■Vista x64でPT1を使ってみる  - 2009年1月12日更新 - 

Vista x64はそのうち使ってみようか?とは思っていましたが、PT1を64bit環境で動かしてみたくなってきたこともあり、ちょうどいい機会なのでVista x64を導入して実際に試してみようと思います。
ついでにマザーボード変更したり、SSDを導入したり、64bit化に伴いメモリ増やしたりとPC環境自体もがらりと変わってます。

32bit VistaでのPT1導入


〜 以前試した環境 〜
(32bit Vista)
〜 今回試した環境 〜
(64bit Vista)
テキトーPC 基本的に静音化目指しましたPC
 マザーボード ASUS P5K PRO (Intel P35 + ICH9R)
BIOS Ver.1202
MSI Neo2-FR (Intel P45 + ICH10R)
BIOS Ver.3.3
 OS Windows Vista Home Premium 32bit SP1 DSP版 Windows Vista Ultimate 64bit SP1 製品版
 CPU Core2Duo E8400 - 変更なし -
 CPUクーラー リテール 無限弐 + AS-05
 メモリ Pulsar DCDDR2-4GB-800 Pulsar DCDDR2-4GB-800 x2 (計8GB)
 ビデオカード HD4670 512MB GDDR3 PCIE ZALMAN VF-902 WinFast PX9500 GT 512MB (GDDR2 ヒートパイプモデル)
 サウンド オンボード オンボード
 LAN オンボード ※今回非接続 オンボード ※今回非接続
 FDD なし なし
 AHCI WD Caviar SE16 640GB (WD6400AAKS) KEIAN K-SSD64S-VSM (64GB MLC SSD)
 AHCI WD Caviar SE16 500GB (WD5000AAKS) WD CaviarGreen 1TB (WD10EADS)
 AHCI WD Caviar GP 1TB (WD10EACS) ※4プラッタ版 -
 AHCI ST31500341AS 日立LG GH08NS20
 AHCI Pioneer BDR-203BK - 変更なし -
 AHCI Pioneer BDR-S03J-BK - 変更なし -
 PCI アースソフト PT1 - 変更なし -
 カードリーダー NTT SCR3310 + 青カスカード - 変更なし -
 ディスプレイ 三菱 RDT202WM(BK) - 変更なし -
 ケース スカイテック SKC-71N
電源は Seasonic SS-550HT
- 変更なし -

※以前のマザーボード(ASUS P5K PRO)、今回のマザーボード(MSI Neo2-FR)とも、PT1は下から2番目のPCI に挿してます。
※PC環境とは直接関係ありませんが、日本アンテナダブル分波器(STSW2D)につなぐアンテナ線を、S4CFB(2m)からS5CFB(1m)に変更してます。



■下準備 (必要なもののダウンロード)

公式サイト より、PT1-Windows-Driver-100.exe と PT1-Windows-SDK-102.exe をダウンロード
DTV関係ツール のアップローダより、以下の5ファイルを作者様に感謝しつつダウンロード
 up0197.zip BonDriver_PT1-ST(人柱版5)
 up0261.zip TVTest ver.0.5.22
 up0828.zip EpgDataCap_Bon(人柱版8.56)
 up0831.zip EpgDataCap_Bon(人柱8.56)改造版
 up0853.zip TsSplitter Ver1.21
こちら より、NTT SCR3310 のドライバをダウンロード
こちら ので大丈夫とのことです (2009年1月上旬時点では64bit対応の表記はありませんが)
こちら より、SetupReadyDriverPlus.exe をダウンロード (Vusta x64ではほとんど必須っぽい)
こちら より、mplayerc_homecinema_x64_v1.2.908.0.zip をダウンロード(64bit Vista対応のMedia Player Classic)
こちら より、GOM PLAYER をダウンロード(Media Player Classicでうまく再生できないとき用)
こちら より、ImgBurn をダウンロード (64bit Vista & BD-R/RE対応のライティングソフト)
"BD2FW" と "chotBDAV" を検索してダウンロード(BDAV作成するときに使用)

※GOM PLAYERをインストールすると、TVTestで映像が出なくなるという不具合が起きてます。(基本的にはMedia Player Classic Home Cinema(x64版)で)



■ドライバのインストール

まず予定外だったのが、こちら よりダウンロードした NTT SCR3310 のドライバがうまくインストールできないことですが、(やり方がまずかった可能性あり)オンラインでドライバ検索したところ正常にインストールされました。

【追記】
こちら ので大丈夫とのことです。


それより問題となるのは PT1-Windows-Driver-100.exe と PT1-Windows-SDK-102.exe です。
とりあえずインストールは(32bit Vista同様に)強制的に行えますが、32bit Vistaと違い、そのままでは使用できません。


64bit Vistaでは(ドライバをインストールしても)こんな感じになってしまいます
この状態だと、アプリは↓のように動かず

これを回避するには、OS起動前にF8で、「ドライバ署名の強制を無効にする」 を選択する必要があります。

OS起動前にF8で、「ドライバ署名の強制を無効にする」 を選択。
これでようやくVista x64でも使用可能!・・・って、まさか毎回これをやれと?

これじゃちょっと使ってられないなぁと思いましたが、ReadyDriverPlus を使うとこの作業を自動化できるらしいので、早速導入。
これでようやく32bit Vistaと同様の操作ができるようになりました。



■4TS同時録画

ドライバの問題が解決できればあとは簡単で、32bit VistaでのPT1導入 のときと同じやり方でできました。

4TS同時録画中。※拡大(New Window!)
4TSとも同じ時刻から録画開始して、1時間45分〜1時間54分位録画しています。
※4つ一度に録画開始は大丈夫か?と思いましたが、心配するまでもなく大丈夫そうでした。

気になるのは前回の環境で出てしまったDropですが、今回の環境では出ませんでした。
以前とはアンテナ線が違ってたり、(分波器へのアンテナ線を、S4CFB(2m)からS5CFB(1m)に変更)
PC環境自体も全然違ってますが、同じPT1の個体でもさまざまな条件でDropが出ることがある、ということになるかと思います。
その後翌朝まで録画しまくってみましたが、Dropは1回もなし。よい感じです。



■リアルタイム3TS同時視聴

リアルタイム視聴も 32bit VistaでのPT1導入 のときと同じやり方でできました。

TVTest を3つ同時起動
前回のときは気がつきませんでしたが、TVTestは複数起動可能のようです。
ただ、3つまでなら同時に立ち上げても大丈夫でしたが、4つだと少しカクカクで視聴に難あり。(PC環境によると思いますが)
音量は個別に調整できてます。



■Vista x64でのTSファイルの再生

TsSplitterを通しておいた方が不具合が起きにくいようなので、面倒でも実行。ファイル容量が減るというわかりやすいメリットもあります。
具体的には録画完了後、Media Player Classic Home Cinema(x64版) では再生できないTSファイルというのが出来てしまうことがありました。ですが、TsSplitterを通すと再生できるようになります。(GOM PLAYERだと、Media Player Classic Home Cinema(x64版) で再生できないのでもあっさり再生できてしまうのですが)

設定はこんな感じで。

余計なデータを取り除くことで、画質、音質劣化なしで容量削減。

PCでの再生はMedia Player Classic Home Cinema(x64版)が64bit版Vistaに対応しているので、これを使うのがいいかと思いますが、GOM PLAYER 2.1.14.4525 とかでも特に問題なく再生できてます。



■ディスクに残す (BDAV化)

ここでは "D:\sagyo" という作業用フォルダを使って行うことを前提にしています。

 ○BD2FW と chotBDAV を検索してダウンロード。
 ○以下のようなバッチファイルを用意。


TSファイル1個用.bat
md D:\sagyo\BDAV
md D:\sagyo\BDAV\STREAM
BD2FW 1.ts D:\sagyo\BDAV\STREAM\00001.m2ts -b
chotBDAV D:\sagyo\BDAV\STREAM\00001.m2ts D:\sagyo\BDAV
TSファイル2個用.bat
md D:\sagyo\BDAV
md D:\sagyo\BDAV\STREAM
BD2FW 1.ts D:\sagyo\BDAV\STREAM\00001.m2ts -b
BD2FW 2.ts D:\sagyo\BDAV\STREAM\00002.m2ts -b
chotBDAV D:\sagyo\BDAV\STREAM\00001.m2ts D:\sagyo\BDAV
chotBDAV D:\sagyo\BDAV\STREAM\00002.m2ts D:\sagyo\BDAV
ダウンロード

D:\sagyo に以下のように配置
ここではBDAV化したいTSファイルを2つ用意してますが、それぞれ "1.ts" "2.ts" とリネームします。

"TSファイル2個用.bat" を実行
後は勝手に処理されるので、終わるまで待ちます。


完了後
うまくいけば、BDAV規格にそったBDAVフォルダができるはず。


あとはBDAVフォルダごとBD-Rに書き込めば完了です
設定はファイルシステムを上記のように変更。
あとは書き込み速度とラベルのところを好み、または必要に応じて変えて、その他はデフォルト設定で問題なしです。

手順としては少々面倒ですが、これで再生互換性の高い(=多くのプレイヤーで再生可能な)ディスクができました。



■ディスクに残す (面倒なときはTSのままで)

BDAVディスク作成は最初のうちは一生懸命やるのですが、そのうち作業自体が面倒になってくるケースもあると思います。(というか、私がそうなのですが)
そんなときは、もうTSをそのままディスクに焼くのもありかと思います。理由としてはPS3がファームアップで生TSを受け付けてくれるようになったからです。
当然ながら、再生機器としてPS3が前提になっていることが重要になりますが。

ファームが古いころのPS3では生TSファイルを認識させるには拡張子を変える必要がありましたが、
後のファームアップで生TSをそのまま再生できるようになりました。



■まとめ

ドライバインストールが多少面倒なところはありますが、64bit Vistaでも思ったより普通に使えるというか、こんなに簡単にうまくいくとは思いませんでした。

個人的な収穫としては、

録画後はTsSplitterを通すのがやはり無難
再生ソフト、コーデック系ソフトは必要ないならインストールしない(今回TVTestとGOM PLAYERが競合)
TVTestで複数リアルタイム視聴が簡単に可能(TVTestを複数起動するだけでいい)
Vista x64ではReadyDriverPlusが非常に使える(= マイクロソフトは頭悪いんじゃないかと)

大体こんなところです。



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