なぜ今?米国が竹島を主権未確定地域に変更

2008/07/30 20:12

 

米国の政府機関である地名委員会は、日本の竹島を韓国領と記述していた。そもそもそのことが完全に間違いだった。サンフランシスコ講和条約にしろ、ラスク書簡にしろ、ヴァン・フリート特命報告書にしろ、米国政府のすべての公式文書が、竹島を日本領と認めていたのだから。

最近、米国の地名委員会が、竹島の領有権を「韓国領」から「主権未確定地域」に変更した。韓国ではこのことで、昨日から大騒ぎだ。狂乱状態といっていい。朝鮮日報日本語版に本日アップされた竹島関連の記事は、実に13本にのぼる。もう竹島一色状態だ。

米国の地名委員会は、竹島を「主権未確定地域」ではなく、「日本領」としなければならなかった。一歩前進ではある。しかしまったく不満の残る内容だ。米国は自らの公式文書どおり即刻竹島を日本領と記載しなければならない。

しかしそれでも、米国はなぜ今、竹島の記述を韓国領」から「主権未確定地域」に切り替えたのだろうか?(また竹島の名称は、独島より先に紹介されている)


先月の21日、中央日報が「『米国留学ビザもらえない』…ろうそくデモのせい?」なる記事をアップしていた。今までほとんど審査に落ちることのなかった留学ビザの審査で、最近不合格が続出しているのだという。中央日報は脳天気にその理由を「ろうそくデモのせい?」などといっている。アメリカは巨大国家だ。当然システマティックに国家は運営されている。留学ビザの不合格が大幅に増えたということは、アメリカの韓国に対する格付けが大幅に落ちたということだろう。ようは審査基準がかわったのだ。

やはり先月、米国ライス国務長官が外交専門誌「フォーリン・アフェアーズ (Foreign Affairs)7・8月号」に寄稿した論文が話題になった。彼女はその中で、日本と
オーストラリアを「民主的同盟(democratic alliance)」、韓国を「地球の仲間(global partner)」と表現していた。

おそらく米国は最近、米国をとりまくすべての国々を洗いざらい棚卸しし、再構築をはかっている。たとえばアメリカ中国格付けを大幅にアップさせている。米国国務省は、中国の重要度を日本より上にしたとの噂もある。国防省はそのことに猛反対しているという噂も一緒にくっついているが。

オーストラリアパキスタンインドなども米国国務省の友邦度ランキング?でランクを大幅にアップさせたはずだ。

そんな中、逆に米国の評価をぶっちぎりで落としたのが韓国だろう。米中関係が日米関係並みの絆になりつつあり、北朝鮮米国との直接対話を望んでいる。

また韓国は盧武鉉時代、米国に対し戦時作戦権を韓国に渡すよう求め、米国も逆ギレ状態でこれに応じていた。米国は、だったら2009年に返してやると応酬したところ、韓国ビビリ上がり、もっと先延ばししてくれと泣きついた。結局在韓米軍司令部は2012年にハワイに移転する。アメリカ人の考えは「作戦権など、とっとと返してやるよ。恩を仇で返すてめぇーらみたいな卑劣な連中のために、アメリカ人は血を流すようなことはしねぇーんだよ!」ということだろう。

21世紀に入り、東アジアの地政学・力学は劇的に変化した。盧武鉉政権は日米との絆を深めなければならない時期にまったく逆のことばかり行った。

東西対決の最前線ということだけが、韓国プレゼンスを高めていた。ところがその構図が崩壊したにもかかわらず、韓国は新しい枠組みにまったく対応できなかった。(反米をネタに火遊びを楽しむ日本の民主党の対米政策は、盧武鉉並みの低能政策だ。民主党イラク特措法延長でまた火遊びか?)

韓国の米国留学ビザ不合格続出の話やライス国務長官の論文や在韓米軍司令部ハワイ移転の話と、米国の政府機関が竹島を「韓国領」から「主権未確定地域」に変更したことは、実はすべてが有機的につながっているのではないか。

竹島の件は、米国は日本(同盟国)の主張を泡沫国韓国(地球の仲間≒192ヵ国分の1?)の主張より、重要視したという話だったのではないか?

留学ビザの話もつい最近、ライス長官の論文もつい最近だ。竹島が「主権未確定地域」になったのもつい最近だ。このタイミングの一致は、偶然ではないはずだ。

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