【モスクワ=副島英樹】米国がアフガニスタン駐留部隊への補給拠点としてきたキルギスの米空軍基地の閉鎖問題で、キルギスのマドゥマロフ安全保障会議書記は4日、手続きが終了すれば「米軍は180日以内に撤収することになる」と述べ、閉鎖時期のめどを示した。基地閉鎖問題は来週にも、キルギス議会で審議される予定だ。
イタル・タス通信によると、米軍基地がある首都ビシケク郊外のマナス空港について同書記は「(米軍の撤収後は)キルギスが自ら利用する」と主張。ロシアなど旧ソ連7カ国でつくる集団安全保障条約機構(CSTO)が創設を決めた合同即応部隊や、ロシア軍が駐留する可能性については「現時点では出ていない」と述べた。
ただ、ロシアのメドベージェフ大統領は3日、米軍基地閉鎖後はCSTOの地域の安全確保に追加的な努力を惜しまないと発言。「ロシアは合同即応部隊に1師団と1旅団を提供する」とも述べており、米国に代わりロシアがここを基地として押さえる可能性もある。