ムネオ日記
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2008年2月29日(金)

鈴 木 宗 男

 今日もまた陽の光は、平等に、公平に降り注いでくれる。有難い限りである。
 毎日新聞夕刊2面の特集ワイドに、刑法学者の団藤重光さんの「おちおち死んではいられない」という記事があり、その中に、次の様な下りがある。

 「ある事件で死刑判決の言い渡しの時に、傍聴席から『人殺しーっ』って声が上がったんです。その瞬間、ああっ、と思って」
(中略)
 「人間的な感情を持てば、人が人を殺すということは絶対におかしい。殺人犯が人を殺すのは個人のやることだが、死刑は国が人を制度として殺すのだから普通の殺人より悪い。ヒューマニズムのない国は滅びる。滅びたくなければヒューマニズムを取りこまなければならない。そう書いたら、ある評論家が『そんなこと(傍聴席の一声)で考えを変えるなんて、よっぽどいくじなしだ』と言った。僕はその人の神経を疑うね」
 人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、現在死刑を法律上または事実上廃止している国は133。先進国で死刑があるのは米国と日本だけだ。しかも今、日本では死刑判決も執行も急増している。
 「日本は未開国なんです。ロシアが欧州評議会に加盟する時、死刑廃止を約束した。そうでなければ認められなかった。死刑存置を主張するのは、未開国だと証明するようなものです」^
 最近は鳩山邦夫法相が「半年以内に(死刑を)執行することが自動的、客観的に進む方法がないか」と発言した。鳩山法相も東大法学部出身だ。
 「僕の書いた『死刑廃止論』を読んでほしいね。そうしたら死刑執行なんて考えもつかないと思うよ。自動的なんてとんでもない。鳩山さんなら僕の言うことを聞いてくださると思うんだ。不勉強なだけでね」


 94歳、誰しもが認める大学者の、重く尊い言葉を噛みしめなくてはいけないと思う。同時に、大学者である前に人間としての団藤先生の大きな心が伝わってくる。
 私は6年前に取り調べを受けた時、あまりにも自分の考えを押し付け、自分達に都合の良いシナリオ、ストーリーを作ろうとする検事に対して「検事である前に人間であれ。俺は政治家である前に一人の人間としての立場を忘れたことはない!」と言ったことがある。今の検察のやり方、裁判のあり方に思いを巡らしながら、正直に生きていればお天道様がわかってくれると、私なりの生き方をしていきたい。

本日提出した質問主意書3件
bV4 国会議員宿舎を巡る諸経費の国庫負担に関する質問主意書
bV5 外務省職員の長期欠勤に対する外務省の対応及び説明に関する再質問主意書
bV6 1996年5月のビザなし交流に同行した外務省職員が暴行されたとされるやり取りの経緯に対する外務省の認識に関する質問主意書

本日受領した政府答弁書8件
bT4 外務省における裏金組織についての質問に対する外務省の対応に関する再質問主意書
bT5 1996年5月のビザなし交流に同行した外務省職員が暴行されたとされるやり取りの経緯に関する第3回質問主意書
bT6 外務省職員の長期欠勤に対する外務省の対応及び説明に関する質問主意書
bT7 2001年のイルクーツク声明並びに歯舞群島・色丹島の引き渡しと国後島・択捉島の帰属問題を並行して交渉する「並行協議方式」に対する外務省の評価に関する第3回質問主意書
bT8 北方領土問題についての政府見解並びに洞爺湖サミットにおける同問題の取り扱いに関する再質問主意書
bT9 竹島返還の実現に向けた政府の取組に関する質問主意書
bU0 国連の先住民族宣言を受けての我が国政府の取り組みに関する第3回質問主意書
bU1 近年の冤罪事件を受けて警察庁が公表した「警察捜査における取調べ適正化指針」に関する第3回質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ


2008年2月28日(木)

鈴 木 宗 男

 テレビ、新聞ではここ一週間、イージス艦と漁船の衝突事故、そして三浦和義氏逮捕の報道が続いている。特にテレビは土曜の夜から洪水の如くスイッチを入れると、サイパンから、果ては27年前の映像からと、相当な時間と量である。
 「興味本位過ぎますね」「真実を追求する姿勢とは思えません」という声も聞こえてくる。テレビの影響力の大きさを感じながら、私自身、7年前の「鈴木バッシング」を想い起こす。
 今日の朝日新聞夕刊のシリーズ物「ニッポン人・脈・記 外交の波頭を行く 反ソの先鋒 望郷サハリン 北方領土問題解決への試練」の記事を、尊敬してやまない星浩さんが書いている。また、2月26日の朝日新聞朝刊17面では、ロシアに詳しい佐藤和雄氏が「『旗』は降ろされたか 『四島一括返還』 91年『柔軟に』と方針転換 ナショナリズムの強い磁場 『二島返還論は誤解だった』 元外交官 東郷和彦氏」という見出しで、「日ソ国交回復時に決着しなかった北方領土問題。政府は長く『四島一括返還』の旗を掲げてきた。交渉方針は変わったが旗の残像は消えない。」と書いている。
 この記事と今日の夕刊の記事を合わせて読まないと、北方領土問題は理解できない。丹波実元ロシア大使の果たした役割、現欧州局長の原田親仁氏の対ロ外交はどうであったか、いずれ検証されることだろう。
 森−プーチンのイルクーツク会談以後、北方領土問題が前進しなかったことは不幸なことだった。間違った人物が間違ってポストに就くと国益を損ない、国力が落ちてしまうことを如実に表した。このことを政治家の一人として、国民に対して申し訳ないとつくづく思う。
 昨夜の釧路での後援会会合は1300人もの人が来て下さり、座れなくて帰ってしまう人が大勢いたと聞かされる。有難いと思うのと同時に、ご迷惑をお掛けした皆さんにお詫びしたい。
 釧路からの一便で上京。東京は春近しの天気である。燦々(さんさん)と降り注ぐ太陽の光は全ての人に平等、公平だと思いながら、自然の恵みに感謝するものである。
 事務所に入って一日仕事をしたが、沢山の激励のFAX、電報、手紙が届いている。心ある皆さんに感謝の気持ちで一杯である。沢山の励ましに心からお礼申し上げたい。

本日提出した質問主意書2件
bV2 在ウズベキスタン大使館に配置されていた日本画が消失した件についての外務省の説明及び管理責任に関する質問主意書
bV3 志布志事件を冤罪でないとした法務大臣の発言及び冤罪に対する政府の認識に関する再質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ


2008年2月27日(水)

鈴 木 宗 男

 昨日の判決をうけ、北海道新聞の朝刊30面に次の様な記事がある。

 ジャーナリスト魚住昭さんの話
 「事件は報道などで『巨悪』とされた鈴木被告を、検察が逮捕・起訴するためにつくり上げたものだ。公判を通じ捜査のほころび、供述の矛盾などが出てきたが、判決はそれらを無視し、検察の描いたストーリーを忠実になぞっただけだった。部分的でも検察捜査の強引さやまずさを指摘してくれればと期待したが無駄だった。今の裁判所は検察の言い分を追認して有罪を言い渡すだけ。それを思い知らされたのが今回の裁判で、げんなりした気分だ」

 政治アナリストの伊藤惇夫さんの話
 「鈴木被告は刑事被告人ながら世論に受け入れられ、国会活動を続けるなど、過去に同様の立場だった議員とは異なる。議員辞職を求める声が強まらないようなら、自民や民主が新党大地を無視できない道内の政治状況からして当分の間は勢力を保持すると思う。仮に実刑が確定し、被選挙権が5年間停止されると、高齢となり、後継者育成に力を入れるだろう。自民党内には被告に借りある人もおり、一定の影響力を残せるのではないか。」

 一連の事件で背任などに罪に問われた佐藤優・外務省元主任分析官(上告中)は「別件で鈴木被告を逮捕・起訴し、何が何でも有罪にしようという裁判。高裁判決も検察に追従した官僚仕事だ」と裁判所の姿勢を痛烈に批判した。
 さらに、鈴木被告が2005年の衆議院比例代表道ブロックで43万票を得て国政に復帰した点に触れ、「今後、有罪が確定した場合、民意を反映する政治家の(議員)バッジを奪えるのか、という問題も出てくる」とけん制した。
 鈴木被告の共犯として受託収賄などの罪に問われ、執行猶予付き有罪判決が確定している元政策秘書の多田淳さん=東京都在住=は、東京高裁法廷の傍聴席で判決言い渡しを見守った。多田さんは「関係者が一審での証言を翻し、検察に自白を誘導されたと話しているが、高裁ではそうした弁護側の証人申請が却下されるなど、裁判の進め方に問題があった」と指摘。「“国策捜査”で事件自体がでっち上げられた」と強調した。

 日本を代表する識者が価値観を共有してくれることは有難い限りである。又、佐藤優さん、多田淳元秘書の話は同じ経験をしてきたものとして胸に迫るものがある。
 私は正々堂々と真実は何かを訴えていく。検察のストーリー、シナリオがどんなものであったか。一方的な話をもとにつくられた事件に正義を求めて私は闘っていく。
 8時40分羽田発で釧路へ。12時から内外ニュース釧路支部の例会で「北方領土の現実的返還に向けて」と題して講演。約1時間半話す。56年宣言、東京宣言、イルクーツク声明が領土問題解決の大事なポイントであること。外交は積み重ねであり、相手のあること、日本だけの主張では進まないこと等、現実的解決に向けての私の考えを話させていただく。出席者には理解をいただけたものと思う。
 18時半から釧路市、釧路町鈴木宗男後援会、新党大地支部の合同新年交礼会。昨日の判決をうけての会合だったが1000人以上の人が集まって下さる。
 検察のストーリーにのった一審、二審判決を説明しながら、私の思い考えを話し皆さんの理解を得る。故郷、地元の人情、絆を感じなから後援会同志に心から感謝するものである。




新春交礼会

内外ニュース講演

2008年2月26日(火)

鈴 木 宗 男

 10時から控訴審判決。控訴棄却である。
 何のための裁判か。裁判長は「検察の取り調べに不当なものはなく、調書も信用性が高い」と言うが、神聖なる法廷での証言、陳述書は、調書以上に重いものと私は考える。裁判長は検察官と同じ価値観を有している。
 司法たる裁判所と、行政たる検察が一体なら、裁判は必要なくなる。少なくとも、控訴審で新しい事実が出たのならば、十分検討してもらって良いと思うのだが。日本は三審制度なので、即刻上告手続をとる。
 今日の判決の要旨と、それに対して私が考える問題点を、以下簡潔に示しておきたい。

 ○判決要旨
 【島田建設事件】
 弁護側は贈賄側の島田建設社長の取り調べ時、検察官から同社を談合で検挙するのは容易だが、受託収賄の件に協力すれば談合について検挙しないなどと圧力があり、虚偽供述をしたと指摘するが、不当な圧力をうかがわせる証拠はない。
 同社常務は昨年末の上申書で現金授受や請託を否定。だが一審で現金授受と請託を具体的かつ詳細に証言、控訴審でも訂正の必要があると述べなかったのに、陳述書で突然変更した合理的理由は全くうかがわれない。陳述書の内容は不自然だ。
 弁護側は、島田建設が落札できるよう被告から受注調整の働き掛けを受けたとされる北海道開発局港湾部長について、検察官に迎合した供述をして官製談合での検挙を逃れていると主張するが、それをうかがわせるものはない。
 北海道開発局による「本命業者」指名は官製談合という犯罪行為で、その働き掛けは北海道開発庁長官の職務権限でないとも主張するが、最高裁判例によるとわいろの対価は適法な行為かどうか問われない。

 【やまりん事件】
 弁護側は、やまりん側が松岡利勝衆院議員にも面会、現金二百万円を渡していると指摘。林野庁が同社への便宜を図るよう働き掛けを依頼するなら、被告ではなく林野庁OBで林業問題に積極的な松岡議員のほうが自然で合理的と主張する。だが被告の地盤は北海道で、松岡議員より政治家としてのキャリアや政府内の地位が勝っており不自然ではない。
 贈賄を認めたやまりん社長の供述が重大な変遷を遂げているとも指摘するが「やまりんが助かると思いうそで誇張した陳述書の作成に応じたが、被告が逮捕されて完全に駄目だと思い、その後は法廷でも正直に話している」と証言、変遷の合理的理由を述べている。
 働き掛けなどについての林野庁関係者の証言も、弁護側が言うような不自然さはない。

 【虚偽記載】
 弁護側は被告と秘書らが共謀し、政治資金収支報告書に虚偽記入したことを認定した一審判決は事実を誤認していると主張するが、被告が秘書からパーティー券の売上金が記載されていない収支報告書を見せられて収入総額を確認した際、何も指摘しなかったことなどを考慮すれば事実誤認はない。

 【偽証】
 弁護側は、被告の衆院予算委員会での証言について、島田建設からの収支報告書以外の献金はないが、社長個人からの収支報告書以外の献金は付き合い程度にあったと述べたと主張する。しかし証言内容は、社長からセミナーなどについての協力は得ているがそれ以外の献金はないという趣旨を答えたのが明らかだ。
 国際緊急援助隊派遣中止について被告は直前に説明に来た外務省の課長に対し、自らがアフリカ外交に尽力していたことを強調した上で「派遣を認めない」と怒鳴った。
 弁護側は、被告が予算委で一般的な政治信条としてモザンビークを支援していると証言しただけと指摘、一審判決の「派遣に反対したり異議を述べたことはないと虚偽を述べた」との認定を誤りと主張する。しかし「私が反対するとかどうこう言うことは考えられない」と証言したのは、派遣に反対したことを否定した趣旨であることは明らかで誤りはない。

 【量刑不当の主張】
 受託収賄とあっせん収賄は、被告を支援していた地元業者から請託を受け、安易に応じ犯行に及んだもので経緯、動機に酌量すべき事情はない。
 収支報告書虚偽記載は、政治資金の公正透明化が必要とされている社会情勢を意に介さず、政治団体からの多額の寄付や私的流用を隠匿したもの。議院証言法違反の事案は、国権の最高機関である国会の第一院をないがしろにしたもので、いずれの犯行も酌量すべき事情はなく悪質で被告の刑責は軽視できない。
 被告が政府、与党などの要職を歴任し国政に貢献したことや、政治への信頼を損ねたことを謝罪しているなどの事情を十分考慮しても、刑の執行を猶予すべきではなく一審判決の量刑が重すぎて不当とはいえない。


 ○私が考える判決の問題点
 【全体について】
 検察官面前調書の内容、証言で、関係者の供述が概ね一致しているとか、それ自体一貫しているとか、反対尋問をされても供述を変えなかったなどと言うことを強調している。
 しかし、これは密室での取り調べで、検察官の作ったストーリー・シナリオにサインさせただけ、あるいは証言用の脚本を作って、それを記憶するように強制したという事実を無視したものである。
 本件のような古い事件について、このような供述の一致はむしろ、検察官がストーリーを作ったことを示すもので、問題は、そのことと客観的事実、証拠との矛盾であるのに、全くそれを理解していない。

 【島田事件について】
 JV規制の撤廃、予算の増大などで「動機がないこと」が明らかなのに、「いつ、どれだけ増えるか分からなかったから不安はあり、動機があった」という意味不明の動機を設定している。
 島田建設側が作ったとされるメモと結果的に受注できた工事との著しい不一致を無視している。特に、補正予算工事などについて、謝礼を持ってくることはあり得ないことであるのに、ほとんど説明していない。
 また、金銭の授受の時期、金額が謝礼としてはあり得ない不合理なものであることも無視している。
 更に、問題の請託がなされたとされる1月23日の日に、島田社長は同業者の吉本氏を同行しており、結果的に、請託の余地がほとんどなかったことにも一言も触れられていない。

 【やまりん事件について】
 松岡氏が理由もなく200万円を受領したこと、やまりんの木材販売量の全量回復ではなく、12分の4を回復する案が松岡氏の面談時に作られたこと、また、面接報告も松岡氏についてしかないこと等からして、松岡氏が主要な働きかけの立場にあったことは明らかであるのに、このことを無視している。
 山田会長が鈴木氏に、伴林野庁次長に言われたことを報告したことがあったか否かが重要であり、そのことについて何の証拠もないのに、「可能性はある」と言うだけで、認定してしまった。
 また、やまりんの高信メモにより、7日2時に地元で決着がついたことが明らかであり、他方で、伴が鈴木氏に会ったのは午後3時15分であったことも証拠上明らかである。
 しかるに、これを「地元での決着は不承不承(ふしょうぶしょう)で、会長は内心、鈴木氏の林野庁での働きかけに期待していた」などという、何の証拠もない、想像だけで片付けた。
 そのようなことがあれば、当然やまりん側の誰かがそのような供述をするはずであるが、その片鱗もない。証拠を無視した認定である。

 【虚偽記載について】
 1億円については動機が存在しないことを無視している。
 また、事務所職員の佐藤玲子さんの病状をある程度認めながら、検察官面前調書の信用性を高めるなど、人間の弱さに対する配慮が全くない。
 3600万円についても、政治家に夏・冬の手当を配ったという事実を全く無視している。検察官に各先生方の一覧表も出しているのだ。

 【偽証について】
 当時の大きな問題ではなく、そのようなことで敢えて偽証をする理由もないという基本を無視し、言葉の上っ面だけで、虚偽の否定をしたとか決めつけている。
 当時の国会で野党側が偽証として私を訴えたが、そのことで事件には出来なかった。問題になったことと全く関係ないことで、今、偽証と言われている。証人喚問で嘘を言えば偽証罪に問われるという大きなしばりがあるので、私は正直に質問者の質問に答えただけであり、裁判所の見方はあまりにも一方的である。

 裁判終了後事務所に戻ると、後援会関係者から激励の電話、FAXを沢山戴く。また、仲間の国会議員が事務所に足を運んで下さり、電話も戴く。皆話されるのは、「検察の言いなりの判決ですね」ということである。私も「わかる人はわかってくれる」と、意を強くした次第である。
 私は正直に、愚直に生きてきた。これからもお天道様の下で、「お天道様が見ているぞ」との思いで生きていく。
 平成15年10月3日、胃ガンを宣告され、しかも悪性で転移の可能性が高いと言われ、その年の衆議院選挙への出馬を断念した。手術を優先し、お腹を開いたら転移もなく、今、こうして生きていられる。一度死んだ私だが、神様、仏様の人智を越えた力のお蔭で生きている。
 ものは考えようだ。生ある限り、なにがしかの闘いはついて回る。せっかく神様、仏様から戴いた命である。生かされていることに感謝しながら、弱い人のため、苦しんでいる地方のため、格差で困っている人のため、私なりに少しでも夢と希望を与えられる様、更に更に頑張っていきたいと思う。
 天国と地獄を見てきた私である。人生挫折や失望はついて回る。生きていればいいことがある。生きていれば逆転もある。私は前向きにとらえて生きていく。


本日提出した質問主意書2件
bU8 外務省が適正であるとする同省におけるワインの管理方法に関する質問主意書
bU9 ミャンマーにおける邦人殺害に係る調査チームの派遣に関する再質問主意書

本日受領した政府答弁書4件
bT0 外務省の特権意識並びに行財政改革に対する認識に関する再質問主意書
bT1 消失した在ウズベキスタン大使館配置の日本画についての外務省の対応と国民の税金で購入した美術品に対する外務省の認識に関する第3回質問主意書
bT2 草の根無償資金援助を巡る債務についての外務省の対応に関する質問主意書
bT3 ミャンマーにおける邦人殺害に係る調査チームの派遣に関する質問主意書


※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2008年2月25日(月)

鈴 木 宗 男

 韓国で李明博第17代大統領の就任式が行われる。大阪生まれと聞くだけでも、盧武鉉前大統領とは違った新しい日韓関係が築けるのではと、期待が先に立つ。
 北朝鮮に対し、「核を放棄し、開放の道を選べば、南北協力に新たな地平が開かれる」と就任演説で言っている。南北関係でも新たな歴史が作られることを願ってやまない。
 キューバではカストロ議長が引退し、実弟のラウル氏が議長に選ばれたと報道されている。半世紀ぶりのトップの交代だが、キューバはどんな方向に向かうのか注目したい。
 昨日は前日からの雪の影響による飛行機のやりくりなどで大幅にダイヤが乱れ、私も2時間半遅れで羽田に着き、帰宅したのは夜中の2時近くになってしまった。自然の力には勝てない。
 一日議員会館、東京事務所で仕事をする。
 明日は第2審(控訴審)の判決が出る。沢山のマスコミが取材に来て下さった。今の心境を聞かれたが、「司法の良識、良心を信じております」と答えさせて戴く。
 最初から鈴木ありきの、検察による国策捜査の事件だった。7年前の世論と今の世論は大違いである。7年前の鈴木バッシングを背景に国策捜査が進められたとするならば、今の世論は私に対し、どうだろうか。
 やまりん、島田両事件でも、私は賄賂はもらっていないし、不正を働きかけたり、口利きはしていない。平成14年3月11日の証人喚問でも偽証はしていない。質問者の質問に対し、私の受け止めを話しただけであり、偽証する必要のないことだった。
 政治資金規正法違反も、事務局の記載ミスであり、強いて言えば監督責任が問われるものである。それを共謀したという検察の主張をそのまま容認する一審判決だった。
 一審の裁判で私が真実、事実を述べたにもかかわらず、判決では「反省の情皆無」という言葉が使われた。神聖な法廷で正直に事実を述べたにもかかわらず、検察側の調書を鵜呑みにする一審の判断に愕然としたものである。
 調書の方が信憑性があるとする一審の判決だが、その調書は密室で、しかも検察のストーリー・シナリオに沿って、検察が誘導して作られたものである。そのことは、控訴審でのやまりん社長、島田建設専務が陳述書の中で明らかにしてくれている。控訴審でやまりん、島田建設関係者の陳述書を裁判官が受理してくれたことは、事実、真実を明らかにする上で大きな意味を持つと信じている。
 淡々と自然体で、明日を迎えることにする。

本日提出した質問主意書3件
bU5 国後島北方海域で日本船が拿捕された事件に対する外務省の対応
bU6 「竹島の日」を巡る韓国による遺憾表明に対する政府の対応に関する質問主意書
bU7 中国・上海の日本人学校が取り寄せた教材が中国税関から通関拒否を受けている件に関する再質問主意書


※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ


2008年2月24日(日)

鈴 木 宗 男

 朝の報道番組はNHKも民放もイージス艦事故の話題が中心である。石破防衛大臣の説明を聞いて、どれほどの国民が理解しただろうか。政治家に潔さが見えてこない。同時に言葉が軽い。二人の尊い命がまだ見つかっていないこの現実をもっとしっかり受け止めて組織のトップとしての血の通った、心の通った話をして欲しいものである。防衛の専門家である前に人間としての対応が大事ではないか。評論家的話に飽き飽きすると思っている人は多いことと思う。
 今迄の調査の報道によるとイージス艦の怠慢、連絡・伝達ミス等が指摘されている。二人の行方不明者とご家族の皆さんのことを考えると、何とも胸が痛む。早く救出して欲しいものだ。一日も早い原因究明をして即刻、再発防止に向けて動き出して欲しい。
 昨日、飛行機が飛ばなくなり、阿寒に泊まり11時から私の後援会長であり、元釧路管内阿寒町長・中島守一さんの本葬儀に参式し、心からの弔辞をさしあげる。
 振り返れば昭和44年からのお付き合いで、昭和58年私の厳しかった最初の選挙、今や全国に観光カリスマとして名高い大西雅之(阿寒グランドホテル鶴雅)社長さんの先代正昭社長とのコンビで私を支えて下さった。人生の巡り合わせ、ご縁に感謝しながらの最後のお別れを申し上げる。
 13時過ぎの釧路空港発で丘珠に出て札幌で二つ会合をこなし、最終便で上京。丘珠空港は朝から平常どおりだったが千歳空港は雪のため午後になってやっと滑走路が開き、飛び始める。わずか40キロの距離だがこれほど違うのである。厳しい自然環境を見るだけでも政治の果たす役割は大きい。このことを今、政治家がどれほど認識しているか、政治がないと考えるのは私だけではないだろう。

2008年2月23日(土)

鈴 木 宗 男

 20日、1971年の沖縄返還協定が結ばれる際に日米間で交わされたとされる密約の存在を当時報じた元毎日新聞記者の西山太吉さんが、密約の存在を否定し、不当な起訴をした政府によって名誉を傷つけられたとして、国に損害賠償を求めていた裁判についての判決が東京高裁で下された。東京高裁は、請求権は既に失われているとして西山さんの請求を退けた。
 今日の朝日新聞の「日米密約裁判 政府のウソはそのままか」という見出しの社説に目がとまる。私もこの件についてはこれまで質問主意書を11件出しているが、政府は全然正直に答えてこない。
 当時、沖縄返還交渉の責任者であった吉野文六元外務省アメリカ局長も、既に密約の存在を認めている。それなのになぜ、政府は国民に対してきちんとした説明責任を果たさないのか。国民の尊い税金が使われたのである。
 以下に今朝の朝日新聞の社説全文を転載させて戴くので、是非とも読者の皆様にもお読み戴きたい。

日米密約裁判―政府のウソはそのままか
 「公務員が主権者の代表である国会をだます。これ以上の政治犯罪はないのに、司法は行政に組み込まれてしまった」。元毎日新聞記者の西山太吉さんはこう怒りをあらわにした。
 沖縄返還協定の裏で日米両政府が取り交わした密約をめぐり、西山さんが国を相手に起こしていた損害賠償請求訴訟で、東京高裁が請求を退けた。
 裁判の焦点は、日本政府が30年以上、国会や法廷で繰り返した「密約はない」というウソを裁判所が認めるかどうかだった。東京高裁は判断を示さず、請求権がないとの法律論で門前払いした。
 密約は、返還に伴う費用のうち米国分の400万ドルを日本が肩代わりするとの内容だ。西山さんは密約を裏付ける文書を入手し、それをもとに野党議員が国会で追及した。だが、政府は否定した。
 その後、米国立公文書館の資料で密約の存在が確認された。交渉責任者の元外務省アメリカ局長も一転して密約を認めた。それでも政府は否定し続けた。
 西山さんは、外務省の女性職員から文書を入手したことを理由に、国家公務員法違反(守秘義務違反のそそのかし)で有罪となった。「文書は国家権力の組織犯罪を示す証拠であり、機密として保護に値しない。起訴は不当だった」というのが、裁判を起こした理由だ。
 東京高裁は、一審判決と同じく、不法行為から20年がすぎると賠償を求めることができないという民法の「除斥期間」の規定をあてはめた。
 いつまでも請求する権利を認めておくと、相手はいつ訴えられるかわからず、永久に不安定な状態に置かれかねない。除斥期間はそうしたことを避けるのが狙いで、時効とよく似た考え方だ。
 たしかに西山さんが提訴した時点で、起訴や刑事裁判での政府側の証言からすでに20年が過ぎていた。しかし、そうした公務員の行為に除斥期間を適用すべきなのだろうか。
 最高裁は昨年、自治体が在外被爆者に健康管理手当を支給しないのは違法と認定した。その際、「行政が国民の権利の行使を違法に妨げた場合には、時効を主張できない」との判断を示した。
 法令を守るべき公務員が不法行為をしたときは、時効や除斥期間で責任を逃れることはできないということだろう。この考え方でいけば、今回の裁判でも除斥期間を適用せず、密約がなかったのかどうかを正面から判断すべきだった。
 東京高裁は政府側の証人調べも拒んだ。これでは真相解明から逃げていると批判されても仕方あるまい。
 西山さんには、取材方法にも、文書の写しを野党議員に渡したことにも疑問がある。だからといって、政府がいつまでもウソを言い続けていいわけがない。
 政府が間違ったことをすれば、それを正すのが裁判所の役目だ。西山さんは上告するという。最高裁までが除斥期間で逃げるようなことはないと思いたい。
(2月23日朝日新聞3面社説)

 朝7時過ぎに阿寒湖畔を出発し、十勝管内士幌町中士幌に向かう。昭和58年からお世話になっている大西米明さんの岳父が亡くなられたので、9時に弔問。94歳の尊い人生に心から手を合わす。
 10時半、十勝管内池田町と幕別町にかかる国道242号千代田大橋の渡橋式に出席し、挨拶。道路財源で出来た橋であり、改めて、やはり道路目的税は活かされているとつくづく感じる。
 車で北見に向かい、14時から猪狩・織田ご両家の結婚式に出席し、祝辞を申し上げる。新郎側には家族挙げてのご支援を賜っており、感謝の思いで出席した。
 15時35分、女満別空港から千歳に向かい、大地塾2月例会に参加する予定だったが、女満別空港が雪のため到着便が一時間遅れる。更に悪いことに、千歳空港が雪のため閉鎖になってしまい。大地塾に間に合わなくなる。電話で事情を話し、理解を得る。
 冬の北海道はこういう事がしばしば起こる。場所によって自然環境が大きく違ってくる。その地に生きる人々の思いをしっかり受け止めるのが政治ではないか。
 予定は狂ったが、政治の必要性を感じる一日となった。

2008年2月22日(金)

鈴 木 宗 男

 1月18日に通常国会が始まって一カ月だが、今日で64本の質問主意書を提出した。平成17年9月に国政に復帰してから2年5ヶ月、これで質問主意書の提出は合計1002本になる。
 衆議院議案課によると、質問主意書の提出本数が2番目に多いのは民主党の長妻昭議員で、約7年9カ月で252本、3番目は共産党の横田勘太郎議員で、戦後の昭和24年から26年の3年間で196本である。私がダントツ、かつ圧倒的に短期間で多くの質問主意書を出しているが、これも国民の目線に立ち、国民への情報開示、情報の透明性確保を図りたいとの思いからである。
 今日も答弁書が8本返ってきた。その中で、1999年にキルギスで起きた日本人誘拐事件の際に日本側が支払ったとされる身代金が、キルギスの治安当局によって山分けされていたとの証言が当時解放交渉に携わった人物によってキルギスの国会でなされた件について私が質したものがあるが、「日本政府からキルギス政府へ身代金のために金銭が支払われたという事実はない」、「御指摘の『証言』がなされたとの報道は承知しているが、仮に御指摘の『証言』が実際になされたとしても、日本政府として身代金を支払ったとの事実はなく、外務省としては、そのような『証言』は全く根拠がないものと考えている。」との返事であった。
 当時、私は内閣官房副長官を務めており、事件発生から外務省と頻繁に、かつ緊密に連絡を取り合ってきた。私は身代金を3億円出す時に外務省からの相談にあずかり、了解した。それなのに全く人間的な回答をしてこない。人を欺き、国民に背を向けている人間に良い外交は出来ないと、つくづく思うものである。
 15時羽田発で釧路に向かい、18時から釧路管内弟子屈町で鈴木宗男弟子屈後援会・新党大地弟子屈支部の新年交礼会。昨日決定した乳価や道路財源の話をし、理解を戴く。寒い中大勢の人が出席して下さり、盛会裏に終えることが出来た。

本日提出した質問主意書3件
bU2 1999年にキルギスで起きた日本人誘拐事件の際に支払われたとされる身代金についてのキルギス国会における証言に関する再質問主意書
bU3 沖縄県での米軍人による少女暴行事件に対する外務省の対応に関する質問主意書
bU4 学習指導要領改定案における領土問題についての教育方針に関する質問主意書

本日受領した政府答弁書8件
bS2 1999年にキルギスで起きた日本人誘拐事件の際に支払われたとされる身代金についてのキルギス国会における証言に関する再質問主意書
bS3 北方領土返還要求行進に対する外務省の関与並びに認識に関する第3回質問主意書
bS4 ミャンマーにおける邦人殺害に対する政府の対応に関する再質問主意書
bS5 中国・上海の日本人学校が取り寄せた教材が中国税関から通関拒否を受けている件に関する質問主意書
bS6 外務省における日朝交渉記録文書の欠落に関する質問主意書
bS7 沖縄県での米軍人による少女暴行事件に対する外務省の対応に関する質問主意書
bS8 志布志事件を冤罪でないとした法務大臣の発言及び冤罪に対する政府の認識に関する質問主意書
bS9 外務省におけるワインの管理方法に関する第3回質問主意書


※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

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2008年2月21日(木)

鈴 木 宗 男

 イージス艦と漁船の衝突事故で、連絡ミスに加え、新たに行方不明になった家族、親族に、報道関係者と接触しない様に口止めしたと受け止められる発言があったことなどが出てくる。また、「公開記録装置なし」(東京新聞)、「回避機会 2度逃す」(毎日新聞)「衝突 食い違う証言」(読売新聞)「イージス艦 漁船団を避けず直進」(朝日新聞)と、夕刊1面トップに載っている。
 イージス艦が、どうして漁船が見えた段階で賢明な操舵をしなかったのか、素人から見ても不思議である。原因究明をしっかりやって、再発防止に努めなくてはならない。
 「海幕長の更迭を検討」という記事もあるが、それならば防衛相が先に責任を取るべきだ。20年前の「なだしお」衝突事故の時は、瓦防衛庁長官が責任を取らされた。海幕長だけに責任を押し付けるのは精強組織としてふさわしくない。石破大臣の明確な責任の取り方が必要ではないか。
 何よりも、早く行方不明者を救出し、原因をはっきりさせ、そして潔く大臣が責任を取ることが当然の流れではないか。今後を見守りたい。
 本日の本会議で、「道路整備費の財源等の特例に関する法律の一部を改正する法律案」の趣旨説明があり、道路特定財源の本格的な議論がスタートした。委員会では国民にわかる質疑を展開して戴きたい。

本日提出した質問主意書2件
bU0 国連の先住民族宣言を受けての我が国政府の取り組みに関する第3回質問主意書
bU1 近年の冤罪事件を受けて警察庁が公表した「警察捜査における取調べ適正化指針」に関する第3回質問主意書

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2008年2月20日(水)

鈴 木 宗 男

 イージス艦と漁船の衝突事故についての連絡が、防衛相に1時間半、首相に2時間もかかっている。これだけ携帯電話、緊急電話等の連絡手段がある中で、どうして速やかに伝達・連絡が出来なかったのか不思議である。縦社会の弊害か。
 こと命に関しては、上も下もない。防衛相はじめ関係者の指揮官としての器量、能力が問われることではないか。高性能レーダーを装備し、ハイテク艦と言われるイージス艦が、どうしてこんなことになったのか、しっかり調査して欲しいものだ。
 それにしても2人の安否が心配だ。無事を祈るしかない。
 19日に行われた、宮崎県の東国原知事と民主党の菅代表代行との道路財源を巡る公開討論会が話題になっている。菅氏は「無駄遣いが問題」「透明性の高いルールを」と、東国原知事は「地方には不可欠」「廃止なら141億円減収」と訴え、話はかみ合っていない。新聞等で両者のやり取りを読んでも、東国原知事の話の方が現実的で生活感がある。
 民主党は必要な道路はつくると言うが、それなら財源の説明をすべきだ。無駄な道路というなら、具体的に示すべきではないか。評論家的な話では困る。与党も野党も国民の目があることを踏まえて、中身の濃い国会審議をして戴きたい。
 議員会館で乳価の陳情を受け、お客さんの対応をし、14時から「子供の安心・安全」PFIジャパン全国母の会で挨拶。
 16時32分東京駅発で群馬県に向かい、群馬県太田青年会議所の例会で「マスメディアと私」というタイトルで講演。熱心に耳を傾けて下さり、有難い限りであった。私なりの人生を語れる機会があることを嬉しく思う。

本日提出した質問主意書3件
bT7 2001年のイルクーツク声明並びに歯舞群島・色丹島の引き渡しと国後島・択捉島の帰属問題を並行して交渉する「並行協議方式」に対する外務省の評価に関する第3回質問主意書
bT8 北方領土問題についての政府見解並びに洞爺湖サミットにおける同問題の取り扱いに関する再質問主意書
bT9 竹島返還の実現に向けた政府の取組に関する質問主意書

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2008年2月19(火)

鈴 木 宗 男

 東京新聞朝刊2面に石弘光元政府税調会長のインタビュー記事が載っている。その中で「道路財源維持は先祖返り」という発言がある。
 石さんがどれほど日本全国の国民の声を聞いているだろうか。自分の受け止め、考えで言っているとするならもってのほかである。この感覚で政府税調の会長を務めていたところに日本の不幸があるのではないか。
 「将来的には全部道路財源を一般化するのが筋」とも言っているが、目的税はその目的を果たし終えたのなら、廃止するのが筋ではないのか。目的税である道路財源を一般化することは(よこしま)な考えだと私は思うし、税の哲学からしてもおかしいのではないか。石さんには、国民に選ばれた国会議員が真摯に議論する国会の審議を見守って判断してほしいものである。
 一方的に自分の考えを押し付けるのは学者の姿であるが、「先祖返り」という表現に黙っていられない。道路が整備されているかどうかで命が助かるかどうかが決まるという地方の実態を知らずして、東京の価値観でモノを言うことに対して、私なりの考えを明確にしておきたい。
 私は政治家である前に一人間としていつもモノを考える。石さんも学者である前に一人の人間として考えて欲しい。自分の考えることが100%正しいと思うのは思い上がりである。
 私もかつて権力の側にいた時は、イケイケドンドンで前しか見えていなかった。今は横も後ろも見える。特に、後ろの声を大事にしている。これからも私は国民の声をしっかり受け止めて、信念を持って行動して行きたい。
 朝から千葉県房総半島の海上で、海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」が衝突したという悲しいニュースが入ってくる。起きてはならない事故が起きてしまった。行方不明になっているお二人の安否が気がかりだ。何とか無事に救出されることを願うのみである。
 同時に、海上自衛隊の連絡・伝達がタイムリーなものであったか、またなぜこの様な事故が起きてしまったのかもしっかり検証されなくてはならないと思う。

本日提出した質問主意書3件
bT4 外務省における裏金組織についての質問に対する外務省の対応に関する再質問主意書
bT5 1996年5月のビザなし交流に同行した外務省職員が暴行されたとされるやり取りの経緯に関する第3回質問主意書
bT6 外務省職員の長期欠勤に対する外務省の対応及び説明に関する質問主意書

本日受領した政府答弁書9件
bR3 2001年のイルクーツク声明並びに歯舞群島・色丹島の引き渡しと国後島・択捉島の帰属問題を並行して交渉する「並行協議方式」に対する外務省の評価に関する再質問主意書
bR4 防衛省における幹部職員の管理と種々の不祥事を受けた意識改革に関する質問主意書
bR5 自衛隊員の自殺防止に向けた防衛省の取り組み並びに組織のあり方に対する同省の認識に関する質問主意書
bR6 防衛省における上官による自衛隊新入隊員の給料のかすめ取りに関する再質問主意書
bR7 国連の先住民族宣言を受けての我が国政府の取り組みに関する再質問主意書
bR8 近年の冤罪事件を受けて警察庁が公表した「警察捜査における取調べ適正化指針」に関する再質問主意書
bR9 北方領土問題についての政府見解並びに洞爺湖サミットにおける同問題の取り扱いに関する質問主意書
bS0 外務省職員の長期欠勤に対する外務省の対応に関する第3回質問主意書
bS1 1996年5月のビザなし交流に同行した外務省職員が暴行されたとされるやり取りの経緯に関する再質問主意書

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2008年2月18日(月)

鈴 木 宗 男

 日本経済新聞社が15日から17日に実施した世論調査で、内閣支持率は1月調査から2ポイント下がり40%。逆に不支持率は2ポイント上がり48%と、各機関の世論調査と同じ傾向である。
 道路特定財源の暫定税率については、廃止を求める声が5割あり、これは日本経済新聞社だけではなく、他の調査でも同様の数字が出ている。この点、道路財源の内容・中身について、雇用、地方財政、命に関わる人道的側面等、十分国民に説明責任が果たされていないと思う。
 特に、都会と地方では受け止めが全く違う。道路整備の終わっている所は必要ないであろうし、遅れている地方では何としても必要な道路は造って欲しいと考えているだろうし、場所によって考え方が全然違っている。ここは積極的にわかりやすい説明をしなくてはならない。
 ただ道路整備の必要性を訴えても国民はピンと来ない。私がかねてから訴えている様に、使途について具体的でわかりやすい説明が必要だ。道路が良くなると車が走り、CO2を出す。そのCO2を吸収し、きれいな空気を作り、水を涵養しているのは山である。道路財源は年約5兆6千億円あるのだから、その1割は植林、治山治水等環境に回すべきだ。道路整備と植林、治山治水は一体のものと考える意識が今こそ必要である。
 また、暫定税率の10年延長は長すぎる。道路整備の他に、河川、港湾、空港、漁港整備等の国家的プロジェクトは、全て5カ年計画である。10年の延長ではなく5年の延長とし、そこで見直しをするという視点もあって良いのではないか。是非とも政府で検討すべきではないか。
 テレビ、新聞とも昨日の第二回東京マラソンを大きく扱っている。日本の首都・東京を3万人の人が走るということは一つの市が移動する様なもので、大変なことである。石原都知事はじめ主催者の努力に敬意を表したい。
 特に、沢山のボランティアの姿が目に付いたが、大きなイベントほど裏方、下働きしている人の力がイベントを成功に導くのである。若い人から壮年の人まで、様々な層のご尽力に心から感謝申し上げたい。
 また、沿道で応援して下さる人がキャンディやドリンク等をサービスして下さったお蔭で、多くの人が栄養補給でき、最後まで頑張れた人もいたことだろう。東京の人情を表す光景だった。
 今朝の民放テレビ、スポーツ紙が、私が走ったことを取り上げていたので、家内や娘の顔を見ながら、少しビクビクものだった。昨夜から娘へのテレビ取材もあり、娘が応じてくれるのかどうか心配したが、適切に対応してくれたので助かる。今度からは事前に話し、了解を取り、手続きしていくことにする。
 最強のコンビ(家内+娘)に反対されたら動きがとれなくなる。今回のことを良き教訓として次に活かしていく。
 午前中議員会館で仕事をし、11時05分羽田発で千歳へ向かう。14時半から札幌市内で理容団体の40周年記念式典で講演。
 17時千歳発で上京。東京で二カ所会合をこなす。両空港でも「昨日はお疲れ様」「元気ですね」という声をかけられる。多くの人に支えられて生きていると思いながら、生かされていることに感謝である。

本日提出した質問主意書2件
bT2 草の根無償資金援助を巡る債務についての外務省の対応に関する質問主意書
bT3 ミャンマーにおける邦人殺害に係る調査チームの派遣に関する質問主意書

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2008年2月17日(日)

鈴 木 宗 男

 朝6時に起きて、第二回東京マラソン出場の準備をする。昨年とうってかわった好天で助かる。肌寒い気温だったが、気持ちよく走れた。
 5q地点で東国原宮崎県知事と一緒になり、100メートルくらい併走する。知事から「娘さんは了解したのですか」と聞かれたので、「見切り発車です」と答える。
 沿道の声援も天気のせいか昨年より圧倒的に多く、「ムネオ頑張れ!」とひっきりなしに声がかかり、大変な励みと勇気を戴いた。3時間57分11秒でゴールする。
 浅草キッドの「玉ちゃん」からも昨日、「先生がマラソンに出られます様に」と励ましのメッセージが送られたので、40分後、ゴールで「玉ちゃん」を迎え、お礼を申し上げる。
 その5分後、東国原知事がゴールし、(ねぎら)いの言葉をかける。東国原知事は私のタイムに驚き、「自分は35q地点でヒザに来ました」と話していた。お互い無事完走でき、握手して別れる。
 ところで肝心の家内と娘だが、マラソンが悪いと言っているのではなく、私が許可なしに、連絡なしに走ることにクレームをつけている事がわかったので、これからは事前によく相談して行くことにする。家内と娘からは厳重なレッドカードを突きつけられたが、「反省、反省、また反省」で、ひたすら頭を下げて、恭順の意を表した。ちょっとした連絡ミスが大変な事態を招くものである。
 とにかく参加でき、完走できて良かった。ガンと闘っている患者の皆さんに少しでも励みや勇気を与えられたのではと考えると、私なりの満足感で一杯だ。


東京マラソンフィニッシュ@

東京マラソンフィニッシュA

東京マラソンを終えて 東京ビックサイトで


東京マラソンを終えて 東京ビックサイトでA

2008年2月16日(土)

鈴 木 宗 男

 文部科学省が15日、小中学校の学習指導要領の改訂案を公表した。授業時間数を40年ぶりに増やし、学力低下批判を意識した内容だと言われている。
 学校週五日制になり、「詰め込み」から「ゆとり教育」へと言われた前回の改訂と比べ、授業時間が増えることによって「詰め込み」に戻るのかといった考えが一部にある様だが、週五日制ではなく、土曜日も半日学校に通うかつての制度、仕組みの時の方が学力は高かったことを今一度考えるべきである。塾に通わなくても、家庭教師を頼まなくても、学校でしっかり集中して勉強した時代が尊いのではないか。
 私なんかは田舎生活で、塾にも家庭教師にも無縁であった。小中学校で学校の勉強をするだけだったが、社会に出てから何の不都合もない。少しでも良い学校へ入れ、良い所に就職させようと考える親の責任も考えなくてはならない。
 自由闊達(かったつ)で個性豊かに、そして何よりも目的、目標を持って生きる人間形成をしていくことが大事である。
 教育は国の基本政策である。人づくりが国づくりになる。心の通った教育に戻すことが何よりと考えるものである。
 女満別空港から上京。事務所に入り書類整理等をする。

2008年2月15日(金)

鈴 木 宗 男

 毎日新聞5面の語録欄に「どこ製ですか? 福田康夫首相『恐ろしいなあ、大丈夫?え、大丈夫?どこ製ですか。持ってっていいの、本当に』(14日、女性記者団からバレンタインデーのチョコレートを贈られて)」という記事がある。このやり取りを見て、読者はなんと受け止めるだろうか。軽い気持ちで首相は言っているのだろうが、私には思いもつかない頭づくりである。
 私は人生60年、「騙すより騙されろ」の心で生きてきた。人と接する時、最初から疑ってしまっては、信頼関係は成り立たない。自由主義や民主主義、市場経済は、信用が一番である。
 法務大臣の冤罪否定発言にしろ、それぞれ重要な任に就いている人達の言葉の軽さが今の日本を現している。「俺が政治家なんだ」「俺がトップリーダーだ」というしっかりした自覚を持って、責任を果たして戴きたいものである。
 「宙に浮いた年金記録」のうち、1月末までに持ち主の年金記録に統合された記録が385万件しかないと、14日の衆院予算委員会で舛添要一厚生労働大臣が答えている。昨年秋の大臣就任の際、「最後の1円、最後の1人まで」と自信満々にぶったのは舛添大臣ではなかったのか。ここでもなんとなく言葉の虚しさと政治家の心が問われている。実行できなかった責任は誰が取るのだろうか。国民に示してほしい。
 15時羽田発で釧路空港に向かい、18時半から鈴木宗男網走後援会・新党大地網走支部の新年交礼会。網走もことのほか政治環境の厳しい場所である。それでも圧力や人の目も気にせず、心ある大勢の後援会関係者、支持者が来て下さる。本当に感謝の気持ちで一杯である。
 この2週間、2日は十勝・帯広、3日は網走管内北見市留辺蘂(るべしべ)、遠軽町、北見市、釧路市阿寒町阿寒湖畔、6日は留萌管内、8日は紋別市、9日は網走管内雄武町、興部町、滝上町、美幌ブロック、10日は名寄市・上川北部地区、11日は千歳市、12日は稚内市で宗谷管内、13日は旭川市で上川南部地区と、この間5000人近い人とお会いしたが、人とのつながり、ご縁を大事にし、これからも鈴木宗男の歩みをして参りたい。読者の皆様にも心から感謝して、ご指導ご鞭撻(べんたつ)を戴きたい。

本日提出した質問主意書2件
bT0 外務省の特権意識並びに行財政改革に対する認識に関する再質問主意書
bT1 消失した在ウズベキスタン大使館配置の日本画についての外務省の対応と国民の税金で購入した美術品に対する外務省の認識に関する第3回質問主意書

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2008年2月14日(木)

鈴 木 宗 男

 鳩山法務大臣が2003年の鹿児島県議選に関する、いわゆる志布志事件を冤罪ではないと発言している。事実でないことをデッチあげた警察、それを鵜呑(うの)みにして協力した検察、裁判結果は全員無罪。これを冤罪と言わずして何と言うのか。
 「私の友人の友人にはアルカイダの人間がいる」と言ったり、株価が1万3000円の大台を割った時に「約40億円損をした」等の発言をする大臣だが、言葉の重み、価値を考えて発言すべきではないか。
 この様な感覚で死刑執行を次から次へとやっていくのかと思うと、背筋が寒くなる。政治の言葉の軽さが気になる昨今だが、それなりの責任を(つかさど)っている立場を考えて、賢明な話をして戴きたいものだ。
 北海道は新年度から始める財政再建計画で大きなウェートを占めていた公共事業費の削減を見直す方針を固めたと北海道新聞1面トップに出ている。4年間で毎年国の補助事業費と道の単独事業費を各10%、国の直轄事業負担金を5%削減する当初案を、補助事業費8%、単独事業費7%、直轄事業負担金は3%に緩め、4年間の削減期間を7年間に延長して全体の削減額を維持するとのことだが、そもそも論で言えば、当初案は知事の官僚的発想であり、地域の実態を反映していない机上の論理だった。少しは気が付いたと言うことかも知れないが、これでも地方経済は大変である。
 無駄な資産、土地等を処分して独自の財源をつくり、雇用の機会を増やし、税収を上げることで初めて財政再建が出来るのである。税収を上げずしてどうして借金が返せるのか。
 1万5千坪の知事公館と敷地を処分する、道議会議員の定数を削減するとか、もっともっと無駄をなくすべきだ。特に政令指定都市である札幌市では、道議会議員の出番、役割はない。政令指定都市は国と直接的関係にある。必要ではない議員定数を削減するとか、もっと市民感覚で知恵を出して戴きたい。
 勿論国会議員も同じだ。参議院は今の定数の半分、人口100万人につき一人という計算で125人とし、衆議院も300の小選挙区を200にする。人口60万人で1選挙区にすればいい。こうした発想でやれば、国民、道民の理解は得られると思う。
 新党大地・鈴木宗男は、政治家の特権・優遇に、国民の目線で応えていきたい。読者の皆さんのお考えもお知らせ戴きたい。
 心配された天気も、旭川は雪だったが飛行機は30分遅れながら無事に飛び、ホッとする。久し振りの東京で、北海道とは全く違った気候に、体がビックリしていることだろう。

本日提出した質問主意書2件
bS8 志布志事件を冤罪でないとした法務大臣の発言及び冤罪に対する政府の認識に関する質問主意書
bS9 外務省におけるワインの管理方法に関する第3回質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

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2008年2月13日(水)

鈴 木 宗 男

 沖縄の米兵による少女暴行事件が大きな問題となっている。1995年に起きた少女暴行事件を想い出し、「またか」と、そして「あの時の教訓は生かされていないのか」と、強い憤りを感じる。
 この事件が起きてからの政府・外務省の対応は適切であったかどうかも考えなくてはいけない。連休中とは言え、外務省は沖縄の目線で反応しただろうか。
 10日の午後10時過ぎに事件が起きてから2日後の12日に、小野寺副大臣を13日に沖縄へ派遣するとの決定がなされたが、すぐにでも派遣すべきではなかったのか。国民世論、とりわけ沖縄の厳しい声が出てから動く様では話にならない。
 西宮伸一北米局長は11日午前、在日米国大使館のドノバン次席公使に「米軍人による犯行だとすれば極めて遺憾」と電話で申し入れたそうだが、なぜ呼んで直接言わなかったのか。腰の引けたやり方に、本当に日本人の、沖縄の声を伝えているのかと言いたい。
 特に「遺憾」という表現だが、何回聞いたことか。役人・官僚の用語である。心がこもっていないと思うのは、私一人だけではないだろう。
 稚内空港から丘珠への飛行機が札幌と稚内の悪天候の為、欠航となる。仕方なく車で旭川に向かうが、途中地吹雪が舞い、前が見えなくなることしばしばである。
 この地吹雪の舞う道路を、道路特定財源反対の人に実際に経験してもらいたい。そうすることによって、安全な道路、道路整備の必要性を少しはわかってもらえるのではないか。
 18時に旭川市で上川南部地区鈴木宗男後援会・新党大地旭川支部の新年交礼会。6日間続けての新年交礼会だが、激しい雪の降る中、旭川でも熱心な人が来て下さる。新しいグループの後援会も発足し、有難い限りである。
 昨日の稚内もそうであったが、今日の旭川も旧北海道2区時代からのつながりである。長い歴史的人間関係を維持されていることに感謝したい。

本日提出した質問主意書4件
bS4 ミャンマーにおける邦人殺害に対する政府の対応に関する再質問主意書
bS5 中国上海の日本人学校が取り寄せた教材が中国税関から通関拒否を受けている件に関する質問主意書
bS6 外務省における日朝交渉記録文書の欠落に関する質問主意書
bS7 沖縄県での米軍人による少女暴行事件に対する外務省の対応に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

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旭川新年交礼会@

旭川新年交礼会A

旭川新年交礼会B

旭川新年交礼会C

旭川新年交礼会D

2008年2月12日(火)

鈴 木 宗 男

 テレビのワイドショーは、岐阜1区から東京5区に転出する佐藤ゆかり衆院議員の後援会総会の様子を各社扱っている。当初は「新春の集い」として開催する予定が、一転後援会総会に切り替わり、選挙区替えの報告会になった形だが、佐藤派、野田派、お互いしっくりいくにはそれなりの時間がかかることだろう。
 私も平成8年の選挙で国替えをしたが、熱心な後援者ほど納得しなかった。そのことは佐藤後援会、野田後援会にも言えることだろう。
 もともとの地盤ではない佐藤ゆかりさんは東京5区で頑張らなければならないが、それ以上に残ることになった、希望がかなった野田聖子さんが、どうやってこのしこりをほぐし、融和していくか、この一点にかかっている。佐藤さんがいとも簡単に譲ってしまった印象があるだけに、なおさら厄介な問題になっていくことだろう。
 私の経験からして、十勝、釧路、根室、網走管内の私の最初の選挙からの後援会役員は、本籍と現住所も12年たっても変わらなく鈴木宗男である。そこまで信頼関係があったということだが、野田聖子議員が今後どの様な動き、努力をしていくか、選挙民は見ていることだろう。
 昨日の夜、千歳市後援会・新党大地千歳支部の新年交礼会の後、南千歳駅20時31分発で釧路に出て、車で阿寒湖畔に向かう。夜中の1時、私の後援会長であり、最後の阿寒町長であった中島守一さんの弔問をする。
 眠る様な穏やかなお顔が印象的だった。奥様、息子様から、「最後まで鈴木先生のことを心配されていました」と聞かされ、中島後援会長の優しさ、人情、男気に感謝の気持ちで一杯である。
 24日に阿寒町でお別れ会が執り行われるが、心からの弔辞を差し上げ、中島後援会長をお見送りしたい。世の無常をしみじみ感じながら、昭和44年からの人生の出会い、ご縁に、手を合わせるのみである。
 9時15分釧路空港発で丘珠空港に出て、札幌市内の社会福祉法人「愛全会」の老人福祉施設を訪ね、看護の実態、老人福祉のあり方について現場をみて勉強させて戴く。赤塚知以理事長さんの大変しっかりしたお考えをお聞きし、その崇高な姿勢に感銘を受ける。高齢化社会と言われて久しいが、これから政治の果たす役割も増えてくるので、私なりにお手伝いをして行きたいと思っている。
 16時05分千歳空港発で稚内に向かい、18時から稚内市で宗谷管内鈴木宗男後援会・新党大地宗谷支部の新年交礼会。足元の悪い中、熱心な支援者が今日も足を運んでくれ、感謝にたえない。ここでも人間関係が生きている。
 今日は道東から道北へと北海道を縦断したが、北海道は冬真っ盛りで厳しい自然環境だ。釧路空港も雪が降り、天候調査がかかり、稚内空港も雪のため上空旋回をして、15分遅れでの到着である。自然環境が厳しい所ほど、政治の温もりを待っているのである。


本日提出した質問主意書2件
bS2 1999年にキルギスで起きた日本人誘拐事件の際に支払われたとされる身代金についてのキルギス国会における証言に関する再質問主意書
bS3 北方領土返還要求行進に対する外務省の関与並びに認識に関する第3回質問主意書

本日受領した政府答弁書6件
bP2 国会議員に渡される文書通信交通滞在費等各種手当のあり方に関する質問主意書
bQ8 北方領土返還要求行進に対する外務省の関与並びに認識に関する再質問主意書
bQ9 天皇陛下のお言葉にまつわるやり取り等を外部に漏らした元外務官僚への外務省の対応に関する再質問主意書
bR0 1999年にキルギスで起きた日本人誘拐事件の際に支払われたとされる身代金についてのキルギス国会における証言に関する質問主意書
bR1 死刑制度を取り巻く国際的趨勢と死刑制度に対する政府の認識に関する質問主意書
bR2 捕鯨活動に対するオーストラリア政府の認識及び我が国の調査捕鯨への妨害活動に対する政府の認識に関する再質問主意書


 先日ムネオ日記でも触れたが、議運の理事会で意見が出されていた「国会議員に渡される文書通信交通滞在費等各種手当のあり方に関する質問主意書」の政府答弁書が今日、閣議決定された。行財政改革の必要性が問われる中、国会議員の特権、税金の無駄とも思える文書通信交通滞在費のあり方について、政府はどう考えるかを問うたものだが、政府の答弁は「国会において御議論いただくべき問題であると考えている。」といったものであった。
 予算を査定し、決定しているのは政府である。政府のこの様な考えこそが、財政再建がなかなか進まず、国民の理解を得られない元でないのかと私は考える。質問に真摯に答えずして、政治の信頼回復はない。

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2008年2月11日(月)

鈴 木 宗 男

 米空母艦載機移転の是非が問われた山口県岩国市長選挙は、衆議院議員を辞めて立候補した、賛成派の福田良彦氏が当選した。移転反対の前市長井原勝介氏は2年前住民投票結果を受け、市長選挙で勝利したが、今回、岩国市民は1,700票差とはいえ、受け入れを支持したことになる。ただ反対と言うだけでは岩国のためにならないという今回の選挙結果で、沖縄の普天間飛行場の名護市への移転計画はどうなるのか。沖縄は沖縄の別の考え方があるのか、と思いながら、岩国市長選挙結果がどんな影響を与えるのか注目していきたい。
 共同通信社が9、10日実施した全国世論調査で福田内閣の支持率は35.6%で1月の調査に比べ、5.6%下がり、不支持は44.5%で1.7%増えているとの結果である。世論調査は一つのデーターとして真摯(しんし)に受け止めなくてはいけない。不支持の理由で「首相に指導力がない」が前回よりも6.5ポイント増え、26.1%で1番になったそうだが、これは気になる数字である。
 トップリーダー本人に、期待もてないとなると、深刻ではないか。どこで、何の政策で国民の信頼・支持を得て行くのか、取り巻きの人たちを含めて知恵を出していく必要があると思うのだが。
 13時から空知管内歌志内(うたしない)市で、歌志内・未来会セミナーで講演。下山市議会議員が開いている定例のセミナーで、昨年3月に続いての私の登場である。歌志内も夕張と同じく、旧炭鉱地帯で厳しい財政事情が続いているが、出席者の歌志内に住み、生きていく思いが伝わってきて、協力できることは進んでやってやろうと言う思いにかられる。政治の責任、役割を果たして行きたい。
 16時から札幌で読売テレビの生中継に出演し、17時過ぎ、さっぽろ雪まつり大通り会場を見学する。たくさんの人から写真・握手のリクエストがあり、あっと言う間に30分過ぎてしまった。
 18時半から鈴木宗男千歳市後援会・新党大地千歳支部の新年交礼会。千歳も仲間内で同志的な集まりだが、大勢の人が出席してくれる。特に若い人が多く頼もしい。将来に繋がる組織である。

2008年2月10日(日)

鈴 木 宗 男

 東京で開かれていた先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議が昨日終了し「より不確実な環境に直面している。7カ国全ての成長が短期的に幾分減速する」と共同声明を出している。2003年以来続いていた世界経済の成長が5年ぶりに減速となった背景に、米国の低所得者向け高金利住宅ローンいわゆるサブプライムローン問題、原油価格高騰などが挙げられるが、各国がどの様に個別、共同で行動していくのか見守るしかない。
 朝8時半から美幌後援会役員と朝食懇談会、9時過ぎに網走管内大空町での「2008大空町女満別道の駅冬まつり」に顔を出し、山下町長、後藤町議会議長さんから会場を案内してもらう。すべて手作りの身近なイベントも良いものである。
 10時15分女満別空港から丘珠空港に飛び、札幌に入り民間団体の会合で挨拶。14時半から1時間半北海道文化放送(UHB)のテレビの収録。16時に札幌から車で名寄に向い、上川管内北部地区鈴木宗男後援会・新党大地上川北部地区の新年交礼会。ここでも800人もの熱心な支持者が来て下さる。中川一郎先生の秘書時代の35年前からの人間関係の積重ねは重いものである。振り返れば昭和47年上草義輝さんの選挙応援で、昔の北海道2区上川・留萌・宗谷管内に足を入れてからの付き合いである。どこにでもご縁があることに、巡り合わせに感謝したい。
 朝早く阿寒グランドホテル鶴雅の社長であり、私の後援会幹事長である大西雅之さんから電話があり、私の後援会長で前阿寒町長だった中島守一さんが亡くなったとの知らせを受ける。ただただ驚きながら、すぐ中島さんのご自宅に電話する。息子さんと話しながら涙が流れてくる。昭和58年、阿寒グランドホテルの先代大西社長さんと、中島さんは当時町議会議員だったが、本当に良くやって下さった。25年前の姿が目に浮かび、何ともいえない一日であった。心から中島後援会長のご冥福をお祈りしたい。


2008年2月9日(土)

鈴 木 宗 男

 今日の朝日新聞1面トップに、「街の景況感 急冷却 内閣府1月調査 現状判断 下げ幅最大4.8ポイント」との見出しの記事がある。「内閣府が8日に結果を発表した飲食店店主やタクシー運転手らに景況感を聞く『景気ウオッチャー調査』によると、景気の現状をどう判断するかの指数が、1月は前月よりも4.8ポイント落ちて31.8となった。10カ月連続の下落で、下落幅は現在の調査形式になった01年8月以来最大。水準は米同時多発テロの影響が残っていた01年12月以来、6年1カ月ぶりの低さだ。相次ぐ値上げが『街角景況感』を急速に冷やしているようだ」と出ている。
 景気ウオッチャーの声も載っているが、「以前は1万円札を両替する客が多かったが、最近は千円札を両替する(北関東・レジャー施設)」「マグロの刺し身などは少量パック、低価格のものが主流。中トロなどは売れなくなっている(四国・スーパー)」「3〜4月の歓送迎会の予約がほとんどない(北海道・スナック)」「『飲むのを少し控えようか』という客の話が聞こえる(南関東・レストラン)」「セール品値下がりを待っていたらしく、30%オフから50%オフにした途端、一気に売れた(九州・衣料品専門店)」等、現状を現す声が聞かれる。
 政治家自身が「生活感」をもって政治にあたらなくてはならない。他人事(ひとごと)と思わず、私はこうした声なき声を吸い上げていきたい。それが地域政党・新党大地の役割と考える。
 9時から網走管内雄武町、11時から同興部町、13時半から同滝上町、18時から同美幌ブロックで鈴木宗男後援会・新党大地支部の新年交礼会を開く。各会場とも熱心な後援者が駆け付けてくれる。
 政治風土厳しい網走管内で、昭和58年の最初の選挙から、そして昭和61年の2回目の選挙から支援してくれる方々が中心だが、今や親子二代にわたり後援会役員を務めてくれる人が多くなった。改めてこの25年の歳月を振り返る時、感謝の気持ちで一杯である。

2008年2月8日(金)

鈴 木 宗 男

 昨日の日記でも触れたが、昨日の北方領土返還要求全国大会に福田首相が出席し、「両国関係をより高い次元に引き上げるには、北方領土問題を解決して、平和条約を締結することが不可欠であることはいうまでもない。」と挨拶している。小泉元首相、安倍前首相とは違った新しいフレーズでの挨拶に注目した。
 先月18日の施政方針演説でも福田首相は「ロシアとは、関係を高い次元に引き上げるべく領土交渉を促進するとともに、幅広い分野での交流を進めます。」と述べており、福田首相のロシアの重要性に対する認識は、ロシアにも十分伝わっていることだろう。
 この背景には、やはり昨年12月の森−プーチン会談がある。この会談において、北方領土問題の解決、平和条約締結の交渉はイルクーツク声明を基に進めることを森元首相から話がなされ、プーチン大統領やラブロフ外相も後にそのことに触れている。また、森元首相から渡された福田首相の親書に対する返書も届いている。森元首相の存在感が福田首相を動かしているものと私は考える。
 森元首相の存在感の重みは北方領土交渉に欠かせない。福田首相は森元首相のカードを有効に生かし、空想的解決ではなく、現実的解決に向けて、日ロ両国の名誉と尊厳を尊重しながら、全力を尽くして欲しい。
 民主主義は折り合いである。外交も過去の積み重ねの上に折り合いをつけて行かなくてはならない。
 今回6年振りに東京での返還要求大会に出席したのだが、一つ気付いたことがある。以前は「北方四島の一括返還を強く求める」と、旧ソ連時代に日本が使っていたフレーズの看板、垂れ幕がかけられていたのだが、今年は「北方四島の返還を強く求める」というフレーズだった。これだけでも現実的返還に向けての一つのシグナルになると感じた。ロシア担当の外務官僚には、国益の観点から福田首相をしっかり支えて欲しい。
 夕方の便で旭川空港に飛び、網走管内の紋別市で鈴木宗男紋別後援会・新党大地紋別支部の新年交礼会。いつもの様に心ある皆さんが大勢集まって下さり、有難い限りだ。道路財源の問題や現下の政局等について、私の考えを述べさせてもらった。


本日提出した質問主意書2件
bS0 外務省職員の長期欠勤に対する外務省の対応に関する第3回質問主意書
bS1 1996年5月のビザなし交流に同行した外務省職員が暴行されたとされるやり取りの経緯に関する再質問主意書

本日受領した政府答弁書7件
bQ1 ミャンマーにおける邦人殺害に対する政府の対応に関する質問主意書
bQ2 消失した在ウズベキスタン大使館配置の日本画についての外務省の対応と国民の税金で購入した美術品に対する外務省の認識に関する再質問主意書
bQ3 在インドネシア日本大使館の現地職員らによる集団密航への関与に関する質問主意書
bQ4 外務省職員の長期欠勤に対する外務省の対応に関する再質問主意書
bQ5 1996年5月のビザなし交流に同行した外務省職員が暴行されたとされるやり取りの経緯に関する質問主意書
bQ6 国連事務総長主催のコンサートにおいて日本海呼称問題に触れたパンフレットが配布された件に関する質問主意書
bQ7 外務省におけるワインの管理方法に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2008年2月7日(木)

鈴 木 宗 男

 朝一番で千歳から羽田に飛び、12時から北方領土返還要求全国大会に出席する。
 小泉元首相は2005年、06年とも欠席。昨年は安倍首相が出席し、今年は福田首相が出席した。2年続けて現職首相の出席が叶った。
 今日の福田首相の挨拶は「ロシアは重要な隣国。日ロ関係を重視し、高い次元に引き上げる」というものだった。領土問題解決に向けた意気込みが表れていた。
 昨年12月21日の森−プーチン会談で、森首相からプーチン大統領に「大統領在任中に福田首相と会って欲しい」と話をしており、プーチン大統領も快諾し、しかもイルクーツク声明による「並行協議」が平和条約交渉並びに領土問題解決の出発点であるとの合意がなされている。空想的解決ではなく現実的解決に向けて、福田首相は大きな舵を切って欲しいものである。
 高村外相も「双方受け入れ可能な解決に向け、強い意志を持って北方領土問題を協力に推進する」と述べていた。首相も外相も同じスタンスで訴えており、小泉政権時とは違う印象を受けた。今日の大会での福田首相の挨拶がクレムリンに届き、具体的な動きが出ることを期待したい。
 15時に森元首相にお会いし、今日の北方領土返還要求全国大会の様子を報告する。昨年12月26日にお会いした時は21日のプーチン大統領との会談の内容も詳しく伺ったが、再度確認させて戴き、最近の報道、私の質問主意書に対する外務省の姿勢などについて意見交換する。
 対ロ関係における森元首相の存在、重要性は今後とも極めて大きいと思う。同時に、森元首相のカードを有効に生かすことが日ロ関係、就中(なかんずく)、領土問題解決に不可欠のものと考える。


本日提出した質問主意書3件
bR7 国連の先住民族宣言を受けての我が国政府の取り組みに関する再質問主意書
bR8 近年の冤罪事件を受けて警察庁が公表した「警察捜査における取調べ適正化指針」に関する再質問主意書
bR9 北方領土問題についての政府見解並びに洞爺湖サミットにおける同問題の取り扱いに関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2008年2月6日(水)

鈴 木 宗 男

 内閣府が5日、2005年度の都道府県ごとの県民所得を発表した。
 1人当たり所得が一番高いのはいつも通り東京都で477万8000円。一番低いのは沖縄県で202万1000円。2.4倍の所得格差であり、前年度の2.3倍より拡がっている。この数字からも所得格差が拡がっていることは明らかである。しかも4年連続になる。我が北海道は前年度と同じく33位で、下位にある。
 小泉政権がスタートしてから格差拡大が進んだことになる。「改革」「規制緩和」の大合唱だったが、本当に国民の為になったのか。大都会優先で地方が衰退する構図ではなかったか。しっかりと検証する必要があると思うのだが。新自由主義の行き過ぎが招いた結果である。
 都会と地方の、富める人と弱者の溝を作らない、差をつけない公平配分の政治、ケインズ型の政治が望ましいと私は考える。ハイエク型の政治はアメリカには向いているだろうが、日本にはなじまない。都会と地方を対立させるのではなく、お互いの役割分担を認め合い、協調して行くことが大事である。格差拡大を福田首相は厳しく受け止め、地方へ配慮した政策を展開していくことが政権の安定と浮揚につながるのではないか。
 平成19年度の補正予算が参議院で否決され、両院協議会の本会議が開かれる。衆議院で賛成、参議院で反対という衆参ねじれの構図はいつまで続くのだろうか。こうしたことが起きる度、政界再編を求める声が大きくなってくるであろう。
 夕方の便で旭川に向かい、18時から留萌管内新党大地・鈴木宗男後援会の新年交礼会。激しく雪が降り、足元の悪い中にも関わらず、いつもの様に大勢の熱心な支持者が出席して下さり、盛会の内に進行する。
 留萌市長の高橋定敏氏は、中川一郎先生時代からの私の秘書仲間であり、道議会議員から市長に転身し、故郷留萌のために頑張っている。こうした「志」あるリーダーがいる限り留萌には明日があると信じながら、私なりのサポートをしていきたいと思う。
 日本海に面した留萌管内の市町村は、とりわけ厳しい自然環境にある。寒風の中来て下さった皆様に、心から感謝申し上げ、頭の下がる思いで一杯だ。


本日提出した質問主意書2件
bR5 自衛隊員の自殺防止に向けた防衛省の取り組み並びに組織のあり方に対する同省の認識に関する質問主意書
bR6 防衛省における上官による自衛隊新入隊員の給料のかすめ取りに関する再質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

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2008年2月5日(火)

鈴 木 宗 男

 札幌で一日仕事をする。
 15時から暫定税率の延長を支持し、道路財源を守る全道大会が開かれ、挨拶の機会を得る。
 高橋知事はじめ主催者側から、暫定税率の必要性、道路整備の推進の重要性等は語られたので、別の側面から話をさせてもらった。
 「一つは雇用である。暫定税率が廃止されると道は578億円の税収減となる。国・道の道路総事業費は約5900億円だが、暫定税率がなくなると3500億円に減少し、2400億円、仕事が減ってしまう。1000億円の仕事がなくなると約5万人の失業者が出るといわれる。これだけで12万人の雇用に影響する。」
 「また、道路は地方にとってライフラインである。突発的な頭の病気、心臓の病気は時間との勝負である。まさに1時間、2時間が命の分かれ目であり、高規格道路が整備されれば命も助かるということを是非とも考えてほしい。道路整備には人道的側面もあるということを、多くの人に理解してもらおうではないか。」
 「暫定税率について10年の延長を政府与党は言っているが、私は5年で見直しをしたほうがいいと思っている。それは、国家プロジェクトといわれる道路、港湾、空港、河川整備計画は、すべて5カ年であるからだ。まず5年延長して、そこで見直しをする。是非とも与党でもご検討戴きたい」と、今津代議士にも提案する。
 更に「道路財源は年約5兆6千億円であるが、その1割位を環境に回したらどうだろうか。車が走るとCO2が出る。それを吸収し、きれいな空気にしてくれる山を育て、水を涵養する。人類が生きていく上で欠くことの出来ない空気と水は山がつくってくれている。山の保護のために、植林、治山、治水を道路整備と一体のものとして考え、道路財源を使う。配分は公平の観点から、面積割で、例えば北海道なら日本の面積の約22%を占めるので、5000億円ならば1100億円位は北海道に回してもらうとか、知恵を出すべきではないか」と、これもまた今津代議士に提案する。今津さんはうなずいて聞いていたので、これからの議論に期待したい。
 会場には全道各地から大勢の市町村長さんはじめ、道市町村議会議員も多数来ていた。大変力の入った光景で、北海道の思いが伝わってきたものである。
 挨拶終了後、高橋知事と初めて握手をする。還暦を迎えて一つ新しい意識改革をしたのかと自問自答しながら、千歳に向う。
 札幌は午前中良い天気だったが、午後からは激しく雪が舞ったりやんだりの天気だった。厳しい自然の中で生活している人に、安心と安全、安定を与えたいとしみじみ思うものである。
 夕刊各紙に、ヒラリー・クリントン氏が学生時代の仲間の会で涙したことが取り上げられている。「クリントン氏 また涙」という見出しで「選挙戦術ではないかとの意地悪い見方も出ている」(東京新聞2面)という記事がある。
 人間の最高の表現は涙だと私は思う。嬉し涙、悲し涙、悔し涙、色々だ。クリントン女史にしても喜怒哀楽があっていい。動物は悲し涙を流すことはあっても、笑ったりはしない。人間が持っている感情の表現は、尊く重いものである。
 私も感激屋で、よく涙することがあり、涙の安売りをするなと家内に言われることがあるが、正直に生きている証を(あらわ)にしているだけである。
 夜は久しぶりに仲間内の国会議員と懇談、意見交換する。


本日提出した質問主意書2件
bR3 2001年のイルクーツク声明並びに歯舞群島・色丹島の引き渡しと国後島・択捉島の帰属問題を並行して交渉する「並行協議方式」に対する外務省の評価に関する再質問主意書
bR4 防衛省における幹部職員の管理と種々の不祥事を受けた意識改革に関する質問主意書

本日受領した政府答弁書6件
bP5 近年の冤罪事件を受けて警察庁が公表した「警察捜査における取調べ適正化指針」に関する質問主意書
bP6 2001年のイルクーツク声明並びに歯舞群島・色丹島の引き渡しと国後島・択捉島の帰属問題を並行して交渉する「並行協議方式」に対する外務省の評価に関する質問主意書
bP7 社団法人全日本トラック協会への補助金のあり方に関する質問主意書
bP8 外務省の特権意識並びに行財政改革に対する認識に関する質問主意書
bP9 外務省における裏金組織についての質問に対する外務省の対応に関する質問主意書
bQ0 外務省における白紙領収書作成についての質問に対する外務省の対応に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2008年2月4日(月)

鈴 木 宗 男

 昨日、関東を中心に大雪となり、東京、千葉、神奈川、埼玉で転倒などによる骨折で約200人が怪我をしたとニュースになっている。北海道では考えられない事が首都圏では起きる。気候により、場所により、生活もこれだけ違うのである。この差を政治の場で一律に扱ってはいけない。
 雪が3cm降っただけで事故が起きる東京と雪が何cm降ってもその自然状況に慣れ親しみ、長年の経験、知恵で生活している積雪地帯の人達がいることを良く知って欲しい。
 札幌は明日から「第59回さっぽろ雪まつり」である。今や国際的にもその名が知らしめられているが、これも北海道の、札幌の人達の、「冬、雪」という自然の恵みをしっかり受け止めて知恵を絞ったイベントの成果である。厳しい自然環境が人をつくる「寒門に硬骨有り」を北海道人はそれぞれの立場で生かしている。
 今朝の北海道新聞4面に「衆院選、自民公認小泉チルドレン苦境、2選挙区で造反組内定」という見出しで5段記事に目がとまる。「体を張ってもチルドレンを守る」とタンカをきっていた人もいたが、どうなってしまったのか。政治の世界は継続が力である。間違ってチャンスがあって1回当選してもそれまでである。
 議員というのは少なくとも15年から20年やって、やっと一人前と言われる。郵政選挙で「刺客」として使われ、その内何人政界に生き残れるか読者の皆さんも良く見ていて欲しい。
 選挙というのは人様の心を頂くものであり、名前を書いてもらうのである。小泉チルドレンの皆さんが「負けてたまるか」「使い捨てされて黙っていない」という裂帛(れっぱく)の気合で立ち向かって行って欲しい。
 「俺が守る」「俺が後ろ盾になる。体を張る。」と大きなことを言う人に限って、あっさり体をかわしたり、するものである。試練が「人」を作る。小泉チルドレンの奮闘、奮起を期待したい。
 10時から釧路管内浜中町で、私の後援会幹事長であり、昭和58年からの同志であった川村隆典さんの告別式に参列。心筋梗塞、突然の死である。弔辞を読みながらこの25年のご厚誼(こうぎ)に心から感謝してお別れする。
 釧路空港から札幌に出て、札幌事務所で仕事。道内はここ3、4日厳しいシバレが続いている。まさに冬本番である。

2008年2月3日(日)

鈴 木 宗 男

 2月1日、前回の執行から二ヶ月弱で最短の間隔で死刑が実施され、様々な議論をよんでいる。
 去年12月に国連総会で死刑の執行停止が決議され韓国では執行中断期間が10年も超えており、国際すう勢として死刑廃止である。鳩山法相は参議院予算委員会で「凶悪重大な犯罪に対し、厳しく当たるべきだ。という世論だ」とこたえているがそれと最短間隔での執行は別ではないか。命を奪ったから命で償わせるという発想よりも人間的対応することも大事でないか。死刑廃止に向けての議論をしっかりする必要があるとつくづくかんじるのだが。
 今朝の阿寒湖畔はマイナス24度、久し振りにマイナス20度を経験したが身の引き締まる思いだ。その寒さの中で働いている人のことを考えると少しでも政治があったという状況をつくっていきたい。
 11時から北見市留辺蘂町、14時半から遠軽ブロック、17時半から北見市ブロックでそれぞれ新年交礼会。どこでも道路財源、暫定税率の話に関心がある。私は無駄な道路はつくらせない。10年延長ではなく5年延長でそこで見直し、25円下げるより北海道では578億の税収減で3千億の仕事がなくなり、雇用、働く機会がなくなり社会問題になる。地域の人の生命線、命にかかわる道路の整備は急を要するので一日も早い整備が急務と自分の考えを説明させてもらう。あわせて環境問題が大きく取り上げられている時、道路が整備されると車が通りCO2を出す。CO2を吸収するのは山である。植林・治山・治水に道路財源の一部をまわしてもいいのではないか。こうした主張を私はしていきたい。
 予算委員会で国民にわかる議論を各党それぞれしていただきたいものである。

阿寒湖温泉新年交礼会

2008年2月2日(土)

鈴 木 宗 男

 国土交通省が発表した2007年の新設住宅着工戸数は前年比17.8%減の106万741戸で5年ぶりに前年を下回り、110万戸を割りこんだのは1967年以来40年振りだという。
 改正建築基準法が施行(せこう)されてから建築確認が厳しくなり、着工戸数が落ち込んでいるといわれている。建築業界は仕事がなくなり、景気にも影響している。何よりも雇用の場が減ってくる。建築確認のスピード化、事務的手続きを迅速(じんそく)にしてもらうしかない。国土交通省の強力な行政指導を期待したい。
 昨日の夕方、京都で会合があり、夜行列車で今朝、東京駅に着き、羽田空港に向かい帯広行に乗る。12時半から帯広市で、鈴木宗男十勝連合後援会・新党大地十勝支部の新年交礼会。千人以上の人が来て下さり、盛会裡(せいかいり)に行うことが出来た。還暦(かんれき)と言うことで、後援会から私と家内に、選挙にも、普段にも使えるようにとスニーカーのプレゼントがあり、後援会の皆さまのお心に感謝しながらありがたく戴く。
 昭和58年からの年月を振り返る時、感慨無量(かんがいむりょう)である。松山千春さんのお母さんもいつものように元気な顔を見せて下さり、千春とのご縁・巡りあわせも皆さんにお話しながら人間関係に改めて手を合わせる次第だ。
 十勝管内本別町で「雪あかりナイト」氷のキャンドルを8,800本飾っているイベントを見せて頂く。高橋町長、笠原町議会議長、岡崎商工会長、河合実行委員長にご案内していただきながら、本別町の新しいイベントに育って頂きたいと願う。
 18時から陸別町の「しばれフェスティバル」に出席する。寒さを逆手(さかて)に取り、売り物にする知恵で町興(まちおこ)し、活性化を図っている関係者の熱意にただただ頭の()がる思いである。
 陸別のしばれフェスティバルは、町の青年有志が立ち上げたもので、私がまだ中川一郎先生の秘書時代から声援を送ってきたものだが、イベントの継続が、日産自動車のテストコース誘致に(つな)がったのである。一寸(ちょっと)したアイディア・英知(えいち)が思いがけない良い結果を招く良い例である。
 陸別から、阿寒湖畔(あかんこはん)で高校のクラス会。みんな還暦を迎え定年になったり、第二の人生を悠々自適(ゆうゆうじてき)の人、さまざまである。お互い元気で顔を合わせられることに感謝して乾杯する。良き友・良き仲間を()られて人生の出会いを嬉しく思う。

2008年2月1日(金)

鈴 木 宗 男

 昨日は赤いチャンチャンコを偶然マスコミ関係者から二つも戴き、今朝孫と一緒に記念写真を撮る。60歳と0歳(7ヶ月)の組み合わせに、家内も子供達も大笑いである。
 ―子供達、孫達の将来をどこまで見届けられるか
 ふと、そんなことを考えながらのポーズである。
 人生60年の歳月を刻むと、小、中、高、大学と机を並べた同級生が、既に何人も旅立っている。そのことを振り返るにつけ、やはり生きている、生かされている有り難みをしっかりもって、社会に貢献しなくてはいけないと思う。今日から新しい人生のスタートだと「気」を入れてやっていきたい。
 道路特定財源の暫定税率を巡り、両院議長のあっせんで年度内に結論を出すことになったが、早くも納税特別措置法改正案の修正に話が移っている。目的税である以上、その趣旨を逸脱(いつだつ)してはいけない。同時に、国民の理解を得ることが一番である。無駄な道路に税金は使わない。当たり前のことを担保することだ。
 10年の延長が適当であるかどうかも私は首をひねる。国家プロジェクトと言われるものは、道路整備にしろ、港湾、空港、河川、漁港すべて五カ年計画である。暫定税率の延長もまず五カ年で区切って、その時点で現状はどうか、今一度見直しのチェックをすれば良いのではないか。
 イケイケドンドンの時代ではない。30年、40年前には「10年一昔」とよく言ったが、今や「3年一昔」である。冷静に議論することが大事ではないか。
 また、一般財源化しようとする声もあるが、目的税はその目的を達成したのなら速やかに廃止するべきである。そう言ったことも考えると、5年の延長が良いのではと私は考える。
 道路ができると車も通る。車が通ればCO2が排出される。CO2が排出されると「山」が、「木」が吸収してくれる。緑を守り、きれいな空気をつくり、水を涵養(かんよう)する。環境問題は道路整備と一体のものである。道路整備に関する税をもっと植林等の治山治水に使う。こうしたことも、時代にあった目的税となるのではないかと考える。
 こうした議論を予算審議の中でしっかりやって戴きたいものである。





本日提出した質問主意書3件
bQ8 北方領土返還要求行進に対する外務省の関与並びに認識に関する再質問主意書
bQ9 天皇陛下のお言葉にまつわるやり取り等を外部に漏らした元外務官僚への外務省の対応に関する再質問主意書
bR0 年にキルギスで起きた日本人誘拐事件の際に支払われたとされる身代金についてのキルギス国会における証言に関する質問主意書

本日受領した政府答弁書5件
bX 国後島北方海域で日本船が拿捕された事件に対する外務省の対応及び邦人保護に対する外務省の認識に関する質問主意書
bP0 天皇陛下のお言葉にまつわるやり取り等を外部に漏らした元外務官僚への外務省の対応に関する質問主意書
bP1 国際交流基金海外事務所の業務報告の杜撰さとそれに対する外務省の認識に関する質問主意書
bP3 捕鯨活動に対するオーストラリア政府の認識及び我が国の調査捕鯨への妨害活動に対する政府の認識に関する質問主意書
bP4 防衛省における上官による自衛隊新入隊員の給料のかすめ取りに関する質問主意書

(※注)
 bP2の「国会議員に渡される文書通信交通滞在費等各種手当のあり方に関する質問主意書」は、文書通信交通滞在費のあり方は議院運営委員会(議運)で扱われるものであり、内閣に見解ものではないという意見が議運理事会で出され、現在も協議が続けられております。まだ内閣への転送もされておらず、本日答弁書が出されませんでした。
 文書通信交通滞在費は、衆参合わせた全国会議員に毎月100万円が支給されますが、どの様に使ったか、使途に関する説明もいらず、領収書公開の義務もない、いわば「渡しきり」のお金であり、国会議員の特権とも言うべきものです。私が出した質問主意書は、税金の無駄遣いをなくし、行財政改革を進めるという意味で、予算を査定する財務省・政府の見解を問うものであるのに、それに異議を唱える議運の見解はおかしく、国民の目線から外れたものであると思います。
 今後の経過についてはまた皆様にお知らせ致します。

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ


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