地球温暖化:真冬のソウルにマラリア患者
感染症が北上
地球温暖化の影響で、過去30年以上にわたり平均気温が徐々に上昇しており、寒風が吹き始める頃には姿を消していた蚊などが冬も生き延びている。このため、蚊やダニを媒介とする熱帯・亜熱帯地方に多い感染症の発病率も高まっている。
韓国の平均気温は1971年の12.35度から昨年は13.79度へと1.44度上昇した。これに伴い、マラリアに感染する患者数も2005年には1369人、06年は2051人、07年には2227人と増加の一途をたどっている。
ソウル市冠岳区に住む58歳の男性は昨年末、数日間高熱と嘔吐(おうと)が続いたため病院に行ったところ、マラリアと診断された。マラリアは蚊が媒介する病気のため、夏から初秋にかけて主に発生する。発生地域も主に熱帯・亜熱帯地域だ。ところが、昨年11月以降現在まで、全国でマラリアの治療を受ける患者は20人に達した。
このため、真冬の今も全国の保健所や区庁では、「蚊の幼虫・卵の退治作戦」を展開している。ソウル市中区・江南区保健所では「蚊防疫専門チーム」が管轄区域の浄化槽に殺虫剤をまき、蚊の卵の除去作業を行っている。昨年11月に「蚊幼虫申告センター」を創設した江南区庁は10日、官民合同で大々的な退治作業を行う予定で、瑞草区保健所は共同住宅集水施設に蚊の天敵であるドジョウを放った。
ダニの一種「ツツガムシ」が媒介する感染症「ツツガムシ病」も、温暖化の影響で発病率が高まっている病気の一つだ。先月28日、忠清南道瑞山市に住む55歳の男性が発熱、黒いかさぶたが付いた発疹(ほっしん)が出たため、保健所を訪れた。そこでツツガムシ病に感染していることが分かった。先月20日以降も、ソウル市銅雀区に住む53歳の女性など全国的に十数人の感染患者が発生した。90年代までは慶尚道・全羅道地域での発生にとどまっていたが、最近は忠清道や京畿道の一部にまで北上している。
疾病管理本部のパク・チャン疾病媒介昆虫チーム長は「一時、米国を恐怖に陥れた西ナイルウイルス(蚊が媒介する脳炎の一種)などの病気が韓国で発病したケースはまだないが、緯度がほぼ同じで、平均気温が上昇し続けている以上、安心はできない」と懸念を示した。
呉允煕(オ・ユンヒ)記者
キム・ギョンファ記者
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