大手百貨店そごうと西武百貨店を傘下に置くセブン&アイ・ホールディングスが、そごう心斎橋本店(大阪市)を大丸と松坂屋を傘下に持つJ・フロントリテイリングに売却する方向で交渉していることが3日分かった。売却額は数百億円に上る見通しで、今月中にも基本合意する。セブンは西武百貨店札幌店(札幌市)と旭川店(北海道旭川市)の店舗閉鎖も検討しており、消費不振が続く中、百貨店のリストラが一段と本格化してきた。
経営統合を伴わない大手百貨店同士の店舗売買は初めて。そごう心斎橋本店の売却は、J・フロントリテイリングがセブン&アイ側に持ちかけたという。隣接地に自社店舗がある大丸が、そごう心斎橋本店を買い取って一体運営し、集客力を強化する。大阪地盤の阪急阪神百貨店を傘下に置くエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングと高島屋が経営統合を決め、大阪地域での競争激化が見込まれるため、販売力を強化する。【小倉祥徳】
毎日新聞 2009年2月3日 東京夕刊