兵庫県新温泉町は六日の環境福祉常任委員会で、公立浜坂病院(同町二日市)の患者数が昨年十月以降、入院・外来ともに減少し、経営を圧迫していることを明らかにした。兵庫県が医師派遣を中止したことが影響したとみられており、同委員会では医師確保への取り組み強化を求める声が相次いだ。
同町によると、昨年十月に約三千四百二十人だった同病院の外来患者数は、同十一月が三千人、十二月が二千八百六十人と、二カ月間で五百六十人減少。入院患者数も同十月は約千五百六十人だったが、同十二月は千四百二十人と、百四十人減った。
これに伴い病院の収益も減少。保険請求ベースでは、十二月は約四千四百万円で十月と比べ約八百万円減った。
患者数が減少した理由について同病院は、昨年十一月以降に県が非常勤医一人と常勤の養成医一人の派遣中止を相次いで発表したことで、「通院先を変更する患者が増えたため」としている。
現在、同病院の常勤医は内科医一人、外科医二人、麻酔医科医一人の計四人。医師負担を軽減するため、一月からは診療体制の縮小や近隣の病院に応援医師を依頼したほか、二月一日には病床数を七十から五十五に減らした。