韓国人NAVERerの中に、しつこく何度も次のような発言をする人をみかけます。曰く、
- 日本の経済復興は、朝鮮戦争のお陰。だから感謝しなさい。
- 朝鮮戦争勃発を聞いて、「これで日本は助かった」と言った政治家がいるらしい。
- 日本は朝鮮戦争を利用して大儲けした。汚い国。
・・・ハッキリ言って私は、うんざりです。勘違いするにも程があります。
まぁ、少なくとも、戦後極めて苦しい時期に、朝鮮戦争の特需」があって、助かった。朝鮮特需をきっかけにして、日本経済は安定と繁栄を迎えたと聞いています。それは認めましょう。

日本のほとんどの都市が、その機能の30-60%を失っていた。 |
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わが国の産業は、第2次世界大戦による空襲などで、工場や生産設備などが破壊されたため、復興に欠かせないエネルギー源や基礎資材確保のための石炭・電力・鉄鋼産業が、生活と直結する農業・食品・繊維産業などとともに発展します。
しかし、外国からの技術導入や設備の更新などには豊富な資金が必要なため復興は停滞していました。そこへ'50年に朝鮮戦争が勃発、「朝鮮特需」により繊維・鉄鋼などが「糸へん金へん景気」と呼ばれるほど活況を示し資本を蓄積していきます。
そして'51年、サンフランシスコ講和条約で世界に復帰したわが国は、この特需を糸口にして国民総生産(GNP)や民間企業設備投資などの指標で戦前の水準を回復することになります。
[産業データプラザHPより]
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例えば、この上のような書き方ですね。「好景気があった」という認識です。しかし、「朝鮮特需の好景気」という曖昧な言い方が広く流布されているだけで、具体的にどの程度の恩恵があったのかということはあまり知られていない・・・のかも知れません。
(´・ω・`)具体的には? どの程度の恩恵があったのかな?
一部韓国人NAVERerが言うような−少なくとも感謝すべき程度の−大きなimpactがあったのであれば、それは日本経済の軌跡に大きな盛り上がりとなって記録されているはずです。・・・というわけで、1945-2002年までの日本のGNP(名目)を調べてみました。
日本のGNPは、1950-53頃に大きな盛り上がりがありました。
目で見てみよう。
グラフのpinkの部分が、朝鮮戦争の発生から停戦までです。横で跳ねている猫は、ただのマスコットです。気にしないように。w
あぁ、これでは・・・(´・ω・`) 全くわからない。w
日本の成長があまりにも大きすぎました。w
仕方がありません。朝鮮戦争を挟んだ10年程度を切り出して見ましょう。

折角ですから、近似曲線も入れてみました。
・・・(´・ω・`)どうですか?
1951年と52年に大きな盛り上がりが・・・確認できますね。w
別の指標も見てみましょう。実質経済成長率はどうでしょうか?
各年度ごとの実質経済成長率(%)
1947 |
1948 |
1949 |
1950 |
1951 |
1952 |
1953 |
1954 |
1955 |
1956 |
1957 |
1958 |
1959 |
1960 |
1961 |
8.6 |
12.7 |
2.1 |
11.0 |
13.0 |
10.9 |
7.4 |
3.7 |
11.0 |
7.4 |
6.4 |
7.2 |
9.2 |
13.3 |
11.8 |
うん。インフレ分を除いても、成長率は大きいですね。
でも・・・他の好景気と変わらない水準です。w
[日本人向け資料] 一部韓国人の中傷誹謗に関係なく、日本人は知識を蓄えましょう。
IT大国生まれのNAVERが、「珍しく」過去ログ参照をダウンさせているようですので、過去の文章を再掲しました。ご了承下さい。