パイオニアは薄型テレビの開発・生産中止を柱とする経営再建策をまとめた。2009年3月期に5期連続の連結最終赤字となる見通しになっており、赤字のテレビ事業を大幅に縮小する。不採算のDVD機器の開発も、シャープと共同出資で設立する新会社に移管。経営資源をカーナビゲーションシステムなど車載機器に集中して生き残りを目指す。電機メーカーの事業構造転換の動きが加速してきた。
来週にも小谷進社長が記者会見して発表する。同社は今年3月までにプラズマパネルの生産を中止、パナソニックからパネルの供給を受けてテレビの生産を続ける予定だった。世界景気後退で採算がさらに悪化してきたため、テレビの開発・生産も全面的に中止する。既に米欧の工場閉鎖を決めており、国内唯一のテレビ拠点である静岡県袋井市の工場も年内をめどに操業を打ち切る。販売は当面続け、在庫終了後の対応は今後検討する。(07:06)