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【静岡】

血液製剤によるC型肝炎問題 県内初、静岡地裁に集団提訴

2009年2月5日

3億円の賠償請求

 汚染された血液製剤によりC型肝炎に感染したとして、静岡県内外の患者4人と死亡した元患者1人の遺族が4日、国に総額3億800万円の損害賠償を求めて静岡地裁に提訴した。昨年1月施行の被害者救済法は、裁判所が製剤投与を認定すると給付金を支払う規定があり、全国で提訴が相次いでいるが、県内の集団提訴は初めて。

 訴状によると、原告は20−50代の男女4人と、1993年に60代で亡くなった男性の遺族3人。1983−90年、手術や出産時の止血剤などで血液製剤を投与された。いずれもカルテなど投与記録がある。

 提訴後に会見した20代の男性原告の母親(58)によると、男性は出産直後の手術で投与され、中学1年で感染が発覚。今は肝硬変を発症している。母親は「夫も62歳になり、息子の将来が心配。国や製薬会社の無責任さや医療費の問題を裁判で訴えたい」と話した。

 弁護団によると、今後も原告が集まり次第、追加提訴していく。カルテなどの記録がなくても医師らの証言で証明できるケースもあるという。

 問い合わせは相談ホットライン(西部のみ12日以降に開設)へ。東部=電055(931)4693▽中部=電054(255)5788▽西部=電053(456)2668。

 

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