03年に川崎幸病院(川崎市幸区)で検査を受けた後、くも膜下出血で死亡した同市の男性(当時44歳)の遺族が、病院を開設する医療法人財団「石心会」に約1億3800万円の賠償を求めた訴訟の控訴審で、東京高裁(宗宮英俊裁判長)は3日、医師の説明義務違反を認めて約230万円の賠償を命じた。1審・横浜地裁川崎支部は07年4月に請求を棄却していた。
判決によると、男性は03年4月、激しい頭痛を訴えて救急搬送され、同病院で検査を受けた。遺族らは強く入院を求めたが、「生命の保証はするからお帰りください」という担当医に従って帰宅。男性は2日後にくも膜下出血で意識を失い、その1週間後に死亡した。【銭場裕司】
毎日新聞 2009年2月4日 東京朝刊