10年前の『TVタックル』を、出来るだけ再現(中)
大島 「あなたはね、武さんの映画を貶すために、俳優としての武さんを持ち上げているんだ。批評家っていうのは、必ずこのバランスを取るんですよ」
田山 「バランス取ってないです。桑田佳祐とか、椎名桜子とか、村上龍とかに映画を撮らせるのは困る。あいつらゼロだと僕は言っているんですよ。武さんの場合は役者として凄みがあるから」
大島 「それは余分な言い方。下衆な言い方!」
たけし 「あのー、このままいっちゃうと、自分の映画が駄目っていうことになっちゃうから」
(場内爆笑)
田山 「大島さんも単純でね、人を貶すために貶しているっていう」
大島 「当たり前じゃないか!僕は、人を貶すために貶しているんだっ!!田山力哉なんて全く信用出来ないと思っているから、あなたを貶しているんだっ!!」
田山 「だって僕が『愛のコリーダ』を激賞した時なんか、頭を下げて喜んだのに、『マックス・モン・アムール』を貶した時は、もう田山なんか信用しないって」
大島 「元々、あなたなんか信用してないからっ!」
面白いなぁ(苦笑
続いて・・・
番組に出演出来なかった映画監督からの、「批評家批評」が流れます。
山本政志 「自分の映画のことが書かれていると、よく読みますけどね。その時は、褒めてくれた人は良い人で、貶した人は悪い人と解釈しています。
映画業界を目指す人は、街に飛び出すべきじゃないかと言われるのですけど。そういうことを考えると、批評家の方々は不真面目だなぁと思いますね。もっと健全に遊んで、苦しめよこの野郎っていうのはありますよね」
黒澤明 「総じて日本の批評家は、色々な知識がなく、映画を批評している。海外と比べて、あまりにもレベルが低過ぎる」
今村昌平 「批評そのものに関する興味がない。若い頃は多少あったけれど、最近、ドキッとするような批評に出会ったことがない」
藤田敏八 「批評には興味を持てないが、映画に対する深い愛情の感じられる批評には、一応、目を通している」
五社英雄 「批評家は全く眼中にない。野球や相撲の評論家と違い、映画批評家は、その製作現場を全く知らない。製作現場を知らない人の批評など、一切信用出来ないから」
それを受けて、
大島 「僕はね、批評家は、必ずしも製作現場を知る必要はないと思うのですよ。製作現場を知ってしまうと、どうしたって好き嫌いとか、愛憎とかが出てしまうのですよね。そこに大きな問題があると思う」
崔 「専門家の意見というのが、今の世の中でちっとも役に立ってないんだよね。
知識があるっていうのと、非常に大衆的に分かり難い言葉を使うっていうのをさ、誤解している人だって何人か居るわけでしょう?
僕なんかが考える、このくらいはこの映画の理屈だぞっていうのがあって、それをなぞられったてさ、面白くも何ともないよ」
たけし 「2作目は武らしい毒がなくなったっていうのはさ、オイラはいつも毒のある映画を撮らなければいけないっていうわけだよね?ということは、ずっと寅さんやらなければいけないわけじゃない?」
(場内爆笑)
続いて・・・
異業種監督からの、本業監督へのメッセージが流れます。
椎名桜子 「つまらない映画にされて、壊されるよりか、自分で壊しちゃえと思いました。
あんなヒットしない映画を作るほど、日本はお金持ちなのかっていう意見を耳にしましたけど、ではなぜ、素人の監督が出てくる隙が日本映画界にあるのかっていうことを、ちゃんと考えていらっしゃるのかなって」
秋元康 「映画監督やプロデューサーの方々に、プール付きの、とんでもない大豪邸に住んでいただきたいですね。そういうスターのような方を見て、また若い人が憧れるっていう」
この続きを、明日、載せます。