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写真展:ダウン症の子供たちは私達のたからもの 母親ら、きょうから下京区で /京都

 ◇「社会に受け入れられる環境を」

 ダウン症の子供たちを母親らが撮影した写真展「ゆっくり育て!私達のたからもの」が4~9日、下京区の「ひと・まち交流館 京都」で開かれる。「みんな同じ顔つきをしていると言われるけど、パパやママに似てるんだよ」「子供たちが社会に受け入れられる環境をつくりたい」--。両親などのメッセージを添え、府内の52人を含む計72人の写真を展示する。親がインターネット上で交流する「21トリソミー広報部」が呼びかけ、全国で順次開催。今回は京都支部が主催し、15カ所目となる。

 宇治市の松井磨味(まみ)さん(33)の次男で、1歳1カ月の大成君がダウン症だと分かったのは生後7カ月の時。出産直後、顔をみてダウン症を疑ったが、医師からは告げられなかった。インターネットで調べると、「おとなしく余り泣かない。体が柔らかい」など、ダウン症の子供の特徴に思い当たることがあった。「祝ってくれたのに、みんなに何て思われるだろう」と一人で悩んだ。6カ月の時、保健所で専門医がいる病院を紹介され、夫の祥夫さん(35)と両親に不安を打ち明けた。1カ月後、ダウン症と診断された。覚悟は決めていたが、「子供はたくさんいるのに、何で私のところに」とふさぎ込んだ。

 だが、ダウン症の子供を持つ母親が集まる交流会に行き、「どうしたらこの子の個性を一番生かせるのか」と祥夫さんと話し合うなど前向きになれた。大成君も磨味さんがいないと泣くなど意思表示をするようになり、どんどん可愛いと思うように。その気になれなかった写真も撮れるようになり、「この子のおかげでママ友達がたくさんできた」と考えるようになった。

 ダウン症は約800人に一人の割合で生まれるとされる。「誰にでもダウン症で生まれる可能性はある。この子たちのことをもっと知ってほしい」と、磨味さんは話す。

 午前10時~午後5時。無料。同支部(21kyoto@gmail.com)。【古屋敷尚子】

毎日新聞 2009年2月4日 地方版

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