9月21日日記(痴漢の冤罪に遭いそうだったら)の詳細でつ。。。。
週刊ダイヤモンド 2005/08/27号
P49 特集トラブル対処方法50
29 やっていないのに電車内で、痴漢に間違えられたら
「捕まっても、自分で出向いても、結果は一緒。現在の痴漢捜査は自白させる以外の方法を採らない。物的証拠のないまま犯人扱いを受け、その後には、数年間に及ぶ裁判が待っている。だから、とにかくその場から逃げる!」
『ぼくは痴漢じゃない!』(新潮文庫)の著者の鈴木健夫氏はこう強調しています。鈴木氏は、逮捕から1年9か月に及ぶ裁判闘争のすえに、無罪を勝ち取りました。
それと引き換えにしたのは、サラリーマンとしての地位や収入、社会的信用のすべてでした。その後は、トラウマと戦いながら、職を転々とし、「今でも、5年前の裁判費用を少しずつ返し続けている」と言います。
痴漢の冤罪は、決して他人事ではありません。朝夕に通勤電車を利用するサラリーマンなら、誰でも巻き込まれてしまう可能性があります。冤罪になるパターンは、ほとんど共通しています。
満員電車などで、突然、女性から痴漢呼ばわりされます。本当に痴漢行為をしていればともかく、やっていない男性ほど身の潔白を主張します。当たり前です。降車して、押し問答を続けているうちに大騒ぎになり、駅員がやってきます。まじめな人ほど「話せばわかってもらえるはずだ」と考えがちなのですが、駅員室で警察官に引き渡されたが最後、そのまま身柄を拘束されてしまいます。
その後は、どんなに否認しても、「被害者の女性が証言しているではないか」と、頭から”犯人扱い”されて、最長21日間+αの拘束期間が待っています。もちろん、家には帰らせてもらえず、長引けば職場もクビになってしまいます。ほとんど自動的に起訴され、有罪まで持っていかれます。罰金を払えば出してもらえますが、”前科”はしっかり付きます。
それでは、痴漢と間違われたとき、どうすれはよいのか。(1)身に覚えがなければ絶対に認めない、(2)駅員室にも行かない、(3)その場で、各地域にある弁護士会の当番弁護士を呼んでもらう、ことです。
ある弁護士は、「私も、鈴木さんの本は読んだ。だが、『逃げろ』というのは、あまり現実的でないと思う。弁護士としては、とても勧められない。なぜならば、毎日のように利用する通勤経路であり、車内もホームも混雑している状況で、本当に逃げ切れるものだろうか、という疑問がある。たとえ、逃げ出せたとしても、取り押さえられでもしたら、『本当にやってないなら、逃げなくてもよいではないか?』という最悪の事態にもなりかねない」と分析します。
そこで、もう一度、鈴木氏に「逃げろ」の真意を確認しました。
「そう書いたのには、理由がある。あとで振り返ってみて、駅の事務所へ同行するときに隙をついて逃げるチャンスがあったからだ。事務所と改札の距離が近かったので、乗り越えることができた。あのとき、プライドを捨てて逃げいれば、いまでもサラリーマンでいられたかもしれない。そう思うと、逃げるべきだったのかもしれない」
いずれにしろ、駅員室には同行しないことです。それしか自分で身を守る方法はありません。
※赤太字はわたしの強調、その他は原文ママ

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http://www.asahi.com/national/update/0108/TKY200801070361.html
電車内で女性の太ももを触るなどしたとして東京都迷惑防止条例違反の罪に問われた会社員男性被告(39)に、東京地裁は7日、無罪(求刑懲役6カ月)の判決を言い渡した。伊藤敏孝裁判官は女性の痴漢被害は認めたが、「第三者が犯行に及んだという疑いがぬぐい去れない」と判断した。
男性は06年4月15日未明、東急田園都市線池尻大橋―三軒茶屋駅間で痴漢行為をした疑いで現行犯逮捕された。逮捕当日に犯行を「自白」する調書に署名したが、公判では一貫して否認。伊藤裁判官は「逮捕直後からの長時間の取り調べで作られたもので、任意性に疑いがある」と自白調書を採用しなかった。
2008年01月08日07時05分
2008年03月11日20時32分
知人女性とうその痴漢被害をでっち上げたとして、大阪府警阿倍野署は11日、甲南大学4回生の蒔田文幸容疑者(24)=京都市山科区=を虚偽告訴容疑で逮捕した。無関係の会社員が府迷惑防止条例違反容疑で逮捕されたが、後になって被害者役の女性が「示談金ほしさにうそをついた」と自首し、事件が発覚した。
調べでは、蒔田容疑者は2月1日、大阪市営地下鉄御堂筋線の車内で、男性会社員(58)の腕をつかんで取り押さえ、「痴漢した」と、同署員に虚偽の申告をした疑い。この際被害者役の知人女性(31)が泣き崩れる演技をしたという。
会社員は当初から否認し、同署が逮捕翌日の2月2日に釈放し任意で調べていたところ、女性が同月7日に自首。「金が必要だから協力しろと蒔田容疑者に持ちかけられた」と話したという。同署は女性も虚偽告訴容疑で書類送検する方針。
http://www.asahi.com/national/update/0311/OSK200803110101.html
2008年05月17日07時32分
電車内で女子高校生(当時17)に痴漢をしたとして県迷惑防止条例違反の罪に問われた橿原市の会社員男性(33)の判決公判が16日、奈良地裁であった。畑口泰成裁判官は、女子高生の証言が変遷し、一部に不自然な点があると指摘し、「被害者の供述だけで犯人とは断定できない」として無罪(求刑罰金50万円)を言い渡した。
会社員は07年9月21日午前7時25分ごろ、近鉄橿原線の平端駅に停車中の車内で女子高生の尻を触ったとして、現行犯逮捕された。逮捕時から一貫して容疑を否認していた。
犯行は満員電車内で、第三者の目撃証言も、会社員の手からスカートの繊維片が検出されるなど犯行を裏付ける物証も、なかった。このため公判では、女子高生の証言だけを証拠に会社員が犯人であると断定できるか、その証言の信用性が争点になった。
畑口裁判官は、女子高校生が会社員の顔を見てから手をつかんだという犯人識別の証言が捜査段階から変遷している点を重視。また、女子高生が男性が右手につけていた指輪に気付かなかったとする点も「やや不自然な印象が否めない」と指摘した。そのうえで「一瞬の犯行で被害者が正確に犯人を識別できたかは疑問が残る。供述に犯人と断定しうる高度な信用性までは認めがたい」と結論づけた。
■「ほっとしている」
無罪判決を受けた会社員は「ほっとしている」と心境を話し、「逮捕から今まで生きた心地がしなかった。妻と2人の娘が支えてくれなかったら耐えられなかった」と振り返った。
昨年9月、出勤途中の朝の急行電車。平端駅に停車中、女子高生に突然右手首をつかまれ、「触りましたよね」と問いつめられた。否定したが、押し問答となり、周囲の男性客らに次の郡山駅で降ろされ、駅前交番に連れて行かれた。一貫して否認したが、そのまま現行犯逮捕された。取り調べでは捜査員から「お前がやったんやろ」と一方的に言われ続けた。
だが、妻からは「とにかく信じている。頑張って」と励まされ、会社の上司や同僚も無罪を信じて解雇などの処分はせずに応援してくれたという。
弁護人の馬場智巌弁護士は「否認を続け無罪を主張すると『反省の色がない』と思われがちだが、今回の判決はこちらの主張をわかってもらえた。正当な判決だ」と喜んだ。
一方、奈良地検の野島光博次席検事は「予想外の判決に驚いている。判決内容を十分検討し、上級庁とも協議して適切に対応したい」とコメントした。
http://www.asahi.com/national/update/0517/OSK200805170001.html