「これって、何の会見?」と報道陣から失笑が漏れた。8日夜、都内のホテルで行われたTBS系「ウルトラマンコスモス」の主演俳優、杉浦太陽=たかやす、写真=(21)の会見。傷害と恐喝容疑で大阪府警に逮捕され、大阪地検で不起訴処分となったのを受けてのものだが、杉浦は主演映画のポスターを前に写真撮影に臨むなど、まるで映画の製作発表だった。
会場には肝心の弁護士は姿を見せず、コメントが配られたのみ。代わってウルトラマンの生みの親・円谷プロダクションの社長と、映画を配給する松竹重役が同席する“異様”な雰囲気に。
会見では当然、事件の核心部分に質問が集中したが、杉浦は「僕がここにいることがすべて。真実は一つです」「人間的に間違ったことはしていない」「警察には納得がいかない」と、正当性を主張するばかりで、事件関連の質問を司会者が強引に遮るシーンも繰り返された。
同席した円谷一夫社長は、「一刻も早く子供たちの夢を復活させたい」と、コスモスの早期完全復活を明言。「僕はずっと(無実を)信じていた」と擁護論を展開し、杉浦が涙ぐむ一幕も。
松竹側も、逮捕を受けて急きょ製作された修正版ではなく、オリジナル版の公開を決定。何事もなかったかのように、杉浦・ウルトラマンコスモスは復活する。
ZAKZAK 2002/07/09