日本脳炎ワクチン承認へ 定期接種再開に一歩前進厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第2部会は29日、阪大微生物病研究会(大阪府吹田市)が開発した新たな日本脳炎ワクチンについて、「承認に問題はない」との結論をまとめた。3月までには正式承認される見通し。 過去の副作用事例を受け、事実上中断している日本脳炎ワクチンの定期接種再開に向け、一歩前進した。しかし、供給量が十分でないなど課題が多く、完全復活には時間がかかりそうだ。 新ワクチンは「組織培養法」という方法で製造され、原材料にマウスの脳を使用した旧ワクチンより、副作用のリスクが低いと期待されている。 日本脳炎は、予防接種費用が公費で賄われる定期接種の対象。しかし、ワクチン接種後に急性散在性脳脊髄炎(ADEM)を発症した中学生の事例が明らかになったのを受け、厚労省が2005年5月に「接種を積極的に勧奨しない」との見解を発表し、定期接種が事実上中断した。 新ワクチンの開発も予定より遅れたため、免疫のない子どもが増え、専門家が影響を懸念していた。 【共同通信】
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