17邦人が“ヤミ臓器移植” 中国の07年原則禁止後に中国が外国人への臓器移植を原則的に禁止した2007年以降に、少なくとも日本人17人が腎臓や肝臓の移植を中国で受けていたことが6日、分かった。移植を仲介した大阪府の民間非営利団体(NPO)の幹部が明らかにした。 臓器移植をめぐる各国の状況の違いや経済格差を背景にした渡航移植が国際問題となる中、規制を破った“ヤミ移植”が続いている実態が浮き彫りとなった形だ。 幹部によると、患者は50-65歳。ほとんどが腎臓移植で、一部は肝臓移植。患者は中国に20日間ほど滞在し、広州市の病院で移植を受けた。移植1件につき800万円程度の費用が必要で、病院や医師に支払われる手術代のほか渡航費や滞在費に充てられた。 移植が表面化しないよう、病院側の要請で日本人患者が中国人の名前で入院するケースもあった。提供者(ドナー)の大半は脳死と判定された死刑囚とみられ、国際的な批判もあるため、北京オリンピックが開催された昨年夏以降は渡航移植は実現していないという。 幹部は「臓器提供者には金銭を支払っておらず、臓器売買ではない。仲介の手数料も受け取っていない」と話している。 中国政府は07年、国内患者の需要を優先するため、旅行名目で訪中した外国人への臓器移植を禁止する通知を出すなど規制を強化している。 【共同通信】
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