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日本綜合地所破綻:学生ら思い複雑 「一度は縁あったのに…」

 内定取り消し問題を解決した直後の破綻(はたん)だった。マンション分譲大手「日本綜合地所」(東京都港区)が5日、会社更生手続きを申請した。内定を取り消された大学生3人が加入していた全国一般東京東部労組によると、学生には5日付で補償金100万円ずつが振り込まれたばかり。破綻を知った学生は複雑な様子だったという。

 昨年11月末に内定した学生53人全員の取り消しが発覚、会社は学生と交渉を続けた。2日には学生に謝罪したうえで、東京東部労組と協定書を締結、1人100万円の補償金を支払うと約束した。

 須田光照書記次長によると、他社への内定が決まった男子学生は「内定を取り消されて悔しい思いをしたが、一度は縁のあった会社なので、このようなことになるのは悲しい」と話していたという。

 東京都港区の日本綜合地所本社ビルには、破綻が報じられた後、関係者が慌ただしく出入りした。社員らは報道陣の問いかけにも無言のまま。約1億円の債権があるという取引先企業の男性社員は他の不動産会社からの連絡で破綻を知り駆けつけた。「いつかこうなると思ったが、ここまで早いとは」と驚いた様子で話した。【市川明代、山本太一】

毎日新聞 2009年2月6日 東京朝刊

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