長野県白馬村で開かれている第58回全国高校スキー大会第4日の5日、女子回転で後村茜(東義1年)が1分33秒53のタイムで見事、栄冠に輝いた。同種目の県勢優勝は故成田早瀬さん(大鰐町出身、聖愛)以来、28年ぶりで、2人目の快挙となった。
この日の白馬村は朝から雲一つない快晴。白馬岩岳スキー場で行われた女子回転は、春のような暖かさが影響し、雪質の軟らかい斜面と高難度の旗門設定が各選手を苦しめた。
後村も1回目、序盤でスキーが振られる細かいミスがあったものの、ひざをうまく使ってカバー。スピードを落とさずリズミカルにターンを刻み、2位に0.7秒差を付けてトップに立った。
1回目の30位から下位順にスタートする2回目はコース設定が変更され、さらに難易度が上昇、転倒や途中棄権する選手が続出。その中で30番目に登場した後村はプレッシャーをものともせず、1回目以上にスピードに乗って最短距離を進み、次々と旗門を通過してフィニッシュ。2回目もラップを奪い、2位の選手に1秒以上の差を付ける圧勝劇だった。
本間和夫東奥義塾高校塾長 大変喜んでいる。皆さんの応援のおかげであり、本人の努力のたまもの。全校放送で優勝を報告し、学校を挙げて喜んでいる。1年生が今回のような成績を収めてくれたので、先輩たちもさらに頑張り、後に続く後輩選手も育ってくれるとうれしい。
【写真説明】全国高校スキー大会女子回転で、同種目での県勢28年ぶりの頂点に立った後村茜(東義)2回目を終えてタイムを確認し、ガッツポーズ=長野県白馬村白馬岩岳スキー場