皇室献上品と同じ羽子板が、中津市耶馬渓町の雲八幡宮文化館で展示され、参拝客でにぎわっている。「娘道成寺」のへび(巳)など歌舞伎の演目に登場する十二支の役者羽子板がそろっている。今年は、柱に取り付き見えを切る独特の所作で知られる歌舞伎十八番の「鳴神(なるかみ)」が贈られた。来月11日まで。
秋永勝彦宮司によると、老舗人形店・吉徳大光(東京)が、十二支を皇后陛下らに寄贈したものと同じもの。宮司が明治神宮の祭務課長時代に、人形感謝祭を始めた縁で、吉徳から96年の「ねずみ(子)」から2007年の「いのしし(亥)」まで、毎年一つずつ贈られた。
入場無料。問い合わせ同文化館(0979・56・2309)まで。
【大漉実知朗】
毎日新聞 2009年1月22日 地方版