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ドバイ熱 冷めた 開発中断…職失う外国人労働者(2/2ページ)

2009年2月1日3時1分

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写真ドバイの中心部に近い地区で、一部屋に20人の非正規、不法滞在労働者が住むアパート=川上写す

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 アパートの家賃は7千ディルハム(Dh)=約17万円。トイレ、シャワー、炊事場は共同なのに、驚くほど高い。物価も高いドバイではまだ安い方だという。1人350Dh(約8500円)を払う。住人はみなバングラデシュ人だ。誰もこの日、仕事にありつけなかった。

 カマルディンさんは2年前にドバイに来た。最初、建設会社で正規労働者として働き、会社が用意した住宅にいた。しかし、給料は500Dh(約1万2千円)で、それも3カ月遅配となり、1年後に会社の住宅を飛び出した。

 自分で建設作業員の職を探した。昨夏までは開発ブームで労働者も不足し、仕事はいくらでもあった。「賃金は月2千Dh(約5万円)になった。7、8割を家族に送った」という。しかし、昨年12月から、工事が止まり、全く職にありつけなくなった。

 外国人労働者はいずれもドバイにくる際、出身国でドバイの建設会社とつながる仲介業者に30万円から40万円の仲介料を支払っている。その借金の返済には2、3年かかり、途中で帰れば借金だけが残る。労働者が不法滞在でも残らざるを得ない理由の一つになっている。その部屋にいたアフマドさん(28)は、昨年5月にビザが切れて、それ以来不法滞在を続ける。3年前にドバイに来て建設会社で働いていたが、3カ月間給料が払われず、会社を飛び出して、非正規で働き、そのままビザが切れた。「警察官につかまらないように、仕事のない日は外に出ない」という。

 やはりこの1カ月は仕事がない。「仕事がなければドバイにいる意味もない。領事館に行って、帰国の手続きを取ろうと思っている」という。

 労働者は記者に淡々と話した。部屋の写真撮影も認めた。ただし、カメラを取り出すと手や毛布で顔を覆った。(ドバイ〈アラブ首長国連邦〉=編集委員・川上泰徳)

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