ぐ必要がないのに岡田先生の前に出るとズボンを脱ぎたがる患者さんもいるんです」と苦言を呈するのは看護部長。やはり“勘違い”の輩はいるようだ。
しかし、なぜ女医の少ない泌尿器科を選んだのか。
「泌尿器科は医師が一人で判断する場面が多いんです。診断、治療、手術―と、自分の責任で方向性を定めていけるところが、私には向いていたんですね」
その言葉は周囲のスタッフも認めていて、前出の看護部長も「長年一緒に働いているけれど、岡田先生が原因のもめ事は1回もない。毎日あれだけ多くの患者を診ているのに、クレームが1件もないというのはすごいこと」と絶賛する。
前立腺肥大や尿路結石、また最近話題の過活動膀胱など泌尿器領域の疾患治療はすべて網羅し、最近は腎不全外科といって人工透析をする患者の血管形成手術に特に力を入れている。
診療のモットーは「迅速・丁寧」。そんな岡田先生から読者へのメッセージは、「おしっこが近い、我慢できない―といった症状があったら、恥ずかしがったり面倒がったりしないで、早めに病院に来てくださいね!」―だそうです。
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■おかだ・えいこ
1966年11月19日東京生まれ。帝京大学医学部卒業。同大学附属病院、自治医科大附属大宮病院を経て、96年より現職。趣味はジムで汗を流すこと。(2006.11.07紙面掲載)