阪神・北摂
救急搬送の受け入れ拒否、4年で10倍 伊丹市内
重傷を負った男性の救急搬送について説明する伊丹市消防局の幹部ら=4日午前、伊丹市役所 |
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伊丹市の交通事故で重傷を負った男性(69)が十四病院に受け入れを拒否され、約三時間後に死亡した問題で、同市内では、救急搬送の際に五回以上受け入れを断られる事例が、ここ数年で十倍以上に増えていることが分かった。また十回以上断られる事例は五年前はゼロだったが、昨年は二十五人に増えており、ひっ迫した救急医療体制の現状が浮き彫りになった。
伊丹市消防局によると、救急搬送で病院に五回以上拒否された事例は、〇四年は十五人(搬送人数の約0・2%)だったが、〇八年は百六十四人(同約2・3%)に急増。〇六年には最多で二十三回拒否された患者がおり、〇八年は最多で二十回の患者がいた。
今回、重傷男性の受け入れを断った十四病院の内訳は、県内では伊丹、西宮市=各四▽尼崎市=二▽宝塚市=一。県外では大阪府豊中市=二▽吹田市=一。受け入れを二度依頼した病院もあり、拒否の理由としては、「病状から処置困難」六▽「ベッドが満床」四▽「治療内容が専門外」三▽「医師が不在」一▽「他の重傷患者を治療中」一-などがあった。
患者の受け入れ拒否の背景には、一般に救急医療に携わる医師の不足が指摘されるが、医師の専門分野が細分化され、専門以外を拒否するケースや、いわゆる「コンビニ受診」に手を取られ、断らざるを得ないケースもあるという。
また、こうした傾向は阪神間に共通しており、尼崎市消防局では、交渉が五回以上は〇四年には百九十四人(同約0・9%)だったが、〇八年には九百五人(同約4・7%)。西宮市でも、〇五年の百六十九人(同約1%)から〇八年には五百四十二人(同約3・4%)に増えている。(切貫滋巨)
(2/5 11:20)
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