初島の猫は、元は初島住民の飼い猫だった。初島が落花生やじゃがいもの生産に力を注いでいた頃、それらを食い荒らすネズミが増えた為「島民がネズミ退治の救世主として猫を島に連れ込んだ」その結果ネズミは減少し、その後大根の生産に切替えたこともあって、ネズミは姿を見せなくなり、猫の必要性がなくなって島民に見捨てられた!
島民は「猫に絶対餌をやるな!」という掟を作り、島民同士が互いに監視をしあい、子供にまで「猫に餌をやるな!」というポスターを書かせ、観光客、釣り客が通る桟橋近くの掲示板に掲示させている。観光客、釣り客にも猫に餌を与えないよう注意しているが、お腹を空かせ痩せ細った猫を哀れに思った釣り客が、島民の目を気にしながら、近寄って来る猫
に釣り上げた小魚を、観光客からはビスケットお菓子等を与えられ、細々と命をつないでいる。周囲を海に囲まれた島で逃げることも出来ない。 一時は200匹近いたが、餌としていたヘビ、カエル、虫等もいなくなり彼等の目の前で次々と仲間が息絶えている。現在生き残っている数は、50匹前後
と思われる。 |