富士ピー・エスは23日、希望退職者の募集や賃金カット、事業所の統廃合を柱とする経営改革を実施すると発表した。建設・不動産市場の縮小を受け、同社の2009年3月期決算は4年連続の経常赤字予想。中期的な業績回復のためには抜本的な経営改革が不可欠と判断、リストラによる経営体制のスリム化で業績の立て直しを急ぐ。

　人員リストラ策は役員数の削減と報酬カット、管理職社員と一般職社員の賃金カット、希望退職者の募集など。役員数は今月末に現在の22人から13人に削減。管理職と一般職の賃金は4月1日から10―12％カットする。希望退職の募集人数は3月末に60人を計画している。

　事業所の統廃合では3月19日に九州夜須工場（福岡県筑前町）を閉鎖。コンクリート製橋ゲタの生産を九州小竹工場（同県小竹町）に統合する。また本店を福岡市中央区の自社ビルから移転。一部を同区内に、その他を閉鎖する九州夜須工場の跡地に移す。自社ビルは賃貸ビルとして収益源にしたい考えだ。