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■ 秋田のニュース:地方点描
地方点描:分岐点[角館支局]
医師不足や2006年9月の救急指定取り下げなどから患者離れが著しく同年度、翌07年度と2年続け2億円以上の赤字を計上した仙北市立田沢湖病院。市当局をはじめ、市議会も特別委員会を設置し事業規模や経営形態の見直しなど改善策を模索してきたが、住民の命と健康に直結する問題とあり、方向付けに苦慮していた。
昨年5月、医療関係者ら14人で構成する改革推進計画策定委員会が発足。角館総合病院と併せ、在り方について協議を重ね、「角館を基幹病院、田沢湖を有床診療所とするのが望ましい」と意見集約した。一方、田沢湖病院側は入院患者のうち、約7割を肢体不自由者など重度障害者を受け入れる「障害者施設等一般病棟」とすることで病床利用率が向上、経営の安定化が図られると提案した。
病院存続を望む住民、田沢湖病院スタッフの切実な願いを尊重した市は、今月3日に開かれた市議会特別委で両病院を一元化し、角館総合を「本院」、田沢湖を「分院」として運営するなどとした計画案を提示。委員から反対意見はなく、市は近く全員協などで詳細を説明する。田沢湖病院の診療所化は当面、見送られる見通し。
その半面、「病院」としての医療形態は継続されるにしても、医師確保や救急医療再開に向けた体制づくりなど今後取り組むべき課題は山積している。田沢湖地区は県内有数の観光名所だが、救急受け入れ体制の不備が宿泊客減少を招く一因ともなっているという。行政、議会はこうした現実と真摯(しんし)に向き合い、施策づくりに本腰を入れるべきだ。今はまだ、新たな分岐点に立ったにすぎない。
(2009/02/07 10:36 更新)
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