医療・保健・福祉の各機関が同一のがん患者に効果的な治療やケアを一貫して提供できる環境をつくろうと、今年4―9月の半年間、胃がんの地域連携パス試行が青森、上十三の両圏域で、肺がんについては県内全域を視野にそれぞれ行われることになった。
県がん地域連携パス作成・運用検討会が5日、青森市の県立中央病院で第4回会合を開き事業内容を詰めた。
この日の会議では、患者に関する情報を記載し、関係機関の間で受け渡しするパス表の様式や試行事業の流れなどを確認した。
胃がんは青森圏域では県立中央病院が、上十三圏域は三沢市立三沢病院が中心を担う。肺がんは県立中央病院と弘前大学医学部付属病院が中心となる。
症例は胃がん30例程度、肺がん15例程度を見込み、患者本人の了承を得て協力してもらう。患者本人と家族への説明は主治医と看護師がチームを組んで行い、パス表への記載は看護師が行う。関係機関間のパス表受け渡しは患者が持参する形で行う。
半年間の試行で使われた各患者のパス表や関連情報は県健康福祉政策課に集め、県がん地域連携パス作成・運用検討会の場などで検証する。将来的な本格運用に生かす。