2009.02.05 Thu
PC版Gears of War、期限付きDRMのため正規購入ユーザすら起動不能に
以下の文章は、TorrentFreakの「DRM Jams the Gears of War: Crysis and GTA IV Next?」という記事を翻訳したものである。
原典:TorrentFreak
原題:DRM Jams the Gears of War: Crysis and GTA IV Next?
著者:Ernesto
日付:January 30, 2009
ライセンス:CC by-sa
PCゲーム「Gears of War」のプレイヤーは、現在、ゲームをロードできないという問題を抱えている。これはゲームのプレイを妨害するためのDRMにより停止期日をハードコー ドされているためである。再び、DRMは正直に購入されたゲームが動作するのを妨げることとなった。さぁ、CrysisやGTA IVはこれに続くのだろうか?
我々はこれまで幾度かに渡って、DRMの問題を取り上げてきた。しかし、今回のDRMほど、消費者の行為を無視し、ゲームを殺してしまうよう故意にデザインされたものはお目にかかったことがない。MicrosoftがリリースしたEpic Studioのゲーム Gears of Warは、現在、全ての購入者がプレイできないでいる。そのDRMのせいでね。
問題のDRMは、2009年1月28日に期限が切れるようハードコードされた認証を含んでいる。そのゲームの認証が切れた現在、ゲームをロードすることは出来なくなり、以下のエラーメッセージが表示される。
[ installpath]\Gears of War\Binaries\wargame-g4wlive.exe : 修正が加えられた実行コードではゲームを起動できません。ゲームを再インストールしてください。
もちろん、再インストールしたところで、認証は既に切れているために何も変わらない。しかし、なぜこのゲームに有効期限による認証が存在しているのだろうか?それも、ゲームがリリースされてほんの15ヶ月で期限切れとなってしまうようなものが。
この問題はEpicのフォーラムにて報告されたことで、『スーパーモデレータ』のjoeGraf(おそらくEpicのスタッフメンバーであろう)は、彼らがこれまでこの問題には気づいておらず、「現在、Microsoftと共に解決に取り組んでいる」という。 しかし、認証の期限を延ばすようアップデートするのか、認証の期限を定めなくするのか、それともそうした認証を削除してしまうのか、いずれにしても、どのようにして解決がなされるのかは依然として明らかにはされていない。もし、認証に新たな期限が発効されたとしても、再び期限が切れたときにこの問題が再燃するだけであろう。
この問題は、Gears of War以降に『Games for Windoes』タイトルとしてリリースされた他の作品にも疑問符をつける。こうしたタイトルには、CrysisやGTA IVなどがあり、これらにも同様の認証が施されている。もちろん、それが問題になるのは「その日」がこなければわからないけれどもね。
とりあえず、このゲームをプレイしたいのであれば、システムの日付を1月27日かそれ以前に戻すことで可能になる。それと、プレイの合間に、このDRMに味わわされた経験をFTC(連邦取引委員会)に報告すること(邦訳)もお忘れなく。
これまでDRMは合法的に購入したユーザをひどい目にあわせるばかりであり、さらに、今回のGears of Warのヘマは極めてユニークなものであった。我々が発見した『razor1911』リリースの海賊版においても、同様の影響が見られている。つまり、全ての利用可能なコピーが使えないという状況にある。なんとすばらしいDRMなのだろう。優秀なク ラッカーですらそれを見落とすくらいにうまく隠されていたに違いない。さて、「有効期限のあるゲームはあとどれくらいあるんだ?」
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原因はDRMではないようです
Ars Technica(http://arstechnica.com/gaming/news/2009/02/mark-rein-gow-issue-caused-by-expired-certificate-not-drm.ars)によると、原因はDRMではなく、ソフトウェアの改変によるチートを防ぐための機構にあったそうです。
| hylom | 2009/02/05 18:37 | URL | ≫ EDIT