福岡東署は4日、ホームレス男性に集団で繰り返し暴力を振るったり、生卵十数個を投げつけたりしたとして、暴力行為法違反の疑いで、福岡市東区の中学2年など少年6人(14‐18歳)を逮捕、中学1年男子(13)を児童相談所に送致したと発表した。7人は遊び仲間で、うち数人は東区内で別のホームレスを狙って暴行を加えた疑いもある。「弱い者いじめが楽しかった」と供述している者もいるという。
同署の調べでは、7人は10月29日未明、東区社領3丁目の路上で、ホームレス男性(58)の肩を木製の棒で1回殴り、男性を目がけて生卵十数個を投げつけるなどした疑い。男性は10月に計4回襲われ、肩に軽傷を負った。全員が容疑を認めているという。
襲われた男性は廃車内で生活している。西日本新聞の取材に「寝込みを襲われて怖かった。制止しようと車外に出ると、バイクに乗った少年が棒を振りかざして突っ込んできた」と事件の際の恐怖を振り返った。「遊びのつもりだったのだろうが、逮捕され(少年たちも)代償は大きかった。更生してくれれば許したい」と話した。
同署によると、7人のうち数人は10月中旬に東区筥松4丁目で2回、同下旬に東区名島2丁目で1回、別のホームレス男性に生卵を投げつけた疑いがある。7人の多くは「ホームレスが反撃する姿が面白かった」などと供述。逮捕容疑の事件で使ったミニバイク3台は東区内で盗み、生卵もスーパーなどで万引したという。
=2008/12/05付 西日本新聞朝刊=