日本経団連の御手洗冨士夫会長らと民主党の岡田克也元代表、自民党の野田毅元自治相が29日朝、経団連会館で会談し、岡田氏らが超党派でまとめた年金制度改革提言について意見交換した。基礎年金財源の全額税方式化など、早期の抜本改革が必要だとの認識で一致した。
提言は岡田氏ら自民、民主両党の計7人が昨年12月に発表。基礎年金について財源は「消費税を基幹税とする」とするなど、昨年10月の経団連の提言とも近い。
会談では消費税についても協議し、御手洗氏は提言について「ぜひ実行して頂きたい」と述べたという。
年金改革では、財源や制度の一元化をめぐり政府、各党で意見が分かれる。提言は、政界再編も予想される衆院選後の年金論議の軸になる可能性もあり、出席した経団連幹部は「超党派での取り組みに賛同した」と評価した。
会談は経団連幹部らと政治家の「政経懇談会」の一環。今回は提言を説明するため超党派議員側が求めたという。