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退院後の受け皿不足、家族への支援……NICU重い課題(2/2ページ)

2009年2月1日8時31分

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 滋賀県の男性会社員(36)の長女(3)は、昨年5月までNICUと小児病棟に計3年余入院し、在宅療養に移った。仮死状態で生まれ、今も意識はない。人工呼吸器が離せず、主治医からは「この子を自宅でみるのはつらいですよ」と言われた。近隣の障害者施設はどこも入所待ち。24時間態勢の見守りが必要な子を家に連れて帰る結論に至るまでに、それなりの時間と在宅介護の情報が必要だった。

 岡山県倉敷市の倉敷中央病院は07年、長期入院の解消に向けて在宅療養支援を強化した。35ある新生児病床の満床が続き、一般病棟に子どもの患者があふれたためだ。

 同病院では原則、乳児は生後1〜2カ月で小児科に移る。NICUや小児科の医師らでつくる在宅チームが外泊テストを重ね、退院が可能かを検討。退院後は、訪問看護師やヘルパーが患者の変化をチームに伝えて情報を共有する。こうした環境を整えるため、地元自治体との協議で、2〜3歳まで認められなかった障害認定を生後半年以内で可能とし、小児看護ができる訪問看護ステーションも1カ所から4カ所に増やした。(重政紀元、稲垣大志郎)

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