9月に入って以来、株式市場に於いてJQ上場銘柄、証券コ−ド4755『楽天』に関する様々な情報が飛び交っている。 最初は週刊新潮の楽天オ−ナ−三木谷氏についての中傷めいた憶測記事からであった。 これに便乗したのが、この手の記事を得意とする夕刊専門新聞であったようで、いずれにせよ、この影響を受けてか、『楽天』株が大きく変動するようになる。 これに追い討ちをかけるようにして登場したのが、9月12日JPモルガン証券アナリスト、勝間和代名で証券会社ネットクイック市況情報に流された『楽天が新たにはじめたクレジット事業、楽天KCの財務内容を不安視する』様な内容であった。これにより楽天の株価は大きく下落した。 これでも足りないとみたのか同じ週の末、同じ情報を事細かに説明する市況情報が流され、 楽天株はストップ安となる。株価の下落は楽天にとどまらず、ソフトバンク、ヤフ−、インディックスといった同業他社にも波及を及ぼす。 週末、急きょ楽天、三木谷社長が楽天KCの資本積み増しを発表。 連休明け、楽天株はストップ高となる。 仕掛けた側としてはこれが気に入らないのか、ストップ高の翌日9月20日12時44分ネットクイック情報で、「楽天KCのみならずグル−プ全体の財務体質、将来性まで考えた時、現在の株価は高すぎる、適正株価は3万5千円として『戻り売り』を推奨する」 という勝間和代氏のコメントがJPモルガンのアナリストの肩書き入りで流れる。楽天株価はこれを契機に大きく下落し、またまたストップ安に転じる。この10日余りの期間のうち楽天はもとより、同じ情報関連株は大きく値を下げた。 以上の経過を踏まえてモルガン証券、勝間和代氏に、一投資家としてお伺いをしたい。責任ある回答を多くの投資家の前に明らかにしていただきたい。 (個人的には楽天株を保有しているわけでなく、又楽天オ−ナ−三木谷氏に好意を持っているわけではない。むしろ逆であるが、この6,7年間の外資系資本のヤラズボッタクリの傍若無人な振る舞いに憤りを感じているからである) 冒頭にお尋ねしたいのは楽天の『適正株価』であるが、今回3万5千円に切り下げられる以前は5万4千円とされていたのではないか? 下方修正の理由として、@永久成長率2%から1.5%に下げた事で1万円、A楽天市場成長率の下方修正で7千円、B楽天KCその他事業の下方修正分2千円を挙げられている。 しかしこれらの理由は相互に重複し、重なり合ったもので明確な根拠とはいいがたい。 加えて、アナリストであるから当然先々のことを織り込んだ上で、5万4千円の『適正株価』と判断されたのだと考えるが、この朝令暮改的な株価の変更は 適正な見通しがないままに下した、自らの過ちから生じているのではないか? 『適正株価』という言葉とは裏腹に適正な分析に欠ける、或いは別の意図によって、恣意的に変更がなされたのではという疑問を禁じえない。 その件についての投資家への説明責任があると考える。 以上のことを踏まえて以下箇条書き条項についても問いただしたい。 1.あなたの発言はモルガン証券投資家向けであったのかもしれないが、その内容が今回のように他に転載報道される事を考えておられなかったのか。 2.モルガン証券は過去3年、2度にわたり証券取引法で禁じられている相場操縦、相場操作の不適切な取引があったとして行政処分を受けている。今回は以前の大量株式注文とは異なる。しかし結果的に明らかに相場に混乱をもたらすものであり、時価の30%を下回る3万5千円の『適正株価』と『戻り売り』の推奨は、楽天経営陣、多くの楽天株保有一般投資家、のみならず同業他社経営陣、一般投資家の利益を大きく毀損する結果となった。この事に対する責任をどのようにお考えか。 3.以上のような観点に立つとあなたの発言は楽天株を利用して、相場に一時的な混乱をもたらし、其の事によって生ずる株価の下落更にはその後に起きる反動買いによる株価の高騰を利して、自社ないし外資投資家の利益を目的としたものと思える。言うなれば国内資産を外資に売り渡す行為といえるが如何か? 勿論この問題はモルガン証券、アナリストを名乗る勝間和代氏だけの問題ではない。これを誇大に取上げた日経、クイック社にも責任の一端はあるが、発表しなければ生じなかった問題である。したがってこのような内容を表に出した真意がどの辺にあるのか。 即ち来年から本格化するであろう外資による、株式交換によるM&Aを見越した狙いがあるとすれば、立派な経済犯罪といえる。 これはJPモルガンの関連企業であるモルガン証券のアナリストを名乗る勝間和代氏に問い質すものであると同時に、慶応大学卒を自認する日本人としての勝間氏に問うものである |
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