アフガニスタンに展開するアメリカ軍の拠点となっているキルギスのマナス空軍基地が、半年以内に閉鎖されることが4日、明らかになりました。
マナス空軍基地は、アフガニスタンで作戦を行っているアメリカ軍を支援するため軍用機の給油などを行っており、中央アジアにおける重要な拠点となっています。
キルギスの政府高官は4日、アメリカ政府と合意すれば、その後180日以内にアメリカ軍の撤退を求める考えを明らかにしました。
キルギスは旧ソ連崩壊後、アメリカとの関係強化を進めてきましたが、去年秋以降の国際経済の急速な悪化を受け、ロシアとの関係修復を図っており、3日にモスクワで行われたロシアとの首脳会談では大規模な経済支援を受けることで合意していました。
一方、ロシア外務省は4日、ロシアを経由してアフガニスタンに非軍事物資を輸送する許可をアメリカなどに与えたことを発表するなど、オバマ新政権の発足にあわせ、ロシアが中央アジアを巻き込んで外交上の揺さぶりをかけた格好です。
「我々は基地の閉鎖について、キルギス当局から何の公式な連絡も受けていません」(米国務省、ウッド副報道官)
一方、アメリカ国務省のウッド副報道官は4日、現在もキルギス当局と協議を行っており、基地の閉鎖について公式な連絡を受けていないと述べました。(05日03:36)