トヨタ自動車は09年3月期の世界の連結販売台数(子会社の日野自動車とダイハツ工業を含む)の見通しを、昨年12月下旬に公表した754万台から10万台以上下方修正する。世界同時不況による市場の縮小が想定を超えたためで、当初見通しの906万台と比べると160万台以上の減少となる。6日の第3四半期決算発表時の記者会見で明らかにする。
トヨタの世界販売台数は、昨年11月が前年同月比21.8%減の61.8万台、12月が19.7%減の61.6万台。トヨタ単体では12月に米国で36.8%減、欧州で26.6%減とさらに激しく落ち込んでいる。
新たに下方修正する「10万台以上」は、昨年12月の連結国内販売台数(約12万台)に相当する。これにより、09年3月期見通しは740万台程度にとどまり、07年度実績(891万台)の8割程度となる。
昨年秋以降の世界的な新車販売の低迷を受け、トヨタは昨年11月、09年3月期の連結販売台数の見通しを当初(08年5月)公表の906万台から、82万台少ない824万台に下方修正した。しかし、その後も販売減に歯止めがかからず、1カ月半後の12月下旬には、さらに70万台マイナスの754万台に再修正していた。販売不振の長期化により、在庫調整のための減産を4月以降も余儀なくされる可能性が高い。
トヨタの09年3月期連結決算(米国会計基準)は営業赤字額が数千億円規模に膨らむ見通し。最終損益も公表を始めた1963年11月期以降で初めて赤字に転落する公算が大きくなっている。【鈴木泰広、中井正裕】
毎日新聞 2009年2月2日 2時30分(最終更新 2月2日 2時30分)