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トップページ > SS > 御神の剣士 > とらいあんぐるパニック第二話 『不良達のプライド』



 前回のあらすじ
 千鳥かなめと相良宗助の二人は、陣代高校で起きた謎の爆弾事件の犯人の汚名を着せられる。
 日頃の行いが悪いだけに否定しきれない相良宗助。

「相良君、君がこのまま居て問題起こさないなら良い。だが、次に問題があった時は退学してもらわねばならん」
「自分は無実です」
「分かっている。だがな、現実は過酷なのだ。ここで君が一時的に避難してくれれば、この後事件が起きたとしても君のせいにはならん。みんなも他に犯人が居たという事実を気づくだろう。けど今のままだと、君が間違いなく犯人扱いされる」
「ですが、自分は犯人を己で手で八つ裂きにしたいのですが……」
「その気持ちも分からないでもない。だがな……」
「あんたは大人しく会長にしたがえばいいのよ!」

 銃を手入れしている宗助をかなめが殴り飛ばす。
 そして大人しくなった宗助を連れて、かなめ達は林水敦信の手によって手配された風芽丘に避難してきた。
 そこで恭也と会う二人。
 二人は隠しナイフを持っていた恭也を脅し、一悶着あったものの、仲直りする。
 
 一方そのころ、漢赤星は後輩を助けに単身不良の巣窟へと駆けつけるのであった。

「なっ!」
 それを知った恭也達。
「俺も手伝わせてくれ」


 かくして、恭也と宗助は、熱い男の友情を深めるのであった。


 詳しくは第一話を読んでみよ〜♪
 

 かくして、風芽丘最大の暴走族、指村巧率いる『ラグナロク』を一日で壊滅させた恭也達。
 だが、当然そのままでは彼等も終わらない。
 故に戦いの幕は再び開くのであった。





 とらいあんぐるパニック第二話 『不良達のプライド』




 恭也達にボロボロにされ、なんとか戻ってきた指村巧達。

「くっ! まさかこの俺様がおめおめ逃げることになろうとはな」

 指村巧は己の不甲斐なさに舌打ちする。
 そこは彼等が本拠地にしているパブだった。海鳴の裏路地にひっそりと建っている。

「このままでは絶対にすまさんぞ! 絶対に!」
「だけどよぉ、あんな化け物共、俺達じゃ勝てねえぜ。こっちは1000人も居たんだ。なのに……」
「んなことはわかってらぁ!!」

 意見を言ってきた側近の男を八つ当たりで殴り飛ばす。
 奴らが強いのは百も承知だ。けど、負けたままで終わったら、それこそ周りに示しが付かない。

「なにか良い案はないのか? 全員で考えろ!」

 しばし静かになるパブ内。
 三分ほど経っただろうか、

「リーダー、ちょっと良いですか?」

 チームの参謀役を務めている男が指村巧に近づいていく。

「言ってみろ。ただし、くだらねえこと言ったらぶっ飛ばすがな」
「お耳を拝借します」


 ごにょごにょごにょ


 厳しかった指村巧の顔が、不適な顔へと変わっていく。

「どうです? リーダー」
「くっくっく、いいね。その案で行こうじゃないか! 待ってろよ、この指村巧様を怒らせたこと、後悔させてやる!」

 指村巧の復讐劇が始まる……

「はっはっはっはっは!」

 勝てないんだから、やめときゃ良いのに(笑)



 9月7日(日)
  海鳴市藤見町 高町家
       AM11:13

「恭ちゃん、大変!! 大変だよ!」
「どうしたんだ? 美由希」
「こ、こんなものがポストに……」

 美由希が差し出した紙切れを俺は受け取る。
手紙か……。一体どんなことが書かれてい――!? 文面を見て俺は愕然とした。

「なっ!? なのはを拉致しただと!?」
「うん、それでなのはを返して欲しくば……」

 ――相良宗助を半殺しにしろ。
 そう、ワープロ文字で手紙に書かれていた。

「どうしよう!? 恭ちゃん。相良さんを半殺しにする?」

 小太刀を取り出して暴走しかけている美由希を俺は片手で制す。

「駄目だ! 悪に屈するなど出来ない。相手をつけ上がらせるだけだ」

 今なら民間人を拉致られた時、イラクから自衛隊を撤退させなかった小泉首相の気持ちがよく分かる。

「でも、それじゃなのはが!」

 美由希の懸命な叫び。
 俺は目を伏せる。

「悲しいが、これも御神の家に生まれたモノの勤め、なのはには大人しく死ん……」

 
バシィ!

 俺は美由希に殴られた頭を抑えた。

「うっ! それは、千鳥さんが持っていたハリセンじゃないか!」
「面白そうだったからスペアをもらったの。って、恭ちゃん! ふざけている場合じゃないよ」
「俺はふざけてなどいない。幾らなのはの為とはいえ、相良君を半殺しする訳にはいかんだろう」
「でも、それってなのはを見捨てるって事だよ。――はっ!?」

 美由希の顔色が変わった。

「実の兄妹よりも相良さんを取るって事だよね。恭ちゃんの選んだ選択肢。ま、まさか恭ちゃん、
ホモだったの!?」
「美由希……(冷笑)」
「えっと、恭ちゃん? もしかして怒ってる? 滅茶苦茶怖いんだけど。怒らないで、ね? ちょっとした願望が招いた冗談なんだから……」

 怒っている? 当たり前だ。ホモ扱いされて怒らない訳がない。
 怒られないで? 無理な相談だった。俺の心は今、沸々と煮えたぎっている。
 俺は冷酷に美由希に告げた。

「来週の土日は
山籠もり決定だ。覚悟しておけ」
「うううっ」
「久しぶりに
1000本ぐらい試合をしよう。下手な冗談を言える元気をなくしてやるぞ
「うるる〜」

 感激して、美由希は半泣き状態になっていた。まあ、自業自得だ。


 プルルルルルルルルル♪


 タイミング良く電話が鳴る。一体誰だろうか?

「もしもし? こちら高町」
「ワレワレハ、タカマチナノハヲユウカイシタモノダ」
「!?」

 電話から聞こえてきた声は、変声器で声色を変えられていた。
 男とも女とも分からない不気味な作られた声が、受話器の向こう側から響いてくる。俺は緊張していた。

「恭ちゃん、どうしたの? 一体誰から?」
「美由希、誘拐犯からだ」
「!?」

 美由希の表情も引き締まる。当然だろう、妹の一大事なのだ。

「なのはを帰してもらおう」
「カエシテホシクバ、ヨウキュウドオリサガラ“サノスケ”ヲハンゴロシニ……」

(ちょっと待て! 左之助は
るろうに剣心のキャラクターだ! 宗助だ、宗助! 間違えるんじゃない)

「…………サガラソウスケヲハンゴロシニシロ」

 どうやらお馬鹿な連中のようである。俺はそれだけを確信した。

「ソレジャ、コレデレンラクヲ……」
「待ってくれ、なのはの声だけでも聞かせてくれないか?」

 もしかすると捕まっているというのは嘘かも知れない。
 だが、その一途の望みは打ち砕かれた。

「イイダロウ、ホラ。デンワニデロ、ヨケイナコトハイウナヨ」
「……おに〜ちゃん」

 電話から響いてきたのは、間違いなくなのはの声だった。

「大丈夫かなのは? 怪我はしてないか?」
「うん、大丈夫。夕飯までには帰るね〜」
「はい?」

 あっけらかんとなのはは言う。
 ……全然怖がってない? 何故?

「ナ、チョットハコワガレ! オマエハツカマッテイルンダゾ」
「だって別に、怖くないもん」
「くぅ〜ん」

 その疑問は、きつねの泣き声で納得してしまった。
 なのはは久遠と一緒にいるのだ。下手な不良など敵ではないだろう。久遠が本気を出せば一網打尽だ。
 逆に久遠のことを知らないで捕まえてしまった不良達の方が不憫に思えてくる。俺の頭の中では既にオチ……結末が予想付いていた。

「じゃあ、気を付けて帰ってくるんだぞ」
「うん」
「ナ! チョットハシンパイシロ! オマエモ!」

 ツーツーツー

 最後に男の言葉が聞こえ、電話は切れた。

「恭ちゃん、どうしたの? なにか表情が和らいでいるけど?」
「ああ、なのはと久遠が一緒だったんだ。安心だろ?」
「あ、うん。久遠がいれば大丈夫だね」

 場が和む。
 心配する必要はなくなった。

「でも、犯人は誰なんだろう?」
「ん、そんなの決まっているだろう。こないだやっつけた不良達に間違いない。それ以外に相良君を半殺しにしろなんていう輩は思いつかないからな」
「そうだったね」
「さてと、それじゃ今日の鍛錬でも始めるか?」
「うん」

 俺と美由希は道場に向かう。
 いつも通りの日常が始まった。




「千鳥、大変なことになった」

 あたし、千鳥かなめが住んでいるアパートの一室に、窓から颯爽と入ってくる宗助。おかしな進入方法だが、宗助自体がおかしいのでその行為になんら違和感はない。

「なにが起きたのよ?」
「二日前一緒に戦った戦友の高町先輩の事は覚えているな?」

 忘れたくても、忘れられる筈がない。
 宗助がいきなりナイフを突きつけた相手。そして、宗助と一緒にたくさんの不良を廃工場と共に潰した人だ。

「覚えてるわよ。で、どうしたの?」
「先輩の妹、小さな少女が居ただろう。なのはという名前の」
「うん、居たわね」

 自己紹介など不良達を倒した後したので、高町先輩の家族の名前は把握していた。
 
「彼女がこないだの不良達に拉致られた」
「物騒な世の中になったものね〜……って!? ホント?」
「ああ、先輩にもしものことがあっては不味いと盗聴器を仕掛けておいてな、それが役に立った訳だ」
「あんたね〜、先日の発信器といい、今回の盗聴器といい犯罪……って、まあいいか」

 終わりよければすべてよし。
 結果的に助かっているのだ。

「それで、どうするの?」
「テロリストを野放しにするほど俺は落ちぶれていない。奴らを見つけ出し暁には、二度とこんなことをしでかせないように徹底的に性根を治してやるつもりだ」
「でも、相手の場所は分からないんじゃ?」
「分からない? この俺を誰だと思ってる?」
「ソースケ」
「ああ、そうだ。俺の手に掛ければ造作もない」
「あ、ひょっとして発信器でも取り付けてるの?」
「いや、幾ら俺でもそこまで用意周到ではない」

 ナイフを懐から取り出し、じーっと見つめる宗助。嫌な予感……などとうにしない。もはや分かっていた。

「はぁ〜」

 あたしは拳に息を吹きかけ、殴る準備を終える。
 後は宗助の言葉を待つだけだった。

「ボスの仲間の顔は覚えている。あれだけ人数が居たんだ。裏路地など不良が集まる場所で探せばすぐに見つかるだろう。これで見せしめに一人殺せば、誰かが簡単に案内してくれるに違いない。自分が可愛いからな」

「ソースケ……」
「どうした? 千鳥。拳を握りしめたりして」

「あんたはもっと事を穏便に運べんのかー!」

 ベキッ!

「ぐっ!? 待て、事態は一刻を争うのだ。悠長なことをしている場合ではないぞ」

「だからっていきなり人を殺すなんて言うなー!!!」

 ばきっ!

 良い一撃が宗助の頬にクリーンヒットする。

「分かった。脅迫だけにする。だがな考えても見ろ。幼き少女が一人孤独の中に居る。なのははきっと恐怖で気が気じゃないはずだ」
「そんなの分かってるわよ」

 あたしだって馬鹿じゃない。あの小さな女の子が、不良に囲まれていたら怖いなんてのは考えるまでもなく分かる。

「本当に分かっているのか? 彼女が金持ちの老人にでも売られ、一生台無しにするかもしれない。もしかすると身体をバラバラにされている可能性もある。指を一本一本折られ、爪を剥がれ、髪の毛を少しずつ抜かれ、傷口にわさびを塗られる可能性もあるだろう。腕を切り落とすというのも効果的か? 目を潰すのも悪くないな。後は……」

「だあああぁぁぁ!! 全く、あんまり酷い想像はしない!」

 想像してしまったあたしは気分が悪かった。小さな女の子相手にそこまでやるとは思えないが、決してあり得ない話ではないのだ。

「だが、物事というのは常に最悪のケースを想定するべきなのだ……甘い考えを持っていると、その場に遭遇した時に正常な判断を持てなくなる。例え彼女が不良達に強姦されていてもおかしくないのだぞ!」
「うっ、それはそうだけど……」
「分かってくれたなら良い。早速行くぞ!」
「うん」


 あたしと宗助は街に出た。
 不良を捕まえるのは簡単だった。宗助の言ったとおり、路地裏の怪しい通りを囮のあたしがちょっと歩いてみる。

「へっへっへ〜、お嬢ちゃん、一人? 俺と一緒に遊ばない?」

 下卑な笑みを浮かべて近寄ってくる男。茶髪にピアス、趣味の悪いジャンパーにジーパン。大量生産でもされているのではないか? そう思えるぐらい典型的な不良だった。あたしは物陰に隠れている宗助を呼ぶ。

「ソースケ、お願い」
「ああ、任せておけ」

 電柱の影から姿を現す宗助。不良の男はそれを見ても動揺することなく、

「はんっ、邪魔者はきえな!」

 男は宗助に向かって飛びかかった。




 一分後――

「な、なんでございましょうか?」

 宗助にボコボコにされた男は土下座していた。

「……ここら一体を根城にしている不良のボスは分かるか?」

 首筋にナイフを突きつけながら、宗助は優しく質問する。

「えっと、指村さんですか?」
「ああ、確かそんな名前だ。奴は今、何処にいる?」
「ちょ、俺だってスーパーマンじゃない。そんなの分かる訳が!」

 首筋に食い込むナイフ。一筋流れる血。

「言い訳などいらん。このままだと話せなくなる方が早いかな」
「ま、待ってくれ! ほ、ほんとうに分からないんだ! 命だけはお、お助け……」
「もしもの話だ。人を拉致したとしたら何処にいると思う?」
「は、廃ビルだ! ここからちょっと行ったところに廃ビルがある! たぶんそこを利用していると思う」
「そうか、協力に感謝する」
「あははは……」

 宗助は失禁している男に向けているナイフをしまい、何事もなかったかのように立ち上がる。

「行こうか千鳥」
「ええ」

 あたし達は、不良が指さした方向へと走っていくのだった。



「ふっ、どうでるかな、あいつらは……」

 廃ビルの一室で指村巧は呟く。
 彼の周りにはラグナロクの側近が控えていた。

「リーダー、もしあいつらが要求を呑まなかったらどうするんです?」
「呑まなかったら? 悪いがこのお嬢ちゃんに痛い目に遭ってもらうしかないだろう」

 全然怖がってない小学生のガキを指さす。
 頭が逝かれているんじゃないか? そう思えるほどだ。

「ねぇくーちゃん、お腹すいたね」
「くぅーん」
「そろそろ帰ろうか」

 のんきにそんなことをほざく。
 
「はっはっは、帰れると思ってるのか? 傑作だな」

 本当に頭が逝かれていた。この部屋の中には全部で30人は居る。憎きあいつらのように武装している訳でなし、この小さな子供如きが俺達から逃れる術などない。普通なら――

「うん、くーちゃんお願い!」
「くぅ〜ん」
「はっはっは! その狐が俺達の相手をするだって? 笑わせるんじゃねえ! 頭がおかし――」

 狐は突如、少女へと姿を変えた。――普通ではなかった。

「へっ?」

 手品か!? 深く考える間もなく、少女の姿へと変化した狐から閃光が走る。

 ピシャアアアアアアアア!

 乱れ飛び交う稲妻。怒号、悲鳴。

「ぐぎゃあああああああああああ!」

 ピシャアアアアアアアア! ピシャアアアアアアアア!

「ぐぎゃあああああああああああ!」

 阿鼻叫喚が目の前で広がっている。あっという間に立っているのは、自分一人だけになっていた。

「な、なんなんだよ!? この展開は! おまえら、一体何者だ!?」

 どうやら俺は、つくづく関わってはならない者達と関わってしまったのかも知れない。
 そう、指村巧は後悔していた。
ただ、それに気づくのは全て遅すぎた。

「わたしは高町なのは、こっちは久遠。
魔法少女と妖狐!
「かくご……する!」
「くそおおおおおおぉぉぉ! 妖狐って言ったら、普通の攻撃方法は
狐火じゃねえかー! なんでサンダーなんだぁぁぁぁ!!」

 俺は訳も分からない叫びをし、久遠に突撃した。無論、辿り着くことなく、

 ピシャアアアアアアアア!

 一閃。閃光が指村巧を襲う!

「ぐぎゃあああああああ!!」

 暗転。自分がやられたことさえ分からず指村巧は気絶した。



 恐るべき轟音が鳴り響く。

「急ぐわよ、ソースケ」
「イエッサー」

 あたし達は音のする方に向かって走る。その音の発信源はすぐ近く……そう、あの古ぼけた鉄製のドアの向こうだ。

 ガチャ

「「……」」

 ドアの向こう側は、凄まじい光景が広がっていた。死屍累々、倒れ伏せる男達。焦げた臭い、煙を上げる壁。
 その中で狐を抱いた少女が一人立っていた。

「「一体何が起こったの(きたんだ)?」」
「あ、この間のおに〜ちゃんの友達の方ですね。お迎えですか?」
「ま、まあ、そんなところだ」

 そう言えば盗聴中久遠という名前を発した時、高町先輩が妙に安心していることを宗助は思い出していた。あの時は頭が混乱しているのかと思ったが、十二分に根拠があった発言だったのだ。
 それにしても久遠とは一体何なのだろうか?
 現場の惨状を見て、兵器の一種だと宗助は結論を下した。重火器に分類されるモノに違いない。
 どうやらまだまだ世界には、自分の知らない兵器があるのだ。
 否、その謎の兵器を扱う高町なのは、恐るべき存在なのかも知れない。さすがは御神の家の人間だ。

「それじゃ、家までお願いしますね♪」
「くぅ〜ん」

 狐を抱いている少女、高町なのはは何事もなかったかのように微笑んだのであった。
 

 エピローグ

 ラグナロクは今度こそ崩壊した。
 中心のメンバーが全員倒れ、自然消滅したのだ。

 彼等の一番の不幸は、恭也&宗助、この二人に関わってしまったことだろう。

「ふっはっはっはー! もうやめだー! 俺は真面目に生きる!」

 謎の子供二人組に負け、もう不良をやっていく気はなくなってしまった指村巧。逆立ちしたって、彼等には敵わない。
 無事に一つの事件が終わりを告げたのだった。


 
 そのころ――某潜水艦。

「えっ!? 相良さん、転校していたんですか!」
「はい」

 銀髪の少女はマデューカス中佐の言葉に驚く。
 銀髪の少女、テッサは不安に駆られていた。今、相良さんとかなめさんは見知らぬ場所に二人っきりでいるのだ。もしかすると結束が固まり、トントン拍子で恋に発展してしまうかも知れない。

「ええっと、わたし、来週からちょっとお休みでしたよね?」
「はい、艦長、たまにはゆっくりとお休みください」
「すみませんが、わたし、面白そうなんで相良さんのところへ行ってみます!」
「艦長!?」
「てへへへ、ごめんなさいね♪」

 しかし、相良宗助&高町恭也の最強ペアを前に、平穏という文字は訪れたりしない。

「相良さん、待っててくださいね♪」


 二人を中心に様々な人間が織りなすとらいあんぐるパニックは、まだまだ終わりそうになかった。

とらいあんぐるパニック第二話 『不良達のプライド』 完


 あとがき

 遅くなりましたが、とらいあんぐるパニック第二話をお届け致します。
 うぐぅ、読み切りを書くのが好きみたいです。思いっきりヘタレてます。次回更新も遅いと思いますが、きちんと終わらせようとは思いますので見捨てないでくださいm(_ _)m


なのたんマンセー

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