ハートにバラにキャラクター……シールを張って自分でデザインできるマスクも
様々な種類のマスクが登場している
インターネットでは医療や工事現場で使われている高気密や防塵タイプも売られている
メガネが曇らないように折り返しが付いているマスク=いずれも福岡市博多区、金子淳撮影
同店によると、以前はガーゼ型で繰り返し使うものが主流だったが、現在は市場の9割以上が不織布の使い捨て。口と鼻をすっぽり覆う鳥のくちばしのような立体型や、蛇腹状のプリーツ型が中心だが、最近ではおしゃれ感覚のものが人気という。
一方、かつてないほどの売れ行きというインターネットのマスク通販の売れ筋は、圧倒的にウイルス対策ものだ。
「昨秋ごろから、新型インフルエンザの大流行に備え、医療現場で使われるような抗ウイルス用のまとめ買いが目立つようになった」というのは通販サイト「ケンコーコム」広報室の高須賀令奈さん。同社の08年12月のマスク売り上げベスト10はいずれもこのタイプ。何重ものフィルターや密閉構造による徹底したウイルス対策を売りにしている。うち五つが20〜50枚セットだった。
特に売れているのが、たばこの煙ほどの0.3マイクロメートルの粒子も95%以上カットする密着性の高い「N95」と呼ばれるタイプ。正体不明の伝染病の感染爆発(パンデミック)を取り上げた映画「感染列島」で使われていたことで知名度がアップしたという。
ただ、厚生労働省の新型インフルエンザ専門家会議では、N95や産業用の防塵(ぼうじん)マスクは推奨していない。長時間の使用は息苦しくなるため、日常生活の風邪予防などには適さないという。(井上知美)