2009-01-31 05:33:57 テーマ:ブログ

そこに立ち竦んでいた人がいたことを知っておられたか/排除の論理をどう克服するか

日比谷の派遣村に自民党の女性議員がエプロンを持参して駆けつける。


労働組合の旗が林立し、組織された支援グループが動き回っている最中ということを考えれば、その議員が疎外感、孤立感、そして違和感を抱いてそこで立ち竦んでしまった、ということは、不思議ではない。


しかし、そのような善意を、心ない声が踏みにじってしまう。

あんたらは、関係ない。


そうではなくて、みんなが協働することが必要なはずだ。

自分たちだけが正義の味方で、公務員や国会議員は、甘い汁を吸っている特権階級。

そういう思い込みで、なにか自分でも出来ることはないか、と押っ取り刀で駆けつけた善意の女性議員を冷たく排除する。

そうしてはならないはずだ。


そこに自らの意思でささやかながら動こうとした人がいる。

その人をしっかり味方にすることが必要なはずだ。

労働組合の旗が部外者を排除するための旗になってしまう、というのは本意ではないはず。


私のブログの読者にも労働組合の関係者がおられるようだ。


時々辛口のコメントが返ってくる。

人を大きく、大きく包み込む。

人の善意を決して虚仮にしない。

人の未熟を嘲笑わない。


派遣村の村長湯浅さんを自民党の本部に呼びつけた、などというのは、悪意の表現だ。

現場で様々な相談を受け、役所や国会議員とは違った立場で様々な提案をされている湯浅さんのご意見をしっかり受け止め、どう具体的に政策に反映していくか、そのための政策勉強会である。

与党だから現実の政策に反映できる。

自民党の国会議員の政策勉強会だから、役所の人たちも出席して湯浅さんの提言に耳を傾けることが出来る。


先日の勉強会には、派遣契約が打ちきりになり、住居の確保に難儀された経験を持つ二人の方が出席された。


派遣契約が終了し雇用保険の申請をするときに、「会社都合」ではなく「、自己都合」と記載することでどんな不都合が生じているか、次の仕事先を見つけるまでの間に、住居の確保、とりあえずの生活支援金の給付等が必要な事情、さらには生活保護に辿り着くまでにどんなケアがあるのかを親切に教えてくれるセーフティネット窓口の開設の必要性、雇用主や派遣事業者側において派遣従業員受け入れ体制整備のためにどんなことが必要か、などなど現場経験がなければ分からないことを、こうした機会を通じて自民党の若い国会議員が知っていく。


見て見ぬふりをするのではない。

知らないことを知ろうとしている。

そういう真面目な国会議員をあえて排除するようなことは、止めた方がいい。


新しい時代。

自民党の若い国会議員は、皆自分がオバマにならなければならない、という意気込みで動き始めている。

いいことではないか。


ずれているな、とか、あなたたちに責任があるのだから、その責任を痛感しなさいよ、などという心ない言葉は、なるべく耳にしたくない。

折角の心意気に水を差してしまっては、とても「大きな和」を作ることなど出来なくなってしまう。

コメント

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■派遣村

私の個人的な感覚で恐縮ですが、早川先生のブログへの書き込みをされる方で労働組合関係者らしい思考をしている書き込みは余り見られないと思います。
派遣村に関しては、重要な事は派遣村で活動しているうさん臭い人達ではなく、その背後にいる何十万、何百万という人への有効な施策を打てるかどうかです。

そういった意味で、派遣村での経験が現実の政治に提言が生かされていく事はとても重要な事だと思います。
「与党の国会議員と向き合うスタンス」に関しては、派遣村の運営陣はともかく、集まっている人達はよく分からないのでないかと思います。

お互いに、相手がどういった思考プロセスを辿って発言するのかよくわからないので、適切な対応ができないという事もあると思いますが、ネット言論の排外主義的なものに影響されず、背後にいる何十万、何百万という人達に対してどうすればいいのか?といった視点で活動を続けていって下さればと思います。

■労働組合

 労働組合は、本来、素晴らしい物でありなくてはならないと思います。しかしながら、属すると、属したところが悪かったのか、自団体の権益・利益確保に努め、納金者(労働者)のためでない組織実体から脱退しました。

 雇用主が、雇用者に比べて立場が強いので、必要な組織ですが、完全に目的が別になってきているように思います。間に入るのでなく、率先して要求を突きつける。雇用主を困らせるので、雇用主も敬遠。結局、雇用者は得をしない。しかし、組合を排除する事も出来ない。雇用主と労働組合が、得をして弱い雇用者が損をするという構造に思えます。これは、全ての組合について該当しないとは思います。

 最近、組合員、労働組合数が、年々、減少しています。それは、組合が強い会社が倒産しているからではないでしょうか。

 立場が違えど、争いでなく良くする方向にするため、交わりを避けるのは論外です。国会の与野党でも、大物議員は野党とも仲良くします。一応、表の答弁では、批判しなくてはいけないようですが。同様に組合の参加要望に対して、橋下知事は「ボクの支持母体と違う」と参加を拒否したようですが、地方の首長として中立でない立場は危うさを感じます。かつて無い判断をされたようで、対立の構図の助長や党との関係重視は、地域住民のためにはなりません。

 こうした自民党議員の活動は、アウエイで試合をするプロスポーツ選手の姿と同じです。スタンディング・オーべションがもらえる活躍を期待します。当初は、活動家も身構えて大変でしょう。人との融和を図る能力もセンスや経験により培われます。まずは、気持ち。こういう記事を読むと、心温まります。マスコミもこういう報道を増やせば、良いように思いますね。勿論、政党関係なく。

■耳にしたくない

まったくその通りでありましょう。

しかし、そこを曲げて…正面から受け止めてはいただけないでしょうか。時折でも…

もしかしたら、民衆はそのような人物を探しているようにも思うのです。

ドラマCHANGE!に登場した、泉谷しげるさん演じたあの「ねこ」問題で主人公に言いたいことを話し続けた陳情者のように。

そう、そのエプロンが「どうせただのパフォーマンスだろう」という観念を破る必要性があるのだろうと思います。

■無題

仮想敵を設定して小さな和を作ることは容易いが、大きな和を作ることは難しくて時間が掛かります。
大きな理想のために行動するだけの余力が無い普通の人々は、緊急避難的に小さな和を作らなければやっていけない場面もあるでしょう。
そういった小さな和の存在を否定してしまっては、やはり大きな和は作れない。ジレンマですね。

■保守の「親民政策」、国民運動が必要

 派遣村は便乗した政党・団体の胡散臭さ(湯浅氏本人は善意でしょうが)、失職即文無し、就職より生活保護という一部「村民」のおかしさを指摘しない訳にはいきませんが、生活・雇用が不安定な国民の急増を問題提起し、困っている人に当座の寝食を提供した役割は大きかったと思います。
 「凍死者が出たら政権が吹っ飛ぶ」と協力を即断した大村・厚労副大臣はGJでした。

 これを保守党政府が「政策」として応えるべきと受けとめておられることは慧眼と思います。2度ほどこちらに書きましたが、失業者が自民党支部に相談したら追い返されたという「朝日「赤旗」の報道は、特定支持団体への過剰サービスと国民一般からの遊離という、無党派時代に対応できない自民党の構造的弱点を象徴していると思います。自身の選挙に強い有力議員の奢りが、党全体を国民政党として瓦解させかけているとも言えるでしょう。

 「弱者」の中には努力をせず役所をしゃぶり尽くしている人もいれば、逆に本来は公的支援の対象でありながら敷居が高いとして役場に近寄らずどんどん落ちていく人、盥回しにされている人もいます。
 次の選挙の与党公約では、働いているけどサビ残、雇用保険未加入など問題を抱えている人からホームレスまで、休日を含めワンストップで相談に応じる拠点を全国につくる(自治体につくってもらう)ことが最低必要だと思います。無闇に公務員を増やさなくても、ボランティアや委託契約で弁護士、社労士らの協力を仰ぐこともできるでしょう。

 冷淡な表現かも知れませんが、人口が減る日本では国民一人一人が大切な資源です。特に若い人を不幸にしておいては少子化や内需縮小を加速させ、老後は国が養う羽目になり、国力は低下します。

 さらに自民党の党派色が強すぎてはダメでしょうが。保守の側も困った人の相談に応じ、社会に死蔵されているお金や物資をそういう人に役立てる大衆運動を起こすことが必要ではないですか?
 左翼主導の「派遣村」は敬遠するが、そういう所ならボランティアや寄付で協力してもよいという人も多いでしょう。阪神大震災に多くの人が駆け付けたように、日本人は「皆がやるなら、枠組みがあるなら自分も」という人は出てくるはずです。

■無題

ありがとうございます。
こうした問題に対して自民党の若い国会議員が一生懸命に取り組もうとしている姿を想像し、かつその思いを素直に受け止めていただき感謝申し上げます。

■気の弱い女性議員?

エプロンを持って駆けつけた女性議員は気が弱い方だったんでしょうか?労働組合の旗が林立する中で疎外感を感じ、立ち竦んでしまったなんて、国会議員としてのの気概を持っていれば、積極的に活動することもできたのでは?

それより、自民党の側から政府を動かして、寝る場所すら無い人に手助けすることはできなかったんですかね。

■無題

そこに立ちすくんでいたのは…
そういう雰囲気に入って行きにくい労働者のことを指しているのかと思ったら,自民党の女性議員のことを指してらっしゃったんですね。
どこまでも自分たちのことしか考えていない人たちなんですね。
糾弾されるのを恐れているだけなんですね。
ため息しか出ません。

■無題

一旦立ち竦んでも、その後行動されているのですから、とても気弱な人ではありません。
現場に行こう、一人でも行こう、そういうタイプの方ですね。
まあ、自民党の国会議員の場合、こういう活動は自民党らしくない、ということでマスコミには取り上げてもらえないようですが。

■無題

それから、厚生労働省の講堂を提供するように指示した大村副大臣は、自民党です。
片山さつき議員も派遣村に単身乗り込んだようですよ。

■アウェーに乗り込んで協力しただけで評価できると

私は思います。生き延びるためにやって来た人を自衛隊叩きのデモに連れ出した左翼活動家、かつては自民党にいたのに知らぬ顔で共産党と一緒に失業者を選挙宣伝の道具にしていたルサチマンだけで生きているエセ保守政党よりは、好感が持てます。
 誰でも田中真紀子議員のように振る舞えるわけではありません(週刊誌報道が正しければ、この人も庶民的に見える印象と実態はかなり乖離していることになりますが)。

 次の選挙で落ちる人もいるでしょうが、自民党でも民主党でも、若手には面白い議員が大勢いますね。新聞では幹部の誰が誰と会談したとかしか分かりませんけど。

 

 

■また海外バラ撒き?

【外交】アジア支援に1兆5000億円 麻生首相 ダボス会議で表明へ 各国にも内需の拡大を呼び掛けも★3
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1233381321/

 麻生首相個人には最初からあまり期待していなかったのですが、中川氏が入閣しているのに、国籍法に続いて、ATM外交しかできない体たらくは何なんですか?メルケル独首相やサルコジ仏大統領なんて口先だけで、麻生の何十倍も存在感発揮しているのに。

 日本国内で何をやっても需要喚起できる使い道がないならともかく、そうじゃないでしょう?

 私が民主党幹部なら、政権奪取後に考えていることは隠して(笑)、「国内でまともな景気対策やっていないのに、麻生内閣は海外で金をばら撒くとは何事か」ってテレビの前で大騒ぎして、議員の地元でも街頭で喧伝させまくりますがね。そうすれば、内閣支持率10%割れに追い込むことも簡単でしょう(嘆息)。
 既に、ネットでは工作員が活動しているくさいですけど。 

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