小規模噴火を起こした浅間山(群馬、長野県、2,568メートル)について気象庁は2日午後、「今後も中規模噴火の発生が予想される」として、引き続き警戒を呼びかけた。また上空から火口付近を観測した結果、大きさ50センチ以上の噴石が火口から約1キロ先まで達しているのを確認した。
噴火前に多発していた短周期の火山性地震やマグマの上昇は収まったが、火口から出る火山ガスの量は多く、熱活動は依然として活発な状態。2004年9―11月に、断続的に4回の中規模噴火が起きたときに状況が似ているとして、噴火警戒レベル3(入山規制)を継続する。
1日に警戒レベルを引き上げた時点では、火口から4キロ圏内に噴石が飛ぶ中規模噴火を想定していたが、実際は小規模にとどまった。マグマの状態がわからず、火口内の様子も噴煙で確認できなかったため、採取した火山灰や噴石の分析を東大地震研究所に依頼し、噴火のメカニズムを探る。(01:11)