埼玉新聞
「あなたもチャングムの衣装で川越市内を練り歩きませんか」―。江戸時代に行われていた朝鮮通信使の
行列をまね、町民らが川越まつりで行っていた「唐人揃い」を復活させた仮装行列「復活!唐人揃い―朝鮮通信使―多文化共生・国際交流パレード」が十一月十二日、川越市内で行われる。日本と朝鮮の平和の象徴だった証の唐人揃いを復活させようと、市民団体「埼玉・コリア21」などを中心に各種団体で組織した実行委員会(江藤善章委員長)が昨年初めて開催した。今年二回目。
「唐人揃い」という唐人行列が、川越で行われるようです。
記事には、次のように書かれています。
『唐人揃いが川越まつりで行われたのは、江戸時代の川越の豪商・榎本弥左衛門が九州から東海、江戸地域で行われていた朝鮮からの文化使節団の行列を見たのがきっかけ。その後、川越まつりで唐人揃いの仮装行列が取り入れられ、川越氷川神社祭礼絵巻にも記録が残されている。 』
川越氷川神社祭礼絵巻に描かれている唐人揃いの仮装行列を良く見ると、唐人の衣装を着て、魚の作り物を頭に被っている子供の行列であることがわかります。行列には、「浦島太郎」と「乙姫」を演じる子供がいて、全体として見ると、浦島太郎と乙姫の婚礼行列です。
「唐人揃い」は、朝鮮通信使を真似たものではなく、竜宮城の近くから来ると思われていた琉球使節を真似たものなのです。つまり、川越氷川神社祭礼絵巻に描かれた、江戸時代、町民らが川越まつりで行っていた「唐人揃い」の唐人とは琉球の人たちのことで、浦島太郎と乙姫の引き立て役として登場しているのです。
朝鮮通信使とは全く関係がないのです。
川越氷川神社祭礼絵巻が複数あるのでなければ、市民団体「埼玉・コリア21」は、明らかに嘘をついていることになります。笑。
江戸時代、祭りの仮装行列で演じられた朝鮮通信使行列には、「お約束」の唐人がつきものでした。
その唐人は、「賄い唐人」と呼ばれていました。日本人が創造した架空の朝鮮通信使です。
朝鮮通信使のうち、身分の高い人たちには、幕府からご馳走のもてなしがありましたが、下級身分の人たちは、米・味噌・卵などが支給されて、宿泊先の厨房で自炊していました。彼らは、支給されたもののうち、いらないものを売って好きなものを買ったり、上役の命令により密かに持ち込んだ朝鮮国の人参を日本の商人に売って金を得たりしました。このような行為から日本の庶民の間に架空の朝鮮通信使「賄い唐人」のイメージが生まれました。
「賄い唐人」は、朝鮮国の人参を売るために使う天秤ばかりと売買を記載する帳簿を持ち、鞍には、仕入れた兎や鶏が入った籠をつけています。
日本各地の祭礼で行われた仮装行列で、朝鮮通信使仮装行列の「賄い唐人」は、道化役として、見物客を楽しませていました。
画像を見てください。
鞍に兎が括りつけられています。
そして、左手に鶏を持ち、右手で引きちぎった羽根を口に入れようとしています。
この兎や鶏は本物ではなく、お菓子で作った作り物です。
賄い唐人は、日本の庶民が持っていた韓半島人に対するイメージを表現しているのです。
密かに朝鮮国の人参を売り、腹が減ると生肉を意地汚く食べ散らかす。
このような肉食の野蛮で滑稽な「賄い唐人」は、江戸時代の日本人が抱いていた「韓半島人のイメージ」のひとつなのです。
実際に、本物の朝鮮通信使が通過した町で、『猫は朝鮮通信使の大好物で、町中の猫を彼らがつかまえて料理して食べているので、町から猫がいなくなった』という噂がたったこともあります。
妙な市民団体が、日本各地で朝鮮通信使を模した唐人行列を復活させても、賄い唐人は決して復活しないでしょう。
今や、朝鮮通信使は日韓友好の象徴であるとともに、韓国人、在日韓半島人の「自尊心」と「優越感」そのものなのです。笑。