ブログ炎上から立件へ…。
お笑いタレントのスマイリーキクチさんのブログへ殺人予告をした川崎市の29歳の派遣社員の女性を脅迫容疑で書類送検されました。また執拗に非難中傷を書き込んだ17〜45歳男女17名が名誉毀損容疑で書類送検されることになりました。
スマイリーキクチさんは約10年にわたって、1989年に起きた東京・足立区の女子高生コンクリート詰め殺人事件に関与したとする事実無根の中傷をインターネット上に書き込まれていました。また、昨年1月に開設したブログでは12月にはコンクリート詰め殺人の犯人でもあるかのような悪意の書き込みが殺到して炎上。スマイリーキクチさんは警察へ被害届けを出していたとのこと。
インターネットは顔が見えず、匿名で何でも書けてしまうわけですが、行き過ぎた書き込みに警察も捜査に乗り出し、書類送検へと動いたようですね。
スマイリーキクチさんは昨年1月に自身のブログを開設。そのときから書き込みはあったようですが、４月には書き込みを制限するとともに、警察へ被害届を出していたようです。
一旦は治まっていたスマイリーキクチさんのブログですが、制限を解除した昨年の12月に被害が拡大したようです。
書類送検された女性は、ブログの制限が解除された12月24日、タレントの飯島愛さんが渋谷区内の自室で遺体で発見された際、飯島さんのホームページなどを見て、スマイリーキクチさんと飯島さんがこの殺人事件に関与したと誤解。「殺人のような犯罪に加担した人は許せないと思った」と供述しているようです。

奇しくもスマイリーキクチさんは、足立区の女子高生コンクリート詰め殺人事件の犯人と同姓同名、事件の起きた足立区の出身などに加え、どこからかまことしやかな噂が流れ、いつのまにか話に尾びれ背びれがついて、なぜかあたかも犯人であるかのように疑われてしまったようです。
ブログには「殺す」のほか「人殺しが何で芸人やるんだ」など、が多く書き込まれ、その中でも書き込みの回数や執拗な誹謗中傷を書き込んだ18名に対して、名誉毀損容疑で書類送検されるようです。
スマイリーキクチさんは、今回の件について自身のブログで「捜査を担当された警察の方に、深く感謝の意を表しますとともに、今後このような事件がおきない事を願っております。」とコメントしています。根拠のないことを書き込まれ辛い日々を送られていたと思いますが、あらぬ疑いが晴れて本当に良かったと思います。

インターネットは書き込みに対して匿名性の高い世界です。
実名ならば「殺す」という言葉を簡単に書き込むことができたでしょうか。
今回の警察の措置は、顔が見えない、実態がつかめない…それをいいことに、腹が立ったら辛辣な言葉を容赦なく書き込むということは「悪」であるということを分かっていない人に対しては、「今後は警察が動きますよ」ということを世の中に広く知らしめるための一つの手段であるかのように思います。メディアリテラシーをないがしろにし、まことしやかな情報を鵜呑みにした結果、誤った判断が思わぬ結果をもたらすことになるという良い一例だと思います。
客観的に物事を判断することの大切さを改めて感じた事件でした。

【関連サイト】
・スマイリーキクチ　オフィシャルブログ「どうもありがとう」

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