あるお笑い芸人のニュースで、恐ろしいと思ったこと。
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スマイリーキクチってお笑い芸人さんが、
ブログへのコメントの書き込みがホントにひどい内容なので、 名誉毀損で訴えたそうです。
お笑い芸人なのに、そんなオオゴトにして、よほどエッライことを書かれたんだろう、
と思いながら記事をよみました。
そして、コンクリート事件のことをしりました。
私は当時小学６か中学１年なので、記憶にあってもよさそうなものなのに、
全然知りませんでした。
事件の内容をみると、あまりにも、あまりにもひどい事件でした。
まさに人間のすることではありません。
少年法の矛盾を感じるというより、法律自体が悪に感じるほどです。
事件の概略を書くのも憚れる事件です。
怒りよりも、吐き気がしました。
あの事件に関わった人間が、100人はいるそうです。
親も見てみぬふりをしたそうです。 被害者にも非がある、と裁判で証言もしてるそうです。 主犯格の一人は、出所して、その後2004年に似た様な事件をおこして４年の実刑をくらったそうです。 （ていうことはもう出所してるのか） その被害者の一人は、あの事件にかかわった加害者を恐れるあまり、 証言せず姿を消したそうです。
……こんなことをした人間が、
今も同じ空気をすってるかと思うと恐ろしいです。
こんな人間の居所もわからず、自衛することもできないなんて恐ろしいです。
つまり、そのお笑い芸人は、そういう事件に関わった人間というデマによる「中傷」をされた、
と被害届を出したわけです。
デマかどうかわからないけど、
どうなんですかね？これって。
この「噂」には色々理由があるみたいです。
コンクリート事件に関わった人間と、このお笑い芸人が同性同名であること。 このお笑い芸人が、「元相当のワル、不良少年」というキャッチフレーズで売り出したこと。 しかも事件がおきた地区に住んでたこと。 有名芸能りぽーターが真実として報道したこと。 元警察官が書いた著書に、このお笑い芸人が犯人の一人だ、と書かれてること。
これを理由に色んな人が、このお笑い芸人を「犯人」と思ったわけです。
だとしたら、その芸能リポーターとか、
元警察官の著書も訴えてしかるべきでは？？？
なんでブログに書き込んだ人たちだけを訴えるの？？？
いわゆるマスコミの言葉を飲み込んでしまうのは、大衆の常です。
だからそこマスメディアが存在するわけで、その存在意義もあるわけ。
そういったものが発したのを鵜呑みにして、責められたからといって、
大衆だけを責めるのでは、 マスメディアの意味どころか、功罪も存在せず、つまり否定されなければならないものだということになりませんか？？
犯人の一人だ、という噂が嘘だというのなら、
責めるべきはそれを信じた大衆だけであってはならないのではないでしょうか？
お笑い芸人としてやっていくなら、それを捕らえる観客がいないとなりたたない。
そのお笑い芸人が発信する相手である大衆の悪意的な反応だけを憎み、 それを発信したであろう自分のいる場所に疑問を感じてるようには、文章の中では見受けられません。
トラブルの場であるそのブログで書き込みした人は責め、「訴えます」と言うのに、
同じ文章の中で本来の問題である「噂の根源」には疑問すら提起しないのは、 とてもおかしな話だと思います。
ブロガーとして、自分の意図するところではないことを書き込み、中傷する相手を排除したい、
というのはまったく当然ですが、 芸能人である彼が、 大衆よりはフィールドの近いマスメディアから発信された情報を真に受けた人だけを、 警察という権力をつかって排除するとはどういうことか。と私は疑問に思います。
そのお笑い芸人は、このデマに１０年もの間苦しめられ、
仕事がなくなったり、差別を受けた、といいます。
ならばなぜ、その噂の出所である警察官とか、出版社とか、
芸能リポーターを訴えないんだろう？？
それってつまり、自分も属してる世界を守ろうとしたにすぎないのでは？？
これ以上仕事が減ってはならないとかそういう気持ちだったのでは？？
彼に優先されるものって、なんなんだろう？
ブログを綺麗にし、自分を攻撃する大衆を排除することなのか、
「犯人」というデマを払拭することなのか。
なぜ前者が優先されたのか、不思議だし、なんかすっきりしないものがあります。
ホントかどうか、そんなこと私のしったこっちゃないけど、
この人がやったことは、とてもとても大きな危険をはらんでいると思いました。
マスメディアが何をいおうと、どんな適当なことをいおうと、
偏見にみちた報道をしても、思想が偏った報道をしたとしても、
その罪はすべて、
それに反応した大衆にある、と言ってるようなものではないでしょうかね？
マスメディアの力というのは、恐ろしくでかいのです。
彼らの視点ひとつで、ひとつのことが１８０度意味の違うことになりかねないのです。
中東で人質になった３人が解放されたとき、
彼らも彼らの家族もまともには生活できないほど、非難されました。
あの「自己責任」の嵐は、私はなんてマスコミって恐ろしい存在なんだ、と思わせるものでした。
マスコミが面白ろ半分で伝えたことで、
たくさんの人間が人生を狂わされ、 それ以上にたくさんの人間が、狂ったように被害者家族を責めたてたのです。
まるで魔女狩りみたいでした。
あれと同じことを、
このお笑い芸人はしようとしているんじゃないでしょうか？
どうなんでしょうね。
少なくとも、私はこのニュースをみてそう思いました。
ああいう世界で生きているモノとして、
もっと別の方法があったと思うのですが、いかがでしょう？
誹謗中傷したものとしてつかまった人たちは悪くない、と言ってるのではないのです。
大儀、という名で血が流れるのはいつの世も常ではありますけど、
マスメディアとか、いわゆる業界の人たちって、 もう少し自覚があってもいいんじゃないでしょうか？
表現の自由とか、知る権利とか、それはいいのですが、
その方法でどんだけ多くの人が人生を狂わされたりするのか……。
つかまった人たちも反省してしかるべきですが、
責められるべきは、彼らだけではないと私は思います。 誹謗中傷は彼らの罪ですが、 あやまった情報をつかんでそれを信じたこと自体は、彼らだけの罪ではないからです。
ネットで簡単に情報が得られる時代だからこそ、なおさらそう思います。
ほんと、怖いです。ほんと。
付け加えて。
うちもそろそろ潮時かなぁ、と思っちゃいましたよ。 ブログね。
いいこともあるけど、悪いこともあるからね。
もうすぐ２年たつし。ねぇ。
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