通路の両側に深夜割引待ちの大型トラックが並んだ=昨年12月20日深夜、三重県亀山市の東名阪自動車道下り線亀山PA
時計の針が午前0時に近づくと、幹線道路につながる高速道路の料金所に近いパーキングエリア(PA)に、トラックが集まってくる。昨年10月から午前0〜4時の自動料金収受システム(ETC)を利用した高速料金が最大半額になったためだ。不況で経費を切りつめる運送業者に、この割引は大きな魅力になっている。だが昨年12月には、三重県亀山市の東名阪自動車道下り線のPAの流入路で駐車中のトラックに後続のトラックが衝突する死亡事故も発生。県警はパトロールを強化し始めた。
昨年暮れの土曜日、午後11時を過ぎると東名阪自動車道下り線の亀山PA(三重県亀山市)に大型トラックが続々と入ってきた。
最寄りの亀山インターチェンジ(IC)からは、国道1号のほか、奈良・大阪方面に通じる名阪国道にもつながる便利な場所だけに、徳島、香川、姫路、和泉、練馬、水戸など各地のナンバーが並ぶ。午前0時前にPAは埋まり、流入路にもトラックが並んだ。
「みんな、半額になる午前0時を待っているんですよ」と岐阜県可児市のトラック運転手の男性(25)。
奈良県大和郡山市のトラック運転手の男性(46)は、ペットボトルの容器約1トンを東京から兵庫県明石市まで運搬する途中の午後5時、同PAに到着。午前0時まで約7時間、車内で仮眠した後、亀山ICを降りて名阪国道に向かう予定だという。
東京―亀山間の高速代はおおむね1万5千円。深夜割引を利用すれば7500円で済む。会社からは高速代として1日一律8600円が出るが、足が出れば自腹だ。
男性の日当は1万6千〜7千円。1カ月に25日ほど働くが月給は手取り40万円に届かない。「高速代に1万5千円を持っていかれたら日当がなくなる。半額はありがたい」と話す。