やってもzilla 備忘録:Firefox 3 Beta 5 の構成ファイル

Last Update: Thursday, April 03, 2008

baner

Firefox 3 Beta 5 のインストール状況

Thursday, April 03, 2008

追記: Thursday, June 26, 2008
Firefox 3.0 製品版のインストール状況やプロファイルなどの構成については Firefox 3 まとめ をご覧ください。

Nightly では Firefox 3.0 pre まで進み、Beta 5 もリリースとなったので、Firefox 3 のインストール構成などを検証していた結果をまとめてみました。

3月22日の Nightly あたりから変更されている点があるようなので、初期インストールでどのようなファイルが生成されるかを確認するためにディレクトリから Firefox 関連のフォルダとファイルを削除して試してみます。

注意:この内容はベータバージョンについての検証のため、製品版では異なる可能性があります。

インストールで生成されるものと更新されたファイル

1. 初めてインストールすることにより生成されるもの

インストールパス:(起動ディスク)/Applications
Name Type Note
Firefox.app アプリケーション Firefox の本体

Firefox.app は基本的に Applications の第一階層にインストールされる。これは Firefox 3 Beta 3 からは一般的な Mac 用アプリケーションと同じく、マウントした dmg ファイルの Firefox アイコンを右側の“アプリケーションフォルダ”にドロップすることで、自動的にインストールされる仕組みに変わった。
なお、任意のディレクトリに置いたり、インストール先ボリュームを変更することも可能だが、リスクが分からなければ行わない方が良い。

インストールパス:User/Library/Preferences
Name Type Note
org.mozilla.firefox.plist ファイル Firefox の初期設定ファイル

Firefox の初期設定ファイル。Firefox に解決できない問題がある場合は、これを捨ててみることが解決に繋がる場合もある。なお、このファイルはバージョンに関係なく同一のものを使うようだ。
興味があれば Xcode の Property List Editor を使ってファイルを開いてみると良い。

インストールパス:User/Library/Application Support
Name Type Note
Mozilla フォルダ Extensions フォルダが保管される
Firefox (1) フォルダ Profiles, profile.ini, Crash Reports が含まれる

Mozilla フォルダには Extensions フォルダが含まれ、この中には {ec8030f7-c20a-464f-9b0e-13a3a9e97384} が保存されるが、これがいったい何なのかは未確認。ちなみにフォルダの中は空っぽになっている。

Firefox (1) フォルダは Profiles や profiles.ini を含むユーザ設定が保存される Firefox 2.x 系でおなじみのフォルダ。Firefox 2.x が既にインストールされている場合は引き続いて使用されるので、Firefox 3 Beta を起動する場合は注意し、別プロファイルで起動することが望ましい。
Profiles の詳細は別項目で扱います。

インストールパス:User/Library/Caches
Name Type Note
Firefox (2) フォルダ キャッシュを格納する Profiles フォルダが含まれ、これはFirefox (1) のユーザ Prfiles と対になっている

Firefox のキャッシュを保管するフォルダ。Firefox 2.x と同じ機能で、その中には Profile を含んだ Firefox フォルダと対になる構成になっている。
第一階層には Profiles フォルダがあり、その中にはユーザのプロファイルと同名のフォルダがあり、中に Chace, urlclassifier3.sqlite, XPC.mfasl, XUL.mfasl が保管される。この中で urlclassifier3.sqlite は Firefox 3 から追加されるようになったファイル。このファイルはプロファイルフォルダにも存在するが、何故2つあるのかは分からない。

Firefox が生成するファイルのまとめ

基本となるファイルとフォルダは上記の5つとなる。なので、Firefox をクリーンインストールする場合は上記ファイルとフォルダを削除すれば良い。削除後に Onyx を使ってメンテナンスを行えばより確実になる。
以前に作った Firefox 2.x 系のインストール構成と比べて見られると分かるが、Firefox 3 は内容が変更されていることに注目して欲しい。

2. インストールによって更新されるもの

ファイルパス:User/Library/Preferences
Name Type Note
com.apple.internetconfigpriv.plist ファイル インターネット関連の設定ファイルと思われる
com.apple.quicktime.plugin.preferences.plist ファイル QuickTime plugin の初期設定ファイル
QuickTime Preferences ファイル QuickTime の初期設定ファイル

上記のファイルは Mac OS の plist ファイルだが、Firefox を起動することで内容が更新されている。

com.apple.internetconfigpriv.plist はダウンロードファイルの保存先を記述しているようだ。もう一つ、このファイルには WWWHomePage で livepage.apple.co.jp が書き込まれている。最初はこれが何なのか分からなかったが、どうも Safari の Home アドレスのようだ。ちなみに接続先は Exite なのだが…

com.apple.quicktime.plugin.preferences.plist は QuickTime プラグインの設定が書き込まれているようだ。たぶん about:plugins で表示される QuickTime の詳細リストは、この plist 内容だろう。

QuickTime Preferences は QuickTime の初期設定だが、更新内容は分からなかった。

更新されるファイルのまとめ

これらのファイルの内容を見ていると、Firefox で起こるトラブルに対処できそうなものが見えてくる。もしダウンロードファイルを保存できないような場合は com.apple.internetconfigpriv.plist を削除すると解決できるかも知れない。
QuickTime の表示に関して問題が起きる場合は com.apple.quicktime.plugin.preferences.plist の削除が有効かも知れない。
かも知れないと言うのは、幸か不幸か私はそのような状況になったことがないので憶測なのだが。どちらにせよ plist を削除した場合はシステムを再起動することを忘れないように。

各フォルダに保管されるファイルやフォルダ

キャッシュのための Firefox (2) フォルダに含まれるもの

このフォルダの中は Profiles フォルダがあり、その中には使用中の Firefox のユーザプロファイルと同名のフォルダ(xxxxxx.default)が置かれ、中は次のような構成になっている

Name Type Note
Cache (Folder) フォルダ キャッシュファイルを格納する
OfflineCache フォルダ オフライン作業用のキャッシュを保存するフォルダのようだ。オフライン作業を行なうと、フォルダ内に index.sqlite が作られる
index.sqlite ファイル OfflineCache フォルダ内に作られる。オフライン作業中はこの SQLite データベースファイルに記録された情報を元に作業を行なうようだ
urlclassifier3.sqlite ファイル 偽装サイトと攻撃サイトのリスト。Firefox 2.x では環境設定のセキュリティタブで一覧をダウンロードするオプションにチェックが入っていなければ更新しなかったが、Firefox 3 ではそのオプションがないので、自動的にダウンロードするようだ。なお、同名のファイルはプロファイル内にも存在するが、なぜキャッシュにもあるのかは不明
XPC.mfasl ファイル 調査中
XUL.mfasl ファイル 調査中

このフォルダのプロファイル(xxxxxx.default)と Application Support の Profiles のプロファイルは対になっているため、手動でプロファイルフォルダを削除してはいけない。私の経験ではそのプロファイルでは起動できなくなった。
なお、プロファイルマネージャからプロファイルを消去した場合は、キャッシュフォルダ内のプロファイルフォルダも一緒に消去される。

プロファイルを保管する Firefox (1) フォルダ

Firefox 2.x と同様、ユーザの設定の全てはこのフォルダ内に保管される。なので、バックアップの対象となるのはこのフォルダまたはこの中のプロファイルと言うことになる。この Firefox フォルダの第一階層に保管されるのは次の3つ。

Name Type Note
Crash Reports フォルダ Firefox 3 のクラッシュを記録したファイルが、一部フォルダとともに保管される
Profiles フォルダ Firefox のプロファイルを保管する。デフォルトでは(xxxxx.default)というフォルダが生成される
profiles.ini 書類 Firefox が起動に使用するユーザプロファイル情報を記述しているファイル
Crash Reports フォルダ

Crash Reports フォルダは Firefox 3 で新しく作られるようになったもの。Firefox がクラッシュを起こした場合、Mozilla クラッシュレポートが送信されるようになっている。フォルダ内に格納されるものは次のとおり

InstallTime(Date)
これは Firefox 3 のインストール日の記録のようだ。そのため、インストール回数分だけこの書類が増えることになる。ちなみに書類を開いてみると一目瞭然だが、中身はただの日付。
LastCrash
LastCrash はその名前のとおり、最後のクラッシュ日を記録している。ただそれだけの書類だ。
pending (Folder)
pending フォルダは今のところ何に使っているのか分からない。分かれば追って追加することにする。
submit.log
このファイルにはクラッシュレポートの送信日時の記録が残るようになっている。
submitted
クラッシュレポートの記録は submitted というフォルダに保管される。
UserID
これは何なんだろう?中身はランダムな数字の ID のようだが、今のところこれが何に使われているのか分からない。

以上が Crash Reports フォルダの構成だ(製品版では変更があるかも知れないが)

Profiles フォルダ

機能は Firefox 2.x と同じ。Profiles フォルダにはユーザが使用するプロファイルがフォルダ単位で格納される。初めて起動した時は xxxxxx.default という名前のプロファイルが自動的に作られる。また、プロファイルマネージャを使用して新規プロファイルを追加した場合は、この中に追加される。
Profiles フォルダ自体はプロファイルを格納するためのもので、重要なのはその中のプロファイル・フォルダになる。

プロファイル・フォルダ (xxxxxx.default など)

ユーザが起動する Firefox の設定や追加した拡張機能などを保管するフォルダ。
機能は Firefox 2.x と同じだが、Firefox 3 では SQLite へ変更されているものがある。以下、最初のテーブルは最初の起動と直後に終了を行なった時のプロファイル・フォルダ内に生成されるフォルダとファイルのリスト。

Name Type Note
bookmarkbackups フォルダ 過去5日分のブックマークのバックアップを保管する。以前は HTML ファイルだったが、現在は .jason というファイルに変わっている
bookmarks.html ファイル これは Firefox 2.x の同名ファイルとは違い、どうもデフォルト時に読み込まれるブックマークのようだ
cert8.db ファイル SSL証明書のデータベースファイル(関連ファイルは key3.db, secmod.db)
chrome フォルダ ユーザが選択または作成した Firefox の外観や操作に関連する設定を格納するするフォルダ。デフォルトでは userChrome-example.css と userContent-example.css の二つの CSS テンプレートが用意される。
compatibility.ini ファイル 互換性を判断するビルドIDなどの設定ファイル。詳しくは Mozilla Japan Firefox プロジェクト:コンポーネントの登録と互換性を参照
compreg.dat ファイル アプリケーションのコンポーネントフォルダと拡張機能フォルダ、そしてプロファイルの拡張機能フォルダにインストールされたコンポーネントの登録キャッシュ
content-prefs.sqlite ファイル Firefox 3 で取り入れられた、サイトごとのズーム設定を記録しているファイルのようだ(内容を編集するかもしれません)
cookies.sqlite ファイル 保存したクッキーのデータベースファイル。以前は Text ファイルだったが sqlite に変更されている。
downloads.sqlite ファイル 調査中
extensions フォルダ ユーザがインストールした Extensions (機能拡張やテーマ)のコンポーネントを格納するフォルダ。デフォルトでは空である
extensions.cache ファイル インストールされた拡張機能のキャッシュファイル
extensions.ini ファイル ロケーションに在るすべての拡張機能とテーマ用のフォルダをリストアップしているファイル。プロファイルを最後に起動したアプリケーションのバージョン情報(ビルド情報)を保持する
extensions.rdf ファイル インストールされるすべての拡張機能をリストアップしている XML/RDF データーソース
formhistory.sqlite ファイル フォームの入力履歴を記録する SQLite データファイル
key3.db ファイル 証明書マネージャのデータファイル(関連ファイルは cert8.db, secmod.db)
localstore.rdf ファイル デフォルトウィンドウの設定 - ツールバーの状態、ウィンドウのサイズ、位置など、持続性を持つ情報が保存される
mimeTypes.rdf ファイル ヘルパーアプリケーションのために認識できるファイルの MIME タイプを定義する。ダウンロードしたファイルをどのような動作で実行するか記述している。手動での編集は可能ではあるが、この機能は環境設定>添付ファイル>添付ファイルを開く時の動作設定に用意された〈動作設定の表示と変更...〉を使用して変更するべきである
minidumps フォルダ クラッシュレポートで使用される、ミニダンプの保存フォルダ。この中にミニダンプファイルを保存する条件は Environment variables affecting crash reporting - MDC に書かれている(詳細は引き続き調査中)
permissions.sqlite ファイル アドオンのインストール許可、画像の読み込み許可、ポップアップの制御、クッキーの例外サイトなどをホスト単位で記録する SQLite データベース。Fx 2 では hostperm.1 であった
places.sqlite ファイル 履歴とブックマークの SQLite データベースファイル。これは今後情報を追記していきます
pluginreg.dat ファイル システムにインストールされているプラグインの中で、Firefox が利用可能なものが書き込まれるデータファイル
prefs.js ファイル JavaScript で記述された Firefox の設定を保存するファイル。このファイルを直接編集してはいけない
search.sqlite ファイル サーチプラグイン本体と並び順、表示・非表示の設定を保存している SQLite データベースファイル
secmod.db ファイル セキュリティモジュールデータベースファイル(関連ファイルは cert8.db, key3.db)
signons3.txt ファイル 保存した ID やパスワードを記録し、暗号化される。key3.db を扱うために必要
urlclassifier3.sqlite ファイル 環境設定のセキュリティーで表示中のサイトに偽装サイトの疑いがある場合は警告するにチェックが入っている場合に利用するファイル
urlclassifierkey3.txt ファイル フィッシングサイトからの保護のためのキーデータベース
xpti.dat ファイル コンポーネントやインターフェイスに関する情報。Firefox 起動・終了時に更新される
初回以降の起動で生成されるファイル

2回目の起動で生成されるファイルは以下のとおり

Name Type Note
bookmarks-200x-xx-xx.json ファイル bookmarks フォルダの中に保存されるブックマークのバックアップファイル。日付が変わった場合は新しいファイルが生成される。以前は HTML ファイルであったが、現在は jason に変更されている
places.sqlite-journal ファイル ブックマークや履歴を一時的に記録しているように思う。というのも、ページにアクセスするたびに更新され、その直後に places.sqlite が更新されると本体サイズが0 KB になる。また終了時に places.sqlite が更新されると同時にプロファイルフォルダから姿を消す
blocklist.xml ファイル 危険な拡張機能についてのデータ。一日に一度、最新データを自動的にダウンロードする
sessionstore.js ファイル Firefox 2から追加されたセッションリストア機能に関連するファイル
ユーザが行なう操作によって生成されるもの
Name Type Note
searchplugins フォルダ ユーザがサーチプラグインを追加した時に自動的に生成されるフォルダ。追加したサーチプラグインは xxxxxxxx.xml というファイルで保存され、サーチフィールドの▼をプルダウンするとメニューに現れる。同時に search.sqlite が更新される
webappsstore.sqlite ファイル DOM Storageデータを含んだ SQLite データベースファイル。クッキーと同じように扱われ、訪問先のウェブサイトによって設定される

以上は Firefox 3.0 Beta 5 での検証なので、製品版では変わる可能性もあります。また Firefox 3.0 Beta 4 は若干違うので参考にならない。その他、拡張機能が加える書類やフォルダについては含めていないので注意すること。

Firefox の起動や稼働中に起きる変化

Firefox の起動や終了、稼働中に行う操作によって更新や上書きされるファイルのチェック。全てをカバーしていないかも知れないので、参考ということでお願いします。

起動と終了で変更・上書きされるファイル

起動時
上書きされる(別名保存)
places.sqlite-journal
sessionstore.js
内容が更新される
cookies.sqlite
compreg.dat
extensions.cache
extensions.ini
extensions.rdf
places.sqlite:毎回更新されている
pluginreg.dat:毎回更新されている
urlclassifierkey3.txt:毎回更新されている
xpti.dat
稼働中
常時更新・生成するもの
cookies.sqlite:常時更新している
sessionstore.js:サイトやページにアクセスするたび以外にも、定期的に更新される
localstore.rdf:Firefox 起動中は頻繁に書き換えられる。これは書類そのものを新しく生成しているようだ
定期的に更新・生成するもの
bookmarks-200x-xx-xx.jso:日付が変われば新しいファイルを生成し、5日以前のものは消去される
blocklist.xml:決まった時間にダウンロード上書きしている
終了時
上書きされる(別名保存)
prefs.js
localstore.rdf
内容が更新される
key3.db
cert8.db

ユーザが行なう操作によって変更・上書きされるファイル

追加されるもの
searchplugins (Folder)
ユーザがサーチプラグインを追加した時に自動的に生成されるフォルダ。追加したサーチプラグインはこのフォルダに格納され、サーチフィールドの▼をプルダウンするとメニューに現れる。同時に search.sqlite が更新される
環境設定の変更
prefs.js
ほとんどの変更はこのファイルに追加されるが、メニューを選択するだけで更新されるものもある
signons3.txt
マスターパスワードを設定しただけではドキュメントの更新は行なわれないが、サイトのパスワードを記憶させた時点で更新される
localstore.rdf
ツールバーをカスタマイズしたりウィンドウサイズを変更した場合は更新される

以上、確認したもののみですが、新しく分かったことがあれば追加します。

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