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「卑劣な行為」強い表現で批判 温首相に靴、中国報道官

2009.2.3 20:05
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 【北京=矢板明夫】中国国営中央テレビ(CCTV)は2日、温家宝首相が英国の講演会で、聴衆からやじられ、靴を投げつけられたもようを放映したが、その後、同テレビのホームページでは、講演会への動画にアクセスができなくなった。国営新華社通信は、同事件を「妨害行為があった」とのみ伝えた。

 中国外務省の姜瑜報道官は3日午後の定期会見で、「大変卑劣な行為だと認識している」と靴を投げた男を強く批判した。

 ただ、昨年12月、ブッシュ米大統領(当時)がイラクのバグダッドでの記者会見で靴を投げられた際に、中国外務省の劉建超報道官は「一国の指導者に対して最低限の礼儀は持つべきだと思う」との感想を述べたが、今回は「卑劣」と強い言葉を使った。中国外務省の表現が異なる理由について、姜報道官は「いずれも適切な表現だと考えている」とだけ述べた。

 しかし、中国のインターネットでは、2つの靴投げ事件の反応は、もっと大きな温度差が出ている。

 米大統領が靴を投げられた際には、投げたイラク人記者を絶賛し、英雄扱いする書き込みが殺到したが、今回は、国民に人気の高い温首相が当事者ということもあり、報道で事件を知った人たちの反応は「英国紳士のマナーの低さをこれで知った」「警備体制はどうなっているのか」などと英国批判一色となっている。このほかに「温首相の反応は大国の指導者らしく、立派だった」といった書き込みもあった。

 温首相の欧州歴訪は昨年3月のチベット騒乱以後、人権問題などで対中批判を強めた欧州との関係を修復し、中欧接近をアピールすることが狙いの一つだったが、今回の事件により、中国国内の対英批判が起きる可能性もある。

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