医療・介護とも人材確保が急務−都の福祉保健重点施策
東京都は2月5日、福祉保健分野の09年度の重点施策を公表した。医療・介護とも人材確保が急務となっている。
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公表された「東京の福祉保健の新展開2009」は、▽子ども家庭▽高齢者▽障害者▽生活福祉▽保健・医療▽健康安全▽横断的取り組み−の7分野で構成されている。
医療に関する施策では、救急医療、周産期医療、新型インフルエンザ対策などを重視している。
救急医療では、救急医療体制の改善に向けた「救急医療の東京ルール」を推進するため、6億6500万円の予算を計上し、「東京都地域救急センター」(仮称)の設置や「救急患者受け入れコーディネーター」の配置、トリアージの導入を進める。
周産期医療でも、周産期母子医療センターの体制整備や「母体救命対応の総合周産期母子医療センター」(同)の設置、「母体・新生児搬送受入コーディネーター」(同)の配置などによって、母体・新生児の救命体制を確保する。
このほか、医師の業務負担を軽減するための勤務環境改善対策や、離職した女性医師や看護師の復職支援などを行い、医療関係者の確保に努める。
介護に関する施策では、介護施設の整備と介護人材の確保に力を入れる。
介護保険施設の整備促進策として123億2900万円を計上し、特養の大規模改修などを支援する。また、小規模多機能型居宅介護拠点などの地域密着型施設事業への参入を促すため、都が独自の支援を行う。
このほか、認知症グループホームを早急に整備するため、土地・建物の所有者が介護事業者に対して不動産を貸し出す場合の補助を拡大する。
介護人材確保・定着に向けた支援も進め、雇用環境の改善支援や職員の負担を減らすための介護用機器の導入支援を行う。
生活福祉分野でも、介護・福祉の人材確保を進める。新規事業の「介護人材育成確保緊急対策」に26億2400万円を計上。介護や福祉の資格取得のための講座費用の助成や就職に必要な一時金の貸し付けを低所得者や離職者の生活安定につなげる。
また、高齢者の特性に応じた医療を提供する地方独立行政法人「東京都健康長寿医療センター」が09年度に設立されるため、支援費用として61億3300万円を計上している。同センターは13年度から施設運営を開始する予定。
東京の福祉保健の新展開2009
更新:2009/02/06 22:57 キャリアブレイン
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