【 蛸 グ ラ フ 】
八方手詰まり。
 



ようやくコブリアワセ後編シナリオ作業で進展。光明が差してきました。

最近は、まず文章でシナリオを起こしてからいわゆるネーム作業に入る形を取っています。
このシナリオ作業が一番神経を摩耗して、いつも時間がかかってしまいます。

シナリオにどん詰まって、喫茶店やファミレスに長っ尻で居座り、
「うー」だの「あー」だの口半開きで焦点の合わない視線を泳がせている姿は
飲食店において衛生上、著しく憚られるものです。
一応、お昼や夕食時の混む時間帯は避けてますが、バッチリ迷惑客ですね。ごめんなさい。
お店の人にマークされたらあれなので、
数店の日替わりローテーションを組んで旅路にでるのが習わしになっています。



ドラゴンエイジPure誌掲載の読みきり作品「シンデレラシューズ」の全頁解説第8回です。


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これ以上ないほどに、果てしなくネタばれなので
必ず本編を読んだあとで読みすすめてください。
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■p25(p171)

ドレッサーの前は「お砂糖にスパイス、そしてすてきなものいっぱい」のシーン。
鏡台は女性のための聖域という感じなので、
難物ですがいつかもっと掘り下げて考えてみたい舞台道具です。


父親には内緒のアマリの隠れ家的な部屋なんですが、
今考えると亡き母親の部屋という形にしておけばよかったかも・・・。
しかし迂闊に人物要素を増やすと、母親の死因やら父親の妻への感情描写やらに連鎖的に紙幅を割かないといけなくなるので
これはこれでいいのかもしれません。
さじ加減が非常に難しいのですが、語らないこともお話を整理する重要な手だてです。

■p26(p172)

胸の大きさはアマリの女性願望の大きさなので、
何度ロレンゾに咎められてもなかなか改めることができません。

アマリの精神は女性よりであるといっても
やはり男性の考える女性らしさがでてしまうので
簡単にはロレンゾのお眼鏡にはかなわないわけです。

ちなみに、女性から男性へ性転換をする人の多くは、
別に大きな男性器は望んでいないというのを資料で読んだんですが、
ちょっと下世話ですけど、性のあり方の複雑さがしれて興味深い部分です。


「全身おしりみたい」の台詞はなんかの映画からまんま持ってきました。
ストーリーもタイトルもさっぱり記憶に残っていないんですが、その言い回しが面白かったので。
「アマデウス」か「バリーリンドン」だったかなあ・・・。

■p27(p173)

ここらへんのやりとりは、「ボーイズドントクライ」の冒頭のイメージを拝借しました。
性同一障害の女の子が男装する際にゲイから
股間の詰め物が大きすぎるのどうのと色々アドバイスを受けるシーンなんですが
なぜなんだかよくわからないけれど、お気に入りです。
マイノリティの苦労を知るクィア同士の友情みたいなものに惹かれたのかも知れません。

続編の機会があるなら、第二話はロレンゾについて、第三話以降はクィアコミュニティについて
描いてみたいなあとか思っていたのですが、まーまずその芽はないでしょう。


■p28(p174)

アマリの見慣れない首飾りに目ざとく反応するロレンゾ。

本当はもっと女性観点で気づくような些細な変化の方が良いいだろうと思って
服や髪型の傾向、身繕いにかける時間や頻度、香水の違い、インクの吸い取り紙に転写している単語や男性の名前etc
色々考えあぐねたものの、これというものがなくて結局絵面で一番分かりやすいものにしました。
ここらは男性作家の限界。無理無理ッス。


■p29(p175)

結構、割と図々しいお願いをしてくるアマリ。
普段はまずできない行動で、ロレンゾには気を許しているゆえの甘えではありますが。

リアルだとどう思うかはともかくとして、
可愛い女子のわがままに振り回されたい男の子の願望というやつをやっときました。


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