首相、政府紙幣に否定的 自民党内で検討の動き (02/02 22:04)
麻生太郎首相は2日夜、通常の紙幣である「日本銀行券」とは別に「政府紙幣」を発行して景気対策の財源に充てるとの自民党内一部の案について「とてもそんな段階ではない」と否定的な考えを示した。官邸で記者団の質問に答えた。政府、与党幹部も慎重だが、自民党内には検討を進める動きも出た。 河村建夫官房長官は記者会見で「1つの方向として提示があれば考えるが、日銀との関係や今の経済情勢など相当考慮しないといけない」と慎重姿勢を表明。自民党の細田博之幹事長も会見で「そういうことができるなら毎年紙幣を刷って国の借金を返したことにしたらどうか。空理空論で意味がない」と強く否定した。 一方、町村派の政策委員会(杉浦正健委員長)は2日、勉強会を5日にも開いて政府紙幣の利点や問題点を議論すると決定。田村耕太郎参院議員は2日、政府紙幣に前向きな姿勢を示す菅義偉選対副委員長を党本部に訪ね党内にプロジェクトチームをつくるよう要請した。菅氏は1日の民放番組で「非常に興味を持っている」と述べていた。 |